KZ ZSX イヤホン レビュー/5BA+1DDの計12ドライバーを搭載したハイブリッドイヤホンが……5,000円台?!

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「X」は特別な存在

世の中に「X」を冠する製品は数多く、Xを製品名に冠する商品はメーカーの決意というか、転換点となる製品であることが多いように見えます。
最近だとiPhone Xですかね。Appleは、昔、生まれ変わったMacOSにもMac OS “X”の名前を付けていました。ニンテンドースイッチも、当初は「NX」というコードネームで、これはNintendo Xの略だったはず。

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KZから5BA+1DDイヤホン「ZSX」登場

中国のオーディオメーカーKZ社のイヤホンには、いくつかの製品ラインがあります。バランスドアーマチュア(以下、BA)のみで構成されたASシリーズ、ダイナミックドライバを組み合わせたハイブリッドのZSシリーズなど。
そんなKZのZSシリーズの最新作が、「X」を製品名に持ってきた「ZSX」です。事前の製品予告で期待を持っていたので、発売直後に購入してみました。

余談ですが、King gnuの「白日」でKZ社のAS06が有名になったので、便乗して記事を書いてみました。

アーティストの影響力ってすごいですねー。

KZ ZSX ハイブリッドイヤホンをレビュー

製品写真もない、KZロゴのみのシンプルなブラックのパッケージです。

見開き型のパッケージでした。

KZ ZSXのメタルプレートが貼り付けられていました。製品の性能には直接関係ありませんが、こういう演出は好きです。

内容物はマニュアル類、KZ ZSX本体、イヤーピース4セット(うち1セットは装着済み)、2pin-3.5mmケーブルです。

KZ ZSXは、音質への期待もさることながら、そのデザインも話題です。ちょっと見ていきましょう。

KZ ZSXの高精度なデザイン

外装はメタルプレートで、波状のデザインが施されています。そこには「12 HYBRID」と控えめな主張があるだけ。濃いめのグレーなので、耳に装着した際にも目立ちにくくなっています。

横から見ると、樹脂部分もメタルプレート部分も複雑な曲線を描いていることが分かります。

上面から見たところ。樹脂部分が出っ張りになっていることが分かります。

耳に装着すると分かりますが、この上部の出っ張りが、耳介にフィットし、装着感を高めてくれます。

樹脂部分の透明度は高めで、KZ ZSXの内部構造を垣間見ることができます。

イヤーピースを外してみます。ノズルは別素材で、大口径のものが採用されています。

ノズル部分の精度も高いです。とてもこの価格帯の製品には思えません。

12ドライバー搭載した割には、重量は軽めで、左右のユニットを合わせて14.1gでした。

製品に付属の2pinケーブルに接続してみました。シュア掛けしやすいように、透明なパイプを通してあります。

次は、KZ ZSXを他の多ドライヤホンとサイズ比較してみます。

多ドラのイヤホンとサイズ比較してみる

手元にあった、多ドラのイヤホンとKZ ZSXを比較してみます。上段左が16BAのCCA C16、上段右が10BAのCCA C10、下段左が10BA+2DDのKZ ZSX、下段右が6BAのKZ AS06です。

パッと見で、KZ ZSXを除く3つのイヤホンはシンプルな形状をしていますが、KZ ZSXだけが有機的な形状をしていることが分かります。

横から見てみます。CCA C16(写真左)が、際立って大きいです。KZ AS06(写真右)が次いで大きいです。

KZ ZSXは、CCA C10よりも少し大きい程度です。多ドライヤホンの中でも、KZ ZSXは意外とコンパクトサイズであることが分かります。

KZ ZSXをGRANBEATで聴いてみた

GRANBEATとKZ ZSXの組み合わせで、ハイレゾ音源を中心に聴いてみました。

5BA+1DDのハイブリッドイヤホンということで、低音がガンガンに効いて、音の分離も派手でキンキンに響く……ような……分かりやすい音を想像していたら、随分と落ち着いた音を奏でるのです。低音は主張しすぎずおとなしすぎず、中音域は解像感があり清々しく、高音域はどこまでも伸びやかに。

一言でいうと、5,000円ちょっとで買えるイヤホンとは思えない「完成度の高さ」。派手な分かりやすさはないけれど、聴けば聴くほど、心地よく、何時間でも聴いていられる気分にさせられる。何百回も聴いた耳慣れた曲なのに、新たな発見がある。

KZ ZSXは、将来有望な若きマエストロのようなイヤホンでした。

KZ ZSXを完全ワイヤレスに換装してみる

完全ワイヤレスイヤホンアダプターとして有名なFOSTEX TM2に、KZ ZSXを換装してみました。イヤーピースまで含めてやや高さが出たので、フタがギリギリ閉まるサイズ感です。

iPhone XS Maxとペアリングして聴いてみました。さすがに有線接続のGRANBEATほどの音圧が出ず、2段落ちといったところ。ただ、中〜高音域はBluetoothと思えない解像感があります。

注意点としては、TM2の2pinアダプターとの接続部分が見た目に弱そうなので、長期間使ったとき、耐久性に難があるかもしれません。

完全ワイヤレスイヤホンにしても、KZ ZSXはいい音出してくれました。

KZ ZSXをLightning対応イヤホンに換装してみる

iPhoneに直結して聴くなら、KZ社のLightning to 2pinケーブルが最適です(リーズナブルなので)。変なLightningイヤホンを買うくらいなら、KZ ZSXとLightningケーブルの組み合わせを買ったほうが確実にイイ音で聴けます。

アンプ無しなので、今一歩迫力に欠けるものの、有線で手軽に聴く分には十分に高音質です。

KZ ZSXをaptX HD対応ワイヤレスイヤホンに換装してみる

FOSTEX TM2を使うことで、KZ ZSXを完全ワイヤレスイヤホンに換装することができましたが、ワイヤレスでいい音を聴きたいなら、コーデックをaptX HDかLDACにしてハイレゾ・ワイヤレスで聴きたいところ。

こちらもKZ社から出ている、Bluetoothケーブルを使うと、ワイヤレスらしからぬ音質に変化します。

と言いつつ、写真をiPhoneで撮ってしまいましたが、GRANBEATなどのDAPや最近のAndroid端末など、aptX HD対応の親機を使いましょう。(iPhoneはaptX HDにもLDACにも対応していません)

まとめ

KZ ZSX気に入りました。使えば使うほど、その良さに気付かされるイヤホンです。私が思う「いいイヤホン」って、聴き慣れた曲でも新鮮な気持ちで聴けるんですけど、KZ ZSXはまさにそれです。昔よく聴いた曲を改めて聴き直しています。

ちょうどAmazon Music HDでハイレゾ聴き放題サービスが始まったので、昔の曲を掘り起こしながら、GRANBEATで聴き漁ってます。

こんなに完成度の高いイヤホンが、わずか5,000円ちょっとで買えるなんて、すごい時代です。

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この記事を書いた人

Webマーケティングを生業にする、どこかの企業のマネージャー。あなたが使っているWebサイトの裏側で出会っているかもしれません。
このサイトは趣味で作っているものなので、仕事内容とは関係がありません。春と秋に山手線一周歩くイベント(ほぼ観光)を主催しているので、気になる方はイベントページを見てみてください。

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