インフレするイヤホンのユニット数
最近レビューしたKZ ZAXは、片側7BA+1DDで合計16ユニットのイヤホンという驚きの多ドラなんですが、今回紹介するイヤホンはさらにその上を行くようです。
KZ ASX、驚異の20ユニット……!
今回紹介するKZ ASXは、なんと20BA(左右で各10BA)という驚きのユニット量を搭載しています。これまで16BAのイヤホンはレビューしていますが、それよりも4BA多いのです。どんな音がするのか……レビューしていきます。
KZ ASXに先立って発売されたハイブリッドイヤホンのKZ ZAXもオススメです。こちらは7BA+1DDのハイブリッド構成の合計16ユニットです。
KZ ASX レビュー
こちらが、KZ ASXのパッケージ。いつものコンパクトなボックスです。
ブックタイプの表紙をめくると、KZ ASXとご対面です。メタルプレートが美しく光っています。
内容物は、KZ ASX本体、イヤホンケーブル、イヤーピース(S/M/L)、ユーザーガイドとなっています。一般的なセットですね。
KZ ASXのハウジングは、数あるイヤホンの中でも巨大ですが、重量はさほどでもなく左右合わせて12.9gとなっています。(昨年レビューした16BAのCCA C16は左右で19.4gでした)
KZ ZAXは左右で13.2gなので、それよりも軽いことになります。
美しすぎるKZ ASXのハウジング、しかし……
もう少し詳しく見てみましょう。KZ ASXはハウジングのメタルプレートが抜群に美しいんですよね。
外側のメタルプレートとは異なり、内部はクリアパーツで構造が見えるようになっています。
ただ、KZ ASXのこの美しさを損なっているのが、封入されている白いゲル状の物体。ハウジングの容積のおよそ半分を占めています。
おそらく内部パーツを固定するために使われているのでしょうが……興醒めしてしまう作りです……。
巨大すぎるKZ ASXのハウジング……実際の装着感は?
イヤホンケーブルを接続して、装着してみます。あまりに大きいKZ ASX、実際に装着してみるとどんな感触なのでしょうか。
KZ ASXの本体のほとんどは耳の中に収まりますが、圧迫感がすごいです。巨大な耳栓をしている感じ。そのぶん、固定されるので、安定してはいます。
横から見るとふつうのイヤホンに見えるんですが、なにせ耳の中に入っているハウジングが大きい。
カナル型の圧迫感が苦手な人には絶対にオススメできないサイズ感です。とはいえ、長時間聴いていくうちに慣れていくんですけどね……。
KZ ASXをShanling M6で聴いてみた
Shanlign M6を購入したので、付属の3.5mmケーブルで聴いてみました。
低音域から高音域まで解像感が高く、エッジの美しい音が鳴ります。KZ ZAXとはまた違った音色で、広い空間で鳴る音の多さや、一音一音の美しさを味わえるイヤホンです。20BAで補完される音の完成度はかなり高いと感じます。
それならばと、別売りの4.4mmバランスケーブルに換装して聴いてみました。
流石に標準付属のケーブルと比べると音の密度が一段上がります。(比較的)細かった音圧が、分厚くなって迫ってきます。KZ ASXのフラットで解像感の高い音をこれで鳴らすと、(この価格帯のイヤホンとしては)完璧と言えるような音が鳴ります。
KZ ASXを格安で完全ワイヤレスイヤホン化してみた
KZ ASXと同時期に購入したのが、TRNの完全ワイヤレスイヤホンアダプターの「TRN BT20S Pro」です。KZ ASXで使える2pinのプラグケーブルに換装することで、完全ワイヤレスイヤホンとして使うことができます。
TRN BT20S ProとKZ ASXのレビューはこちらの記事から。
まとめ
バランスド・アーマチュアを詰め込むだけ詰め込んだという印象のKZ ASX。その巨大なハウジングからつむぎ出される情報量の多さは、クラシックやサウンドトラックなどでこそ活きるのかもしれません。
KZ ASXでスター・ウォーズやテネットのサウンドトラックを聴くのはとても楽しいです。