SIMGOT EK3 レビュー/Knowles製BA3基搭載、4つの音を持つイヤホン!美しいシェルにDIPスイッチまで。

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SIMGOT EK3登場!

SIMGOTから3基のバランスド・アーマチュアドライバーを搭載したイヤホンの新製品「EK3」が発売されました。
SIMGOTの新製品ということで、デザインにも音質にも期待してしまうのですが、中でも気になるのは「4種類のチューニングモード」を搭載している点。イヤホン単体で?どうやって?と気になるところです。

日本語による公式製品ページもオープンしています。
http://www.simgot.com/jp/products/detail/19.html#!/detail
※本レビューにあたり、SIMGOT様より製品サンプルをご提供いただきました。

SIMGOT EK3をレビュー

SIMGOT製品といえば、シックな製品パッケージが特徴ですが、EK3はさらにシンプルになりました。

見た目はロゴ以外ブラック一色ですが、パッケージ下部にゴールドの輝きがあります。なんと、パッケージのこの1箇所にだけ、アクセントパーツとして金属板がはめ込まれているのです。なにこの一点豪華主義、素晴らしい……。

さて、EK3の特徴として挙げられるのが、イヤホンに直接埋め込まれたチューニングスイッチです。パッケージ裏にこのセッティングが載っていますが、SIMGOTがイヤホンにかける並々ならぬ執念がわかる仕組みです。後述します。

内箱を引き出すと、EK3本体と耐圧ハードレザーケースが見えます。

内容物としては、耐圧レザーケース、チューニングブラシ、0.78mm 2pin OCC&SPC混合ケーブル、イヤーピース2種3サイズ(高域強調型&バランス型)、EK3イヤホン本体、取扱説明書・保証書、となっています。

EK3イヤホンの美しさは、後ほどたっぷり写真で紹介しますが、同梱されているOCC&SPC混合ケーブルもなかなかの美しさです(OCC=単結晶銅線、SPC銀メッキ銅線)。

さらに、これまでSIMGOT製品にはレザーケースが付属していましたが、本製品は耐圧ハードレザーケースです。耐圧を名乗るだけあって、曲がったり折れたりしない硬さがあります。

耐圧ハードレザーケースには、EK3イヤホンが余裕で入る容積に、メッシュポケットもあります。また、その硬さとは裏腹に、片手で簡単に開けられる手軽さもあります。イヤホンの保護は鉄壁です。

そして、イヤホンの付属品ではなかなか見ないのがブラシ。このブラシの柄の先端でチューニングスイッチを操作することができるので、無くさないようにしましょう。

イヤーチップには、高域強調型(Eartip I、写真右)、バランス型(Eartip II、写真左)の2種類3サイズが付属しています。私は高域強調型が好きです。ぜひ聴き比べてみてください。

さて、いよいよ、EK3を見ていきましょう。見た目からして美しさが溢れています。

EK3について詳しく見ていきましょう。

EK3の美しいシェル、ハニカム構造のデザインパターン

EK3の特徴的なデザインとして目を引くのは、フェイスプレートを形作るハニカム構造です。六角形が並ぶこのデザインパターンは、シェルの内側に形成されています。

SIMGOT EK3の複雑な形状は、DLP式の3Dプリンターを用いて作られています。3Dプリントにより、シームレスな一体成型が可能になったことで、共振の影響を低減できるそうです。シェルひとつとっても奥深い工夫が施されているんですね。

このクリアなシェルのおかげで、高精度なノズルの美しさも際立ちます。

滑らかな曲線を描くEK3のクリアシェルは、肌に優しいドイツ製の医療用レジンを使用しており、抗菌性や耐久性、耐変色性や安定性を持ち合わせているそうです。

シェルの中に見えているのが、EK3の音を形作るバランスド・アーマチュアです。

EK3は、左右に3基のKnowles製BAドライバーを採用しています。低音域には大型のC1-22955、中・高音域にはTWFK-30017を搭載しています。

それでは、EK3の最大の特徴でもあるチューニングスイッチを見ていきましょう。

SIMGOT EK3は、EM2とは違う美しさを持つ

SIMGOTのイヤホンといえば、今年発売されたEM2も美しいシェルでしたが、並べてみると、デザインの方向性は全く異なります。

有機的な美しさを追求したEK3(写真左)と、工業的なデザインの美しさを追求したEM2(写真右)というところでしょうか。

価格帯が全く違う2製品ですが、SIMGOT EM2もオススメです。

もちろんSIMGOT EN700 PROもオススメです。

というか、SIMGOT製品は全般的にオススメです!

耳へのフィット感が抜群なSIMGOT EK3

EK3を実際に装着してみると分かるのが、耳にしっかりとフィットする形状です。イヤーフックで耳掛けすることにより、EK3が耳と一体になったように感じるフィット感を出します。3時間ほど付けっぱなしにしていても、全く疲れません。

SIMGOTではこの形状に至るまでに、膨大な人種や年齢の耳の3Dモデルデータをサンプリングしたそうで、その成果として、このカスタムIEMのような装着感を生んでいると言えるでしょう。

SIMGOT EK3の音質はどうなのか?

GRANBEATに接続して、ハイレゾ楽曲(flac、DSD)からAmazon Music HD、Apple Musicまでいろいろ聴いてみました。

めちゃくちゃ綺麗な音がする……。

高音から低音まで、楽曲の持つポテンシャルを全て引き出したかのような音の厚み、広い広い空間を作り出す空間構成力、堂々とした迫力と、澄み渡るような透明感、音のエッジを滑らかに描き出す解像感……。

映画サントラのオーケストラ楽曲から、ジャズのライブ盤、ロックからEDMまで、何百回も聴き慣れた曲が、このイヤホン一つで、瑞々しく生まれ変わって聴こえます。

これまでさまざまなイヤホンを聴いてきましたが、すべての要素でレベルが高く、もはや「完成度が高すぎる」という言葉でしかこの凄さは表せません……。

異彩を放つ、EK3のチューニングスイッチ

EK3の上部には2つのDIPスイッチがあり、それぞれON/OFFを切り替えることができます。2×2の組み合わせで4種類のチューニングモードを切り替えます。チューニングスイッチの位置によって「Strong bass」「Bright vocal」「Exquisite tone」「Balanced tuning」の4種類のモードになります。

実際にこの4パターンを試してみましたが、DAP側のイコライザー調整とは違う、イヤホンそのものの音がハッキリ変わっていることが分かります。不思議な印象ですが、SIMGOT EK3は、1つのイヤホンでありながら、4つのイヤホンの音を持っているのです。

EK3を購入したら、いろいろ試してみたくなると思います。私のオススメの順序を書き残しておきます。

  1. まず「Exquisite tone」でEK3の持つ美しい音色を味わってください。
  2. それから「Bright vocal」で煌びやかなボーカル曲を楽しんでください。
  3. 次に「Strong bass」で、迫力のある低音を楽しんでください。
  4. 最後は「Balanced tuning」で、広い音場と解像感の高い音色を味わってください。

EK3を買ってからでないとこの楽しさが分かってもらえないのが悔しいところです。

FOSTEX TM2で完全ワイヤレスイヤホンにもしてみよう

ここまでポテンシャルが高いのであれば、Bluetoothでもいい音を出してくれるに違いないと、おなじみFOSTEX TM2で完全ワイヤレスイヤホンに換装してみました。

TM2に、オプションの2pinアダプターで換装可能です。ケースにも問題なく収まります。

iPhoneに接続して聴いてみました。有線接続に比べると、音質は落ちるものの、完全ワイヤレスイヤホンとしては、抜群の音質!解像感が良すぎて、Bluetooth接続の限界が目立ってしまうほどに……。TM2の性能を限界まで引き出してくれるイヤホンと言えそう。

ただ、EK3は標準で付属ケーブルと組み合わせることでフィット感が高まります。TM2の2pinアダプターでは、ややフィット感が悪く、EK3の体験としてはちょっと弱いと感じました。

SIMGOT EK3のまとめ

SIMGOT EK3、すごいイヤホンでした……。価格はそこそこしますが、それに見合うだけの価値を提供してくれます。これだけの音が出せるにも関わらず、さらにDIPスイッチによるハードウェアチューニングという仕組みまで載せてしまうという、野心的な製品です。

最近は、安価なハイブリッドイヤホンや、完全ワイヤレスイヤホンの音の良さに魅力を感じる機会が多かったのですが、SIMGOT EK3は全く別次元の音でした。

SIMGOT EK3、すごいです。欲しいと思っているのであれば、迷わず買いましょう。

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この記事を書いた人

Webマーケティングを生業にする、どこかの企業のマネージャー。あなたが使っているWebサイトの裏側で出会っているかもしれません。
このサイトは趣味で作っているものなので、仕事内容とは関係がありません。春と秋に山手線一周歩くイベント(ほぼ観光)を主催しているので、気になる方はイベントページを見てみてください。

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