Nintendo Switch(以下、スイッチ)では、ワイヤレスイヤホン・ヘッドホンなどのBluetoothオーディオが使えません。このため、イヤホン端子かUSB端子にBluetoothトランスミッターを接続するしかありません。USB-C変換アダプタを介してBT-W2を使ったりしていましたが……
世界的にも需要が多い?ニンテンドースイッチのワイヤレスオーディオ機能
スイッチは世界的に販売されていることもあり、スイッチでBluetoothオーディオ(しかも低遅延のaptX LL)が使えないことを憂いている人は多いようで、クラウドファンディングサイトKickstarterで始まったプロジェクト「GENKI: Bluetooth Audio for the Nintendo Switch」には目標金額3万ドルを超える、およそ17.6倍の53.1万ドルもの出資が集まりました。
GENKI: Bluetooth Audio for the Nintendo Switch
※参考までに、私がKickstarterで出資したときは39ドル(1ドル=110円換算で約4,300円)でした。
日本でもCAMPFIREでプロジェクトがスタートし、現在では一般販売が開始されています。
※他社からパクリ製品が大量に登場していますね……。
Kickstarter発のスイッチ用周辺機器「GENKI」
というわけで、Kickstarterで出資していた製品が届きました。スイッチにBluetoothオーディオ機能を付加する「GENKI」です。
パッケージにも明記してある通り「KICKSTARTER EDITION」のため、日本で販売されるものとは異なるかもしれません。
GENKIの凝っているところは、スイッチのゲームソフトと同じ形状のパッケージに仕上げているところ。こういうこだわり好きです。
パッケージを開けると、スイッチのカードを4本収納できるケースになっています。そして、これがスイッチのUSB Type-C(以下、USB-C)ポートに挿すことのできるBluetoothトランスミッター「GENKI」です。
付属品としては、マイクアダプターと特製シールのみ。ケースにはスタンドを収納するためのスペースもありますが、今回のセットには含まれていません。
これがGENKI本体。指でつまめる小ささです。カラーリングは、ネオンブルーとネオンレッドのパーツで構成されています。他にもグレーバージョンがあり、スイッチと合わせられるようになっています。
スイッチ用に開発されたこともあり、USB-Cポートにスキマができることもなく、ぴったり接続できます。
イヤホンポートにマイク用アダプターも取り付けるとこのような状態になります。
BT-W2のように他機種用のアダプターを使うと、USB-Cポートが占有されてしまうため充電しながらの使用ができなかったのですが、GENKIはそこも考えられていて、給電用にスルーできるUSB-Cポートが用意されています。
わが家にある、aptX Low Latency(以下、aptX LL)対応のイヤホン・ヘッドホンと接続してみます。※同じBluetoothイヤホン・ヘッドホンでも、aptX LLに対応していない場合には音ズレ抑止(低遅延)の恩恵が受けられません。
ペアリングモードにする際には、GENKIをスイッチに挿した状態でネオンブルーのボタンを押しっぱなしにします。
LEDが点滅するので、Bluetoothイヤホン・ヘッドホン側もペアリング状態にしておきます。
ペアリングが完了するとLEDが点灯して、ペアリング状態であることが分かるようになっています。
Bluetoothヘッドホン「MEE audio MATRIX CINEMA」でのペアリングは問題なし。製品名に「CINEMA」とあるように映像視聴に合わせたプリセットがあり、音声重視や低音重視など4つのモードを備えています。スイッチの迫力のあるゲームサラウンドが響きます。
ゼンハイザーのBluetoothワイヤレスイヤホン「CX 6.00BT」では、クリアな音響でゲームサラウンドを楽しむことができます。
同じくゼンハイザーの完全ワイヤレスイヤホン「MOMENTUM True Wireles」では、CX 6.00BT同様のクリアなサウンドに、完全ワイヤレスらしい快適な使い勝手を提供してくれます。個人的にはこれが一番オススメ。
【追記】2021年に登場した完全ワイヤレスイヤホン「EPOS GTW 270 Hybrid」は、ニンテンドースイッチをサポートしたUSB-Cドングルが付属しており、上記の環境がすぐに作れます。
そして、このGENKIのもう一つの特徴は2台のワイヤレス機器に同時に送信できること。ネオンブルーのボタンを押してペアリングしたように、ネオンレッド側のボタンを押して他の機器とペアリングすることができます。
(ただ、手持ちの機器では2台同時にペアリングできなかったのですが……また今度試してみます)
なお、同じUSB-Cを採用したiPad Proでも使えるだろうと気軽に挿してみたら、音楽は流れるものの、ノイズが多く使い物にならないレベルでした……おとなしくスイッチで使うようにします。
aptX Low Latencyは、Wi-Fiなど2.4GHz帯の電波に対してとてもシビアなので、何か関連があるのかも?
まとめ
デザインや使い勝手を含め、スイッチでBluetoothイヤホン・ヘッドホンを使うなら、これで決まり!と言えるほどの完成度。これを買ったら、BluetoothイヤホンやヘッドホンもaptX LL対応製品で揃えておくことをお忘れなく。