私たちの生活には、様々なリスクが潜んでいますよね……
私たちが生活をしていく上で、様々なリスクが潜んでいます。例えば健康に関するリスク。病気や事故で身体を壊して、働けなくなったり金銭的に困ったりします。他にも災害に対するリスク。家に浸水したり、火事や地震で倒壊したりすると住む場所に困ります。
そして、私が恐れるリスクがもう一つあります。それは電源に関するリスクです。2011年の東日本大震災で計画停電を経験しましたが、私たちは電気なしでは生活が成り立たないことを実感しました。
ポータブル電源について考える
計画停電のような事態はなかなか遭遇しませんが、大きな台風や地震が発生すると、乾電池を使った充電器やモバイルバッテリーなどの需要が上がりますが、考えることは皆同じ。欲しいときに商品は売り切れていたりします。
私たちは、ふだんからこういった事態に備えておく必要があります。そして、最近注目を浴びているのが「ポータブル電源」です。モバイルバッテリーよりもはるかに大容量のバッテリーを備え、コンセントが使える、まさに「電源」です。
今回紹介するのは、Makuakeに登場したポータブル電源「PowerStudio」。モバイルバッテリーやUSB充電器を多くリリースしているAUKEY製です。本製品は、とある点で他社製のポータブル電源にない、画期的な特徴を持っているのですが……
※今回のレビューにあたって、製品サンプルをお貸出しいただきました。
2021年1月22日に一般販売が開始されました。2021年3月に新色ホワイトが加わり全3カラーで展開されています。
AUKEY PowerStudioをレビュー
今回お貸出しいただいたのは、メディア用のサンプル品なので、実際の製品とは異なりますが、パッケージの大きさを実感していただくために、iPhone 11 Pro Max(写真右)と並べています。
内容物は、ガジェットポーチ、AC充電ケーブル、シガーソケット充電ケーブル、そしてPowerStudio本体です。
ガジェットポーチは2方向が開くため、大きいものも入れやすくなっています。付属品のAC充電ケーブルもシガーソケット充電ケーブルもまとめて入れることができます。
そして、こちらがPowerStudio 300 Portable Power Station本体です。丸っこいボディは可愛げを感じさせます。今回レビューしたのは「クラシック・グレー」というカラーですが、もっとポップな「レトロ・ブルー」というカラーバリエーションも存在します。
持ち運びの際には、このレザーベルトで持ち上げることができます。
背面を見ると、まるでオーディオアンプのようなデザインになっています。
他社のポータブル電源と比べると、デザイン性に優れた外観です。
AUKEY PowerStudioの豊富なポート群+α
PowerStudioはポータブル電源を名乗るだけあって、ポート類は豊富に揃っています。まず、日本で一般的な2pinのコンセントが2口あります。これを使うには、左側のボタンを押すだけ。
そして、USBポートも豊富です。100W入出力対応のUSB-Cポートが1基、5V 2.4Aの急速充電が可能なUSB-Aポートが2基、QuickCharge 3.0に対応したUSB-Aポートが2基あります。別途USB充電器を用意する必要はないでしょう。
それから、シガーソケットを使うようなDC出力にも対応しています。(右側には付属のシガーソケット充電ケーブルを入力するための、DC入力ポートが見えます)
それから、非常時やキャンプのときに便利なLEDライトも備えています。こちらはLightボタンを押すだけ。
日中でもまばゆい光を放つので、夜間や停電時にも十分に役立ってくれるでしょう。
それから正面左上にあるのがステータスパネルです。バッテリーの残容量を確認したり、入出力の状況をリアルタイムに知ることができます。
また、現在の出力状況もここに表示されます。このときは、AC出力とUSB出力がONになっていました。
操作方法は各出力ポートと一緒に備えられているボタンを押すだけ。必要な出力だけをONにできるので、余計な待機電力は発生しません。
何かに似ているなと思ったら、あのスピーカーに似ていた
ところで、ここで少しだけ脱線しますと、このPowerStudioのシルエットを見たときに、家にあるあのスピーカーと似ていると思って引っ張り出して、並べてみました。
こちら、Lofree Poison ワイヤレススピーカーで、クラウドファンディングで入手したものです。(日本ではフリーウェイ株式会社の取り扱いです)
横から見ても、ベルトの使い方がよく似ています。
このLofree Poison ワイヤレススピーカーもインテリアになじむものでしたから、PowerStudioがインテリアとして馴染まないはずがありません。
PowerStudioのようなスピーカーがあっても良さそう。
Aukey PowerStationは、ACアダプターで充電する
さて、サンプル品をお借りした直後は、バッテリーが55%の状態でした。このあとの検証のために一旦満充電にしておく必要があります。付属のAC充電ケーブルで充電を開始しました。
ポータブル電源であるPowerStudioは297Whという容量を持つので、100Wの充電でもそこそこ時間がかかります。55%から100%に至るまでの経過時間は3時間25分でした。
経過時間 | 残量 |
---|---|
0:00 | 55% |
1:00 | 69% |
2:00 | 84% |
3:00 | 99% |
3:25 | 100% |
今回は55%からスタートしたので、もし0%からスタートするなら、単純計算で6時間以上かかることになります。バッテリーの容量が多いぶん、時間がかかりますね。
ポータブル電源でテレワークできるか?AUKEY PowerStationで検証!
さて、ポータブル電源としてのPowerStudioをレビューするわけですが、たくさんのデバイスを繋いで全部充電できちゃうよ、なんていう様子は他のレビュアーさんにお任せして、私は私の気になるところをレビューしていきます。
それは、このPowerStudioでいつもの在宅ワーク(テレワーク)をこなせるのか?ということ。例えば不意の停電や局地的な災害で、電源が断たれた場合、何時間くらいPowerStudioで仕事できるのか検証します。
今回の検証にあたっての接続図は下の通りです。PowerStudioに電源タップを繋ぎ、そこにバッテリー充電済みのMacBook ProをACアダプタで接続、ディスプレイはUSB PDを使わず電源だけを供給してもらいます。
使用したディスプレイと電源タップは下記のものです。ディスプレイはEIZOの31.5インチ4KディスプレイEV3285、電源タップはMerossのスマートタップです。
検証した日は2時間程度のウェブ会議があり、カメラで映しつつ画面共有していたので、かなり負荷が高かったようです。実際の結果は下記の通り。
経過時間 | 残量 | 直前の作業 |
---|---|---|
0:00 | 100% | (テレワーク開始) |
0:15 | 90% | ウェブ会議 |
0:30 | 84% | ウェブ会議 |
0:45 | 75% | ウェブ会議 |
1:00 | 69% | ウェブ会議 |
1:15 | 64% | ドキュメント作成 |
1:30 | 59% | ウェブ会議 |
1:45 | 52% | ウェブ会議 |
2:00 | 49% | ウェブ会議 |
2:15 | 45% | ドキュメント作成 |
2:30 | 38% | 調べもの中心 |
2:45 | 26% | 調べもの中心 |
3:00 | 20% | 休憩多め |
3:15 | 14% | ドキュメント作成 |
3:30 | 10% | ドキュメント作成 |
3:41 | 0% | ドキュメント作成 |
使い始めはどんな挙動になるのか不安もありましたが、使い始めてみると、日常的にコンセントに繋いでいるときと変わらず、ポータブル電源を使っていることを忘れるほど。
ときおりPowerStudioのステータス画面を見ていましたが、ウェブ会議中は70-90Wで推移、それ以外は50-70Wで推移していました。
PowerStudioの動作音は静かなもので、存在を忘れていましたが、20%を切るときに長めの警告音が鳴り、10%を切るとうるさめのファンが回り始め、10%から5%へは見る見る減って、3%から0%はあっというまでした。
半日は持ちませんでしたが、3時間以上あれば緊急時の用途でも、十分すぎる時間が確保できるでしょう。
最大160Wのデュアル充電で、超速充電!
さて、PowerStudioのバッテリーが空になってしまったので、改めて充電しなおすことになりました。先ほどの充電結果から分かるように、0%からフル充電するには6時間以上の時間がかかりそうです。
しかし、PowerStudioにはデュアル同時入力による急速充電が可能です。
今回使用したのは、Makuakeのプロジェクトでも購入できる100W PD充電器のPA-B5と、100W対応のUSB-CケーブルCB-CD23です。
AC充電器と、PD充電器を合わせて入力します。
このときの供給電力はなんと155W!さすがにPowerStudioのファンも回り始めます。
この状態で充電を始めたところ、みるみる充電され、数値もぐんぐん上がっていきます。
デュアル充電による、経過時間と充電された容量の結果は下記の通り。
経過時間 | 残量 |
---|---|
0:00 | 0% |
1:00 | 50% |
1:30 | 62% |
2:00 | 80% |
2:18 | 87% |
2:22 | 91% |
2:30 | 96% |
2:57 | 100% |
おそよ1時間で50%の充電が終わり、そこからは少し緩やかになります。90%超えると、ファンが止まり、90W前後での充電に変わりました。99%から先がなかなか上がらずしばらく放置していたところ、いつのまにか100%に達していました(なので実際は表示時間よりもっと早く100%になっていたはず)。
まとめ
PowerStudioをレビューしていると、妻が興味津々で近づいてきました。このフォルムが気になったようです。そこで、避難時とか緊急時に便利だよね、という説明をすると、機能的にもとても気に入ったようでした。
今回はMakuakeによる応援購入ですが、一般販売でも人気が出そうな一品です。