USB PDが盛り上がってきた
ノートPCやiPhone、iPad Proへの採用で盛り上がってきたのがUSB PD関連製品。USBケーブルで大容量の電力を供給できるというのが利点です。
しかし、世の中に出回っているUSB PD対応のACアダプターは、USB Type-C(以下、USB-C)が1ポートのみの製品だったり、複数ポートあっても据え置き前提のものだったりします。持ち歩きを前提とし、コンセントに直挿しでき、複数のUSBポートを持つUSB-ACアダプタはないものでしょうか?
ミヨシ MCO IPA-C02のレビュー
こういった悩みを解決してくれるのが、MCO(ミヨシ)のUSB-ACアダプタ IPA-C02です。
※今回紹介したIPA-C02は既にメーカー廃盤となっており、現在は後継機種IPA-C03が発売中です。
製品の大きさが分かりやすいブリスターパッケージで販売されています。
裏側には、USBポートを使用する際の注意書きが書いてあります。いくつかの制限事項があるのですが、それは後述します。
内容物は、取扱説明書とIPA-C02本体のみです。
搭載されているUSBポートは、USB PDに対応したUSB Type-Cポートが1基、2ポート合わせて最大4.2A出力が可能なUSB-Aポートが2基あります。
もちろん、ACプラグは折りたたみ式です。シャキッと出てくる感じがいいですね。
角の取れた直方体で、持った感じも軽量なので、カバンの中に放り込んでおいても邪魔になりません。
複数の充電パターンが存在する
USB-CポートとUSB-Aポートが複数あることから、MacBookとiPhoneとiPad Proが同時に充電できる!……なんて思いがちですが、実は充電するデバイスによって、制限事項があります。
詳しくはマニュアルに記載があります(下図)が、供給できる最大の電力が45Wなので、ポートに挿すデバイスに制限が出ることがあります。
例えば、MacBookやNintendo Switchを充電する際には、USB PDに全電力を振り向けるため、USB-Aポートは使用不可になります。
大電力を必要としないiPad ProをUSB PDで充電する場合は、USB-Aポートが使えます。逆にUSB-Cを使わず、USB-Aだけで使う場合は2ポート合わせて最大4.2Aの電流が流せます。
最後に、1ポートだけでどの程度の電力が供給されるのか、USB-Cを搭載したiPad Pro 12.9へ給電してみます。まずはUSB PDを使えるUSB-Cポートから。14.8Vで1.89Aが流れます。
この状態でUSB-AポートにiPhone XS Maxを繋いで充電してみると、4.98Vの1.19Aが流れています。
USB PDに対応したiPad ProとiPhoneを使う場合は、どちらかを高速充電、どちらかを通常充電で使うことができますね。
まとめ
制限事項はあるものの、用途に合わせて使い分けができるのがこのUSB-ACアダプタのいいところ。MacBookやノートPCを充電するなら集中的に使い、iPhoneやiPadを充電する際には併用して使うことができます。
ただ、使用しているデバイスへの必要電力をある程度把握しておく必要があるため、中級者以上に向けたUSB-ACアダプタと言えるでしょう。
なお、後継機種のIPA-C03は高性能ICを搭載し、USB PD機能とUSB-Aポートの同時使用が可能となっているそうです。着実に進歩していますね。