周りの20代30代の方がリアルにテレビを所有していなかったりするので、若者のテレビ離れが深刻だと錯覚しそうになる昨今です。
さて、世の中は2020年の東京オリンピックに向けて4Kだ8Kだとにわかに盛り上がっているようないないような、電機業界の思惑が見え隠れする現状ですが、テレビの本質はやはりコンテンツです。
優秀なクリエイターたちの良質なアイデアによって産み出される僅少なテレビ番組は、緻密に組み立てられたラテ欄の海を彷徨っています。それを見つけ出すのはウェブの役目であり、それを実現するのがSONYの隠れた銘品、進化するネットワークハードディスクレコーダー nasne(ナスネ)です。我ながら強引だな。
カテゴライズとしてプレイステーション周辺機器に分類されているため、PS3/4が必要だと誤解されがちですが、単体でレコーダーとして動作するばかりか、PC、Mac、iPhone、iPad、Androidと再生機器を選ばないのが特徴です。※別途アプリが必要。
実はかれこれ3年ばかりnasneユーザーでして、アニメにドラマに便利に使っていたのですが、nasneはシングルチューナーのため1台で2番組同時録画ができません。
しかし、最大8台まで同時接続が可能というフレキシビリティの高さがnasneの持ち味。この年末のテレビチェックに、今年3月にリリースされた新1TBモデルを購入しました。
nasne本体、マニュアル、B-CASカード、ACアダプタ、そして、LANケーブルにアンテナケーブルと、必要なものは一式揃っています。
改めて、nasne本体。外観は初代500GBモデルと変化がありません。
上から見たとこ。フットプリントをiPhone 6sと比較。四角四面でないせいか、HDDの存在を感じさせません。
背面。左からACポート、アンテナのin/out、LANポート、外付HDD接続用のUSBポート、となっています。
それでは、忘れないうちにB-CASカードから。次期モデルが出るとしたら、小型化されたカードかソフトウェアになるのでしょうか。
各種ポートに差し込み。今回は2台目なのでアンテナの出力はありませんが、3台目以降を増設する場合は、空いているアンテナ出力を使うことになります。
1台目とアンテナ線を繋いで、お隣に設置。あとはiPhone上のtorneアプリから設定しましょう。
nasneをセットアップ
torne mobileアプリ(iOS/Android)を起動します。すでに1台目が稼働しているので、左上にnasne1が見えています。右下のギアアイコンから設定します。
同じネットワーク上にあるので、すでに未登録のnasne(上)が見えています。
Web用のインターフェース(nasne HOME)があるので、IPアドレスを叩けば、ブラウザからも設定可能。※この画像はtorne mobileアプリ内から開いたところ。
torne mobile、nasne HOMEのどちらでも構いませんが、まずはチャンネルスキャンを行います。
スキャンされたチャンネルリストが表示されます。問題なければこのまま進みます。
特に難しい設定もなく登録完了。画面左上には先ほどまで無かったnasne2が表示されています。
これで、2チューナー使えるようになったので、同じ時間帯に録りたい番組が重なっても問題ありません。下の番組表では、オレンジ色になっているのが録画予約された番組。18時30分の『M-1グランプリ2015』と『モヤモヤさまぁ〜ず2』が録画できています。
使ってみた感想
いいところ
数え上げるときりがないんですが、torneまで含めた感想を。
- 録画だけでなくテレビのリアルタイム視聴も可能
- ニコニコの字幕を表示できる(わりと楽しい)
- テレビの近くに置く必要がない
- 動作音が極めて静か(ほぼ無音)
- 録画予約ランキングで、面白い番組が見つかる
- あらゆる点で動作が軽快
- オンラインアップデートで機能が追加される
- 同一LAN上ならどこからでも視聴できる
- 外出先からもインターネット経由で録画予約/視聴できる
- スマホへ録画番組の持ち出し(ムーブ)ができる
- 容量が足りなくなったら汎用のUSB HDDを増設可能
- Blu-rayに書き出しできる(※いろいろ必要)
- DLNAに準拠してれば、わりとどんな機器でも再生可能
- PC/MacからネットワークHDDとして利用可能
もういくらでも出てくるな……
悪いところ
個人的にはあまり悪いところはないんですが、導入しようかと思っている方のために。
- nasne単体ではテレビに繋げない、テレビで観るにはプレステ必要(PS3/PS4/PS Vita TV)
- LANに関する知識が必要(といっても配線くらいだけど)
- ルーターの近くに置く必要がある(無線LAN非搭載なので)
- torneアプリで再生するには課金が必要(1回だけ)
- 番組持ち出しには別アプリ(TV Side Viewなど)が必要
まとめ
個人的にnasneはSONY史上最大のヒットとも言えるわけで。この製品には競合が存在しないといっても過言でなく、一時的に似たような製品が出たとしても、オンラインアップデートして機能面で引き離してしまうので、まあ、いわゆる、最高ってやつです。
あとはApple TV(4th)でも観られるようにtorneアプリのtvOS版が出れば言うことなしなのだけどね……。
テレビで録画番組見るだけなら消費電力の大きなPS3やPS4よりも、PS Vita TV。携帯機のPS Vitaをベースにしているので、圧倒的に省電力です。ただ、生産終了しちゃったんだよね……。PSP goといい、PSPの亜流は寿命が短い。
テレビで見るならこれも欠かせないリモコン。PS4向けのBluetoothリモコンは、HORIから発売済み。レビューしてますので、よろしれければ参考にどうぞ。