テレビを持たない若者が増えているなんて言われますが、やはりマスメディアとしての情報伝播力は計り知れませんし、リビングにおける存在感は圧倒的です。
でも、テレビのスマートデバイス化ってなかなか進まない。かろうじてApple TVとFire TVが広まってきたかなというくらい。ここをもっと広げていくには、やはりAndroid TVが足りないんですよ。……とはいえ、Amazonで探してもよく知らないメーカーのSTBばかりだし、テレビにビルトインされたものだと、SONYのブラビアあたり。しかもまだまだ高い。
そんな現状を打破するかのように、TSUTAYAでおなじみカルチュア・コンビニエンス・クラブ、の子会社CCC Air株式会社が、Android TVを搭載したHDMIデバイスを発売しました。これはお試しにちょうどいいと買ってみた次第です。
外観をチェック
楽天市場で購入しました。CCC Airから直送されてきます。
白を基調としたパッケージ。Apple製品ぽい見た目のものが増えてきましたね。
内箱を引き出すと、HDMIデバイスのAir Stick本体とリモコンがお目見え。
内容物は、専用リモコンと、Air Stick本体、取扱説明書にHDMI延長ケーブル、ACアダプターとなっています。
リモコンは、白を基調にしたスッキリした仕上がり。
上から、マイク、音声認識起動用のボタン、方向キー、下に並んだ3つのボタンは左から……Androidでおなじみ「戻る」ボタン、ホームボタン、再生/停止ボタンとなっています。
テレビに挿すHDMIデバイスのAir Stickは、USBメモリをふた回りほど大きくした形状。よくあるタイプですね。
HDMIと反対側にはMicroUSBポート。ここから電源を取ります。
付属のACアダプタには一つ仕掛けがあります。なんとここに有線LAN用のポートを装備。ルーターが近くにある場合などは、こちらのほうが手軽でいいですよね。Air Stick本体をシンプルに保つ、いい実装だと思いました。
セットアップ
Air StickをテレビのHDMIポートにつなぎ、ACアダプタを電源に差し込みます。
まずは、リモコンの認証。これがないとどうにもできません。
Wi-Fiで接続する場合は、アクセスポイントを選んでパスワードを入れなければなりません。スクリーンキーボードめんどくさい……
Androidスマホかタブレットを持っていないか聞かれますが、手元にiPhoneしかないので「いいえ」で進みます。
Googleアカウントへのログインは、iPhoneなどのデバイスがあれば、スクリーンキーボードを使わずに簡単にログインできます。
方法は、Air Stickと同じネットワーク内で画面上のURLにアクセスし、コードを入力するだけ。
Android TVのセットアップが終わると、次はAir Stick自体の登録。性別とか居住区域などの情報を送信しなければなりません……スキップしたい……。
ここまでくれば、すべての設定が完了。
ホーム画面とアプリ
ホーム画面には、各サービスからのレコメンド動画と初期アプリが並びます。
プリインストールされているアプリは、下の画面の通り。もちろんTSUTAYAのアプリは1番目ですね。
Google Playストアアプリを開けば、Android TV用のアプリを選べます。しかし、かなり数が限られます。AmazonビデオどころかNetflixすらありません。
Spotifyのような有名なアプリはTV対応していました。
あと、KKBOXもあります。
プリインストールされているHuluは、スマホからのアクティベーションコードの入力だけでOKでした。これは便利。
もちろん、スマホで購入したGoogle Playの動画も問題なく観られました。
操作感としてはApple TVやPS4に比べると、ややもっさりで重たい感じはありますが、ストレスになるほどではありません。
ただ、現行Apple TVが出たときのような便利さを感じる一方、対応アプリの少なさにがっかりしてしまいます。Apple TV同様に将来性抜群にあると思います。
torneは使える?
さて、目下の興味はtorneが使えるかどうか。Android TV用のアプリはありました!
ネットワーク内のnasneも認識します。これは期待できる!
……が、録画した番組を再生しようとすると、セキュリティエラーで観られません。
「放送規定により、HDMI出力が有効になっている場合は、テレビ視聴およびビデオ再生を行うことはできません。お使いの機器の設定をご確認の上、再度お試しください。」と、HDMIデバイスを殺しにくるアラートでした。つまり、これはブラビア用なんだな、きっと。
まとめ
アプリの揃い具合がちぐはぐなので、使いたいサービスがAndroid TVにあればいいですが、そうでなければApple TVやFire TV、PS4などのほうが幸せになれそう。
一方、Google Castにも対応しているので、Chromecastでは物足りない人、Google Playでコンテンツを買っている人にはリッチメディアの再生環境として役立ってくれそうです。
Apple(Apple TV)、SONY(PlayStation3&4)、Amazon(Fire TV)、Google(Android TV)がリビングの覇権を握ろうと、四つ巴で守りながら戦っている現状ですが、どうも決着がつきそうな気がしません。どの会社も体力があるので、このままシェアを奪ったり削られたりしながら膠着状態陥るのではないでしょうか……。