以前に、Aukey社のUSBチャージングステーションPA-T15をレビューしましたが、PA-T15はUSBが5ポート、うち1ポートだけQuickCharge3.0対応というものでした。

今回は、USB Type-Aが4ポート、Type-Cが2ポートで、合計6ポートもあるチャージングステーションをレビューします。昨年はType-C(いわゆるUSB-C)対応製品はRetina MacBookくらいでしたが、今年に入って各社のAndroidスマホがType-Cに対応し始めたので、製品が続々と登場してきましたね。
Aukey PA-Y6をレビュー
こちらがパッケージ。

Quick Charge 3.0に対応した製品であることを示しています。

内容物は、マニュアル、ケーブルクリップ、USB Type-Cケーブル、電源ケーブル、PA-Y6本体となっています。前回レビューしたPA-T15の表面は光沢仕上げになっていましたが、PA-Y6はザラッとした梨地仕上げになっています。こちらの方が落ち着いていて好みですね。

こちらがPA-Y6の各ポート。Aukey製品の特徴でもある緑色のUSBポートがType-A(一般的なUSBポート)、そして向かって右側2つがUSB Type-Cポートになっています。

で、横に向けるとどのポートが何に対応しているかが示されています。これによれば、USB Type-AがAiポート。USB Type-CがQuick Charge3.0対応ポートとなっています。2016年9月現在、日本で入手できるQuickCharge3.0対応のスマホは、auのHTC 10(HTV32)、Windows PhoneのNuAns NEO、ASUSのZenfone3といったところでいずれもUSB Type-Cなので、問題はなさそうです。

というわけで、PA-Y6に付属しているUSBケーブルは両端ともUSB Type-C。まだまだ一般的に出回っているとは言い難い(少なくともコンビニでは買えない)ケーブルなので、一本でも付属しているのは嬉しいところ。

それでは、前回同様、計測も兼ねて充電してみたいと思います。電源に差し込むと、緑色のLEDが点灯します。

USb Type-Cの電流を測る方法がないので、AppleのUSB-Cアダプタを使用します。また、今回のUSBチェッカーは、QuickCharge3.0に対応した簡易チェッカーを使用しています。

USB Type-Cポートのうち一つには、これまたAppleのLightning – USB-CケーブルをつないでiOSデバイスを充電してみます。今回接続したのは、iPad Air 2、iPad mini 4、iPhone 7 Plus、iPhone SE、Fire HD 8、Xperia Z3です。手持ちにUSB-CとQC3.0に対応した端末がなかったので、QuickChargeの確認は2.0に対応したXperia Z3を使っています。

まずは、USB Type-Aに接続した際の各端末の給電状況(1ポートだけで撮影してしまったのですが、全ポートを埋めた際にも近しい値が出ました)。こちらはAiPowerに対応したポートなので、各端末に合わせた給電状況になっています。特に、iPadシリーズは5V/2.1Aなので、高めになっています。iPhone SEだけ少し低いですね。

続いて、変換アダプタを介して、USB Type-Cポートに繋いでみます。QuickChargeに対応したXperia Z3のみ電圧が高く、その他の端末は5V/1Aの範囲に収まっているようです。変換アダプタを経由しても、QuickChargeは効果があるようです。

写真の結果一覧は下記の通り。細かい数値は上下しますが、概ね安定していました。
iPad Air2 | iPad mini 4 | iPhone 7 Plus | iPhone SE | Fire HD 8 | Xperia Z3 | |
---|---|---|---|---|---|---|
Type-A | 4.96V 1.75A | 5.00V 1.52A | 5.06V 0.99A | 5.11V 0.67A | 5.07V 0.93A | 5.05V 1.21A |
Type-C | 4.97V 0.73A | 4.97V 0.73A | 5.01V 0.54A | 4.94V 0.86A | 4.92V 0.93A | 8.84V 0.73A |
なお、Aukeyに問い合わせたところ、USB Power Delivery(USB PD)には対応していないそう。MacBookの充電は可能だが充電スピードは遅くなるそうです。PA-Y6のUSB-Cポートは19.5W(MacBookは29W必要)とのこと。
まとめ
一見USB Type-Cを持っていないと意味がなさそうな製品だけど、これからスマホやタブレット、果てはPCまでもUSB Type-Cで充電する日がやってくるわけで、将来のことを考えると2ポートでも足りないのかも。USB Type-Aに変換するアダプタなどもあるので、特にAndroidユーザーは今のうちに備えておくのがいいかも。