SHUREの完全ワイヤレス製品に、第2世代目となる新モデルが登場!
SHUREの完全ワイヤレスイヤホンといえば、他社のアプローチとは全く異なる、既存の有線イヤホン+完全ワイヤレスアダプターの組み合わせです。
昨年登場したAONIC 215は、SE215とRMCE-TW1を合体させた製品でした。完全ワイヤレスイヤホンの常識を打ち崩すような、パワフルで美しい音を奏でてくれました。
そして2021年9月、AONIC 215の第2世代となる製品がリリースされました。
これに伴って完全ワイヤレスアダプターも第2世代となり、RMCE-TW2が登場しました。
SHURE RMCE-TW2をレビュー
こちらが、完全ワイヤレスイヤホンアダプターのRMCE-TW2です。正式には「TRUE WIRELESS SECURE FIT ADAPTER」ですね。
パッケージには「GEN2(第2世代)」の表記が追加されました。
RMCE-TW2になって、IPX4(生活防水)に対応しました。
背面には情報がぎっしり。
フタを開けると、ユーザーマニュアルがお目見えです。
こちらが内容物の一覧です。クイックスタートガイドに、充電ケース、RMCE-TW2本体に、マニュアル、USBケーブルとなっています。
SHUREのハイブリッドイヤホンであるAONIC 4と組み合わせてみました。
早速聴いてみましたが音質は、素晴らしい……の一言です。数多ある完全ワイヤレスイヤホンでは到達できない音の領域がここにあります。独自アンプと高性能なイヤホンが紡ぎ出す、美しい音が味わえます。
さらに、SHURE PLAYアプリでは、接続しているイヤホンが指定できます。もちろんSHURE製のイヤホンのみですが、イヤホンの特性に合わせたチューニングをしているようです。
使い始めた際に、ファームウェアアップデートが適用されました。10分弱で終了したので、はやる気持ちを抑えて、初めに済ませておきましょう。
さて、気になるのは前機種であるRMCE-TW1との違いです。その違いが僅かであれば、型落ちになるRMCE-TW1の方がお得になります。
RMCE-TW1とTW2を比較してみる
ここからは、前機種となるRMCE-TW1と比較しながら見ていきましょう。まずはパッケージ。左がTW1、右がTW2です。見た目にはほぼ変わりません。
RMCE-TW1のレビュー記事はこちらから。
円柱型のパッケージを縦に立てるためのクッションは、大きく変更されています。というか、AONIC 215と同じタイプに戻りましたね。
充電ケースを比較すると、その判別は困難を極めます。左がTW1、右がTW2ですが、見た目には何も変わりません。レビュー中も間違えるのでは無いかと、確認しながら見ていました。
背面には、充電状況を示すLEDとUSB-Cポートがありますが、この面も全く変化がありません。
では何か、違う点は無いのかといえば、実は縫製の糸が異なります。TW1は紫の糸が、TW2は紺色の糸が採用されていました。逆に、これくらいでしか見分けられません。
続いて、中身です。これまたほぼ変化なし。左がTW1、右がTW2。言われなければ、同じ製品が並んでいるようにしか見えないでしょう。
アダプターそのものも、全く違いが分かりません。一応、左がTW1、右がTW2です。
初期のAONIC 215のアダプターは充電端子がシルバーでしたが、TW1もTW2もゴールドになっていて、全く見分けがつきません。
ShurePlus PLAYアプリを見ていきましょう。TW1(左)とTW2(右)では、メニューに若干の差異があります。
TW2にのみ存在するPausePlusという機能は、アダプターのボタンを押して停止・再生をする際に、環境モードも一緒にオン・オフしてくれる機能です。これ、けっこう便利なので常時オンがオススメです。
世間的に高まるテレワーク需要に合わせて、TW2では通話中であることを示すビジーライトという機能も追加されています。
設定の項目はほぼ同じです。ファームウェアのバージョンを見ると、TW1では「7.9.4.0」まで進んでいました。TW2はリリースされたばかりということもあり「1.3.9.0」。これからさらに機能追加されていったりするのでしょうか……。
TW2になって大きく変わったのが、イコライザー機能の追加です。イコライザーのプリセットがTW2に保存されるようになったため、設定しておけばApple Musicなどのアプリで有効になります。一方、TW1でもイコライザー画面は表示されますが、オンにしても音は変わりません。
そして、音質です。TW1もけして悪くはないんです。完全ワイヤレスとは思えないほど解像感は高く、高音から低音までメリハリの効いた音です。(イコライザーなしでも)低音の響きと、厚みがはっきり分かるほど強調されています。
しかし、TW2は音にさらに厚みが増します。そこへイコライザーで低音ブーストをかけると、さらに低音が強調され、音の奔流がやってきます。
いやぁ……RMCE-TW1の時点で、他の完全ワイヤレスを引き離す音質でしたが、TW2はさらに上のレベルに到達していますね。完全ワイヤレスイヤホンアダプターではRMCE-TW2が随一、これはもう有線レベルといってもいいのではないでしょうか……。
音質面も素晴らしいですが、大きく変わったのが、自動ペアリングです。全機種のTW1では充電ケースから出して、いちいち電源を入れなければならず、一手間が煩わしかったのですが、TW2ではケースから取り出すと自動で電源ONになり、ペアリングされます。耳に装着する頃にはすぐに聴き始められます。
今どきの完全ワイヤレスイヤホンでは当たり前の機能ですが、ようやくそこに追いついた感があります。
機能面は問題なくなり、音質面では他の完全ワイヤレスイヤホンが聴けなくなってしまうレベルです。満足感がすごいです。
FiiO UTWS5とどっちがいい?
競合となるFiiO UTWS5とも比較してみました。
詳しくはこちらのレビュー記事から。
RMCE-TW2との併用がオススメのイヤーチップ
RMCE-TW2を使うと、ケーブルで繋いだ時よりも耳への装着感が窮屈になるかもしれません。そういった時には、イヤーピースにSpinFit CP100+を使うのがオススメです。
今回のレビューでも使用していますが、装着感が改善されるので、ぜひ試してみてほしいです。
SHURE初の完全ワイヤレスイヤホンAONIC FREEも登場!
そして、2021年12月、ついにSHURE初の完全ワイヤレスイヤホンAONIC FREEが登場しました。RMCE-TW2とは性格の異なる製品に仕上がっており、こちらも見逃せません。実際に購入してレビューしてみました。
まとめ
AONIC 215の時点で音の素晴らしさに感動したものですが、そこからさらにステージを上げてきました。完全ワイヤレスイヤホンとしての操作性も備えてきたので、いよいよ敵なしといったところでしょうか。手持ちの有線イヤホン(MMCX)を完全ワイヤレス化したいのであれば、真っ先に検討してほしい製品です!
SHURE製品以外の完全ワイヤレスアダプターも紹介しています。
気が早いですが、次のRMCE-TW3(仮)では、aptX HDなりLDACなりのハイレゾワイヤレスコーデックに対応してほしいものです。その頃にはaptX Adaptiveが主流でしょうか。
こちらはSE215が付属しているAONIC215 Gen2です。