iPhone 12世代の大きな変化は……?
毎年、iPhoneの新機種が出ると言われるのが「何が変わったの?」ということ。今回から新たにMagSafe充電器が登場、これに対応しましたが、従来の充電器とどう違うんでしょうか?1ヶ月ほど使ってみましたが……
iPhone用にリブランドされた、新たなMagSafe……?
iPhone 12シリーズと一緒に発表されたMagSafe充電器。今でもMagSafeといえばUSB-C以前のMacBookシリーズで採用された、充電用コネクタを思い出してしまいます。
さて、実際に使ってみて、私はどんな印象を持ったのでしょうか……
Apple MagSafe Chargerをレビュー
こちらがMagSafe充電器のパッケージ。Appleらしく最低限の大きさしかないコンパクトパッケージです。
その中に収まっているMagSafe充電器。解いてしまうと二度と戻せないような収納方法です。
こちらがMagSafe充電器です。
真っ白な充電パッドの周りは金属製。ひんやりしています。こちらが充電面になります。
背面は金属のみ。こちらの面で充電はできません。
わが家で使用しているQiワイヤレス充電パッド(写真右)と比較してみます。Qiワイヤレス充電パッドは通常この程度の大きさですが、MagSafe充電器は二回りくらい小さくなっています。
逆に、Apple Watchの充電ケーブル(写真右)と比較してみます。さすがにApple Watch用は小さいですね。
さて、このMagSafe充電器にはACアダプターが付属していません。何を接続すればいいのでしょうか。
MagSafe充電器には、Anker PowerPort III Nano 20Wが最適かも?
MagSafe充電器のパッケージには、20WのUSB-C充電器を使うように書かれています。
通常であれば、Appleの純正充電器を使うところでしょうが……
同じ値段でAnkerのPowerPort III Nano 20Wが買えます(セール時はもっと安いかも?)。こちらの方が圧倒的に小さいので、新しく買うならこれでしょう。
Anker PowerPort III Nano 20Wのレビューはこちらから。
MagSafe充電器と組み合わせても、取り回しの良さそうな小ささです。
この状態で電圧を測ってみると、9Vが流れていました。
iPhone 12 Pro Maxを手に入れたので、使ってみます。
MagSafe充電器で、iPhone 12 Pro Maxを充電してみる
iPhone 12 Pro Maxの背面に近づけると、ピタッと吸着します。全然ズレないですね。
MagSafe充電器を接続すると、一般的なQiワイヤレス充電器を接続したときと異なり、専用の充電画面が表示されます。見覚えがあると思ったら、これ、Apple Watchと同じですね。
MagSafe充電器の角度は関係ないようで、このまま一回転できました。
MagSafe充電器のマグネットは、絶妙に付けやすく外しやすくなっていました。強すぎず弱すぎず、この力加減はAppleらしい心地よさがあります。
MagSafe充電器は、iPhone 11以前でも使える?
このMagSafe充電器、iPhone 11以前の機種では使えないのでしょうか?正解は「使える」です。ただし、マグネットで吸着しないので、充電パッドの位置合わせが難しいです。
コンパクトなQiワイヤレス充電器として使えるようで、5Wのワイヤレス充電を行うことができました。
とはいえ、位置合わせがけっこう難しい(探り探りでした)上に、ワイヤレス充電としては緩速なので、あくまで緊急用・臨時用として考えるのが良さそうです。
MagSafe充電器は完全ワイヤレスイヤホンも充電できるのでは?
そして、iPhone 11 Pro Maxが充電できるということなら、他の機器も充電できるのではないでしょうか?AirPods Proを置いてみたところ、充電中になりました。
ただ、iPhone以上に充電位置がシビアで、目を離すと充電していないこともありました。中央に置くよりもややズレているようです。
Bose QuietComfort Earbudsの充電ケースも反応しました。こちらもややシビアな置き方になります。
SOUNDPEATS H1のような1万円未満の完全ワイヤレスイヤホンでも充電できています。
超コンパクトなQiワイヤレス充電器として使える汎用性の高さはあるものの、MagSafeに対応していないと、シビアな置き方を求められます。いざというときは使える、くらいに考えておきましょう。
MagSafe Charger用のアクセサリーも続々登場
Amazon等では、MagSafe用のアクセサリーが販売されています。多いものはやはりスタンドでしょうか。iPhoneに磁力で吸着して立てられるので、とても便利なアクセサリーです。
他にも、MagSafe Chargerカバーもあります。こちらの記事で紹介しているのは、スタンドにもスマホリングにもなるelagoのGRIP STANDです。
各社からMagSafe Chargerに似せた充電器が数多く登場していますが、こうしたアクセサリー展開があるのは純正ならでは。ちょっとだけ値が張るものの、それだけの価値がありそうです。
まとめ
このMagSafe充電器の利点は、ルーズに使えること。Lightningケーブルでは煩わしかったり、Qiワイヤレス充電器ではズレて充電ができていなかったり、従来の充電方式は「ちゃんと接続・接地すること」が前提になっていました。
しかし、MagSafeは近づけるだけで吸着してくれるので、適当に置いても確実に充電することができます。旧MagSafeは「足を引っかけても(抜けるから)大丈夫」でしたが、新MagSafeは「適当に置いても大丈夫」という存在になりました。
iPhone 12シリーズで使用する分にはとても便利なMagSafe充電器ですが、さらに期待されるのはこのMagSafeシステムを活用した周辺機器です。
MagSafeの絶妙な吸着力を活かしたカーマウントやデスクスタンドなど、すでにAmazonにも(出自が不明な)製品が多数出品されています。おそらくクラウドファンディングを賑わせる存在になるのではないでしょうか。今後の盛り上がりが楽しみです。