Bluetoothオーディオとの果てしない戦い
Bluetoothワイヤレスオーディオには、有線接続のオーディオと比較して、2つの欠点があります。それは、音質が悪いこと、そして音が遅延することです。
前者はAndroidに高音質コーデックのaptX HDやLDACが搭載され始めたことで少しずつ解消に向かっています。後者にはaptX Low Latency(以下、aptX LL)という低遅延コーデックがありますが、対応機器が少なくさほど普及していません。(aptX LLとWi-Fiは混載が難しいそうです)
USBオーディオでaptX LLを飛ばすBT-W2
そんなaptX LLですが、外付けで問題なければCREATIVE BT-W2が使えます。PC/MacやPS4にUSBオーディオとして接続することで、aptX LLが利用可能になるBluetoothトランシーバーです。
Nintendo SwitchもファームウェアアップデートでUSBオーディオが利用可能になり、BT-W2を挿して使うことができるようになりました。
問題は、iPhoneやiPadです。外部コネクタがLightningポートしかないため、iOSが対応しない限り、この先もaptX LL対応は難しそうです。
USB-C搭載のiPad ProならaptX LLに対応できる!
しかし、ついにLightningコネクタの呪縛から解かれたiPad Proが登場しました。これで、手持ちのUSB機器が使えるようになりました。つまり、iPadにBT-W2を挿すことができ、aptX LLが利用できるようになるのです。
USB-C変換アダプタ経由でCREATIVE BT-W2を挿す
CREATIVE BT-W2を、USB-Cアダプタを介してiPad Proに接続してみました。
USB-CからUSB Type-AへのアダプタはL字型なので、iPad Proからのはみ出しも最小限に抑えられます。
※USB-Cに対応したBT-W3が登場したので、この問題は解消されました。
送信側がせっかくaptX LLに対応しても、受信側(イヤホン・ヘッドホンなど)がaptX LLに対応しなければ宝の持ち腐れです。この夏に購入したMEE audio MATRIX CINEMAはaptX LLに対応したヘッドホンなので、これとペアリングして使ってみました。
aptX LLは高音質コーデックのaptXの上位版のため、低遅延に加え、高音質でもあります。MATRIX CINEMAとiPad Proを直接Bluetoothで接続(コーデックはAAC)するよりも、BT-W2を経由するほうが明らかに音質が上がります。
aptX LLに対応したイヤホンであれば、ゼンハイザーのCX 6.00BTがオススメです。
というわけで、ここ最近のiPad Proでの作業環境はこんな感じです。Macでの作業をゼロにすることはできませんが、結構な作業がiPad Proだけで完結するようになってきました。
iPad Proのケース&スタンドはこれを使っています。
音量調整可能なCRAFTキーボードで手元も完璧
最近のお気に入りは、ロジクールのCRAFTキーボードのダイヤルインターフェースCROWNです。音量の上下、再生・停止がこれ一つで行えます(BT-W2使用中は音量の調整はヘッドホン側で行う必要があります)、作業中でも音楽操作が左手で操作できるので、非常に便利です。
キーボードのファンクションキーにも音楽操作用のキーはありますが、一回キーを見て確認しないといけないですからね。ダイヤルとしてそこに存在しているCROWNのほうがより自然に操作できます。
あと、単純に楽しいです。
まとめ
そんなわけで、新製品のレビューではありませんでしたが、iPad ProがUSB-Cに対応してくれたおかげで、iPadでのリスニング体験の質が上がったよというお話でした。低遅延よりも高音質の方が恩恵が大きいかも!作業がはかどります。
と言いつつ、iPad Proの大画面があると、Netflixのピクチャ・イン・ピクチャ機能でついついながら見しちゃって進まないこともしばしば……