高性能すぎるウェブカメラ……それはiPhone
macOS VenturaとiOS16の組み合わせで実現できる、MacとiPhoneの連動機能が「連係カメラ(Continuity Camera)」です。要は、iPhoneの高性能なリアカメラをMacのウェブカメラとして利用できるようにしたわけです。
これまでも他社製アプリを使えばiPhoneをウェブカメラにできましたが、OS標準として組み込まれた連係カメラのすごい点は、自動でカメラとして認識され、センターフレームやスタジオ照明・ポートレートモードが使えて、超広角カメラを活用したデスクビューまで実現すること……。
当サイトでも高性能なウェブカメラをレビューしてきましたが、iPhoneはそれらに匹敵する(あるいは超えてしまう)ような使い勝手と性能を提供してくれます。
というわけで、便利な連係カメラ機能ですが、使いこなすにはiPhoneを「固定」する必要があります。スタンドを使うことになりますが、ウェブカメラとして使うなら、それなりに高さも必要です。IPEVOのUplift Magneticスタンドような製品もありますが、手軽に使える製品とは言えません。
Appleが薦めているのは、MacBook Air/Proのディスプレイ上にiPhoneを設置するための連係カメラマウントアダプターです。macOS Venturaのリリース後に、Belkinやトリニティから連係カメラ用のマウントアダプターが発売されました。
今回紹介するKlearlookの製品は、Belkinやトリニティの製品とは少し用途が違うようです。どんな製品なのかレビューしていきましょう。
Klearlook Continuity カメラマウントをレビュー
こちらがKlearlook Continuity カメラマウントです。Amazonで注文しましたが、郵便ポストにクッション封筒で投函されるくらいコンパクトです。
Klearlook製品はAmazonで販売されています。
パッケージの側面には、対応するMacとiPhoneの機種が書かれています。
まとめると、次のようになります。
- iOS16以降にアップデートした、iPhone
- iPhone 12/13/14はケース無し、あるいはMagSafe対応ケースを使うこと。
- iPhone 8/X/XR/XS/11/SE 2はMagSafe対応ケースを使うこと。
- macOS Ventura以降にアップデートした、2017年以降のMacBookシリーズ
内容物としては、2つに分かれた連係カメラマウント、日本語の取扱説明書、取り外し方法の書かれた紙です。
2つに分かれたパーツのうち一つは、シリコンクッションの貼られたマグネットプレートです。
もう一つは、フックの付いたマウントです。
マグネットプレートは、iPhone背面のMagSafeに吸着します。
マグネットプレートの上に、マウントをはめ込みます。これで連係カメラ用のマウントが完成します。
MacBook Air(M1)のディスプレイ上に設置してみました。iPhone 14 Pro Maxのように200gを超えてもちゃんと安定します。
ディスプレイの中心と同じライン上に、iPhoneのカメラが来るように設置するのがポイントです。
もちろん縦画面で設置する際にも同様です。
(他社製の連係カメラマウントでも同様ですが)MacBook Air/Proの画面を倒すとバランスが崩れて傾いてしまいます。画面を倒しすぎないよう注意しましょう。
Klearlook Continuity カメラマウントはMagSafe充電器と併用できる
さて、Klearlook Continuity カメラマウントの特徴は、連係カメラマウントだけではありません。パーツが2つに分かれている意味がちゃんとあります。
マウント部分と一緒に使うのは、Apple純正のMagSafe充電器です。ワイヤレスながら最大15Wの急速充電が可能です。
Klearlook Continuity カメラマウントは、Apple純正のMagSafe充電器がぴったりハマるようにできています。ケーブルを逃すための切り込みもあります。
この状態で、iPhoneに吸着可能です。
連係カメラマウントとして使いつつ、MagSafeワイヤレス充電器としても使い続けることができます。
一緒に組み合わせているUSB充電器は、Anker 511 Charger (Nano 3, 30W)です。コンパクトでプラグも折りたためて重宝しています。
もちろんこのままMacBook Airにマウントすることができます。
iPhoneのバッテリーが少ない状態で連係カメラを使うことになっても、充電しながらであれば安心です。
Lightningケーブルを使う方法もありますが、iPhoneに直接接続すると、万が一ケーブルを引っ張ってしまった際にiPhoneが落下してしまいます。
KlearlookとBelkinの連係カメラマウントを比較してみる
先にBelkinの連係カメラマウントを使っていたので、比較してみましょう。どちらもMagSafeに合わせた形状になっているので、表面積はほぼ同じです。
Belkinの連係カメラマウントのレビューはこちらから。
重さを比較すると、Belkinのマウントの方が5gだけ重いようですが、大した差ではないでしょう。
連係カメラマウントとしての性能はどちらも同じで、フックの奥行きも同じ。これはガイドラインがあるのでしょう。そうなると、あとは連係カメラマウント以外の使い道がポイントです。
Belkin製品はスマホリングや簡易スタンドとして使えるので、iPhoneに貼ったまま単独でも使うことが想定されています。一方で、Klearlook製品は連係カメラと同時充電がポイントで、主にMacの近くで使うことが想定されています。
まとめると、Belkin製品は屋外でも使いたい人向け、Klearlook製品は屋内で使いたい人向け、と言えるでしょう。同じような連係カメラマウントですが、意外と棲み分けできるものですね。
Klearlook Continuity カメラマウントのまとめ
Belkin製品との比較でも分かったように、用途がシンプルなので、買いやすいでしょう。連携カメラマウントだけ使えればいい、MagSafe充電器も併用したい、こうした点にメリットがあれば間違いなくオススメです!
- 連係カメラ用のマウントとしてリーズナブル
- ワイヤレス充電しながら連係カメラが使える
- MagSafe充電器用のカバーとしても使える
- スタンド機能やスマホリング機能はない