充電器が付属しないiPhone、何を買うべき?
iPhone 12以降、USB充電器が付属しなくなりました。iPhoneを店頭で購入すると、ショップスタッフの方が(ちょっと割高な)画面保護フィルムと一緒に薦めてくれますが、ウェブで購入するとそうはいきません。
適当に選んでもいいですが、どうせ買うなら、効率的に充電できて・小さくて・軽くて・ノートパソコンでも使える、ベストエフォートな製品を買いたいものです。今回の製品は、この条件を満たす理想的なUSB充電器です。
Anker 511 Charger (Nano 3, 30W) をレビュー
今回購入したのは、Anker 511 Charger (Nano 3, 30W) です。iPhone 14シリーズと同時期に発売されました。
Anker 511 Charger (Nano 3, 30W) は、5つのカラーバリエーションが展開されています。今回購入したのはホワイトです。
最新のiPhoneシリーズにも対応、とあります。iPhone 14シリーズのことですね。
パッケージに載っている写真は「実寸大」。店頭で見かけたら参考にしてみてください。
本製品の機能的な特徴は、USB PD出力が最大30Wであること、それからプラグが折りたたみ式であること。Anker製品には、意外とこのスペックを満たすUSB充電器が(ほぼ)ないので、まさに待ち望んだ製品です。
ちなみに、本製品の保証期間は最大30ヶ月、2年半ですね。頻繁に使う充電器だからこそ、この長い保証期間は嬉しいところです。
なお、通常の保証期間は24ヶ月、Anker Japan公式サイトに会員登録することで延長されます。会員登録は無料なので、とりあえず登録しておきましょう。
開封していきましょう。Anker 511 Charger (Nano 3, 30W) 本体と、ユーザーマニュアルが入っています。
Anker 511 Charger (Nano 3, 30W) は、なんとこの小ささ。約3cm四方です。小さい、小さすぎます!このサイズで30W出力できて、MacBook Airが充電できるとは、素晴らしい製品です。
折りたたみプラグの機構がある分、ちょっと長めの本体ですが、まったく気になりませんね。
iPhone 13 Pro Maxと並べてみます。やはり小さい。
小ささも抜群ですが、もちろん軽さもあり38.2gしかありません。他の製品との比較はこのあとで。
本体はホワイトですが、USBポート側はシルバーです。すりガラスのようなデザインです。
光の方向によって光り方が変わるので、購入されたらぜひ試してみてください。
AnkerのUSB PD小型充電器と比較してみる
Anker製のUSB PD小型充電器5種類と比較してみましょう。
最初に比較するのは、Anker PowerPort III Nano 20W(写真上)です。プラグが収納式でないため、電源タップに差した状態で見ています。iPhone 12シリーズと同時期に発売されたUSB PD充電器です。
高さは、Anker 511 Charger (Nano 3, 30W) (写真左)の方がやや高め。ただし、こちらはプラグ収納機構を含むため、実質的には同等と見ていいでしょう。
Anker PowerPort III Nano 20Wは小さくて使いやすいんですが、プラグが直で出ているため、持ち運ぶ際には他の機器が傷つかないように気を付ける必要があります。
次に見てみるのは、Anker Nano II 45Wです。こちらは最大45Wの出力に対応し、折りたたみプラグを備えていますが、気になるのはその重量。サイズの割にズッシリとした67.9gあります。
Anker 511 Charger (Nano 3, 30W) は38.2gなので、2倍近い重量差があります。
次は、Anker 623 Magnetic Wireless Charger (MagGo)に付属しているUSB PD充電器です。こちらは最大20W出力で、折りたたみプラグ採用です。重量は38.8gと、Anker 511 Charger (Nano 3, 30W) と同等です。
スマホ向けとしてオススメのUSB PD充電器なんですが、日本では単体販売されていなかったりします。(MagGoの付属品)
Anker PowerPort III Nano 20Wは、小さいだけあって、今回比較した中では最小の30.0g。iPhoneやiPadで使うだけならこれでも十分です。
次は、Anker PowerPort Atom PD 1です。2019年2月に発売された製品で、Ankerとして初めてGaNを採用しました。当時は、USB PDで最大30Wに対応した充電器がこんなに小さくなった!と話題でしたが、3年経つとさらに小さくなるのです……。
Anker PowerPort Atom PD 1のレビュー記事では、GaNについての解説も行っています。
最後は、Anker PowerPort Atom III Slimです。こちらも最大30W対応ですが、デザインのテイストが異なり、カードサイズのUSB PD充電器です。壁付けのコンセントでも出っぱらずに設置できます。これでも十分軽いと思っていましたが、それでも56.8gあります。
Anker PowerPort Atom III Slimのレビュー記事はこちら。一番気に入って使っている充電器です。薄くて小型なので、カバンに放り込んでおけるんですよね。
というわけでAnker 511 Charger (Nano 3, 30W)は、Anker製の数あるUSB PD小型充電器の中でも、小型・軽量・性能・携行性のいずれもバランス良く作られた製品であることが分かります。
Anker 511 Charger (Nano 3, 30W)は、世界で一番有名なUSB充電器とほぼ同じサイズ
Anker 511 Charger (Nano 3, 30W) のコンパクトなサイズを実感するのに、ちょうどいいのは、世界で一番有名なUSB充電器と比べるのが一番早いでしょう。
世界で一番有名なUSB充電器とは何か?それは、かつてiPhoneに付属していた5Wの充電器です。
このUSB充電器、日本で最初に発売されたiPhone 3G(2008年6月)からiPhone SE 第2世代(2020年4月)まで付属していました。なんと12年にもわたって使われていたのです。iPhoneが年間で何億台も出荷されていることを考えると、この充電器は少なくとも10億個以上存在していることになります。
最新のiPhone 14シリーズを充電することもできますし、スマートウォッチや完全ワイヤレスイヤホンなど大電力を必要としない機器でも重宝します。コピー品もたくさん出回ってましたね……。
この小型USB充電器(写真上)と、今回紹介するAnker 511 Charger (Nano 3, 30W) (写真下)はほぼ同じ大きさ。
写真で見ると、Anker 511 Charger (Nano 3, 30W) の方がちょっと長さがありますが、プラグ収納機構の分を考慮するとほぼ同じと考えていいでしょう。
USBポート側の面積は、Anker 511 Charger (Nano 3, 30W) (写真右)の方がやや大きいようです。
サイズ感としてはほぼ同じながら、一方は5W出力で最低限の充電のみ、もう一方は最大30WでMacBook Airも余裕で充電できるようになると考えると、隔世の感がありますね。
Anker 511 Charger (Nano 3, 30W) を使って、iPad Proに急速充電してみる
サイズや重さに注目してきましたが、実際に通電してみましょう。
まずは、USB PDのPDO(Power Data Objects)をチェックします。スマホやタブレットのPDOと合致するものの中から最大の電力が使われます。15V 2Aか20V 1.5Aで、30W出ることが分かります。PPS(Programmable Power Supply)にも対応します。
ということで、バッテリーがゼロになったiPad Pro 12.9インチ(2021)に給電してみました。最初は5Vからスタートし、ほどなくして15V 2Aで30Wの急速充電が始まりました。iPad Proのバッテリーのパーセンテージがみるみる増えていきます。
このあと、バッテリー残量20%のiPhone 13 Pro Maxに給電してみましたが、そちらは9V 3Aと27Wでの急速充電が始まりました。
MacBook Airは30Wの充電器として認識していますし、USB PDに対応したAndroidでも使用できます。Anker 511 Charger (Nano 3, 30W) 、万能すぎますね!
Anker 511 Charger (Nano 3, 30W) のまとめ
Anker 511 Charger (Nano 3, 30W)は、超小型・超軽量のUSB PD充電器で、最大30W対応で折りたたみプラグに対応した、理想的なUSB PD充電器です!
- 最大30W出せるので、MacBook Airへの給電も問題なし
- iPadやiPhoneへの急速充電が可能
- 折りたたみプラグで持ち歩きしやすい
- 30g台の軽量なUSB急速充電器
- カラフルな5色のカラーバリエーション
- 最大30ヶ月の保証期間
- 競合のUSB充電器と比べるとちょっとお高め