街中で使ってる人を見かけるワイヤレスヘッドホン。SONYやBOSE製品が多いように見受けられるんですが、実際のところ、どのメーカーが人気で、どの製品が多く使われているんでしょうか？
POSの販売ランキングからは分からない、街中でのヘッドホン利用実態を調査してみました。
街中におけるヘッドホン利用実態調査（2024年版）
2024年4月下旬に新宿駅・渋谷駅・池袋駅とその周辺で、目視による調査を行いました（電車移動中に見かけたヘッドホンも対象にしています）。約1週間の調査で、117台のヘッドホンを確認できました。※117台のうち、メーカー・製品名を特定できなかったヘッドホンは11台あり、「不明」に分類しています。
街中でのヘッドホン利用者の95％以上がワイヤレス
今回の調査では、有線か無線（ワイヤレス）かもカウントしています。下記のような結果になりました。街中でヘッドホンをしている方の95.7%がワイヤレスヘッドホンでした。
今回の調査で有線ヘッドホンをお使いの方は20〜30代の女性か、50代以降の男性のどちらかでした。何か傾向があるのかもしれませんが、見かけたのが数人だったので、そこまで割り出せませんでした。
街中でヘッドホンを使う男女比は、ほぼ1:1
次は男女比を見てみます。今回の結果ではやや女性が多く（52.1%）なっていますが、途中経過では男性がやや多かったときもあり、ほぼ半々だと言っていいでしょう。
（私の主観になりますが）年代も合わせてカウントしていました。街中でヘッドホンを使っている人のほとんどが20代か30代でした（90%弱）。逆に、40代以降でヘッドホンを使っているのは男性が数人、といったところでした。
街中で使われるヘッドホンの30%近くは「SONY」製品
街中で見かけたヘッドホンのメーカーを集計してみたところ、30％近くがSONY製品でした。次がAnker製品。そして、BOSEやAppleを抑えて3位になったのが、Marshall製品でした。具体的な製品はこの後に紹介します。
有名なオーディオメーカーが並ぶ中、全く見かけなかったのがゼンハイザー製品です。室内利用が多いなどの要因があるのかもしれません。なお、全国的に品切れが相次いでいた3COINSのワイヤレスヘッドホンも見かけませんでした。
街中で女性人気が高いヘッドホンは「BOSE」と「Marshall」
メーカーの集計結果を掘り下げてみます。下のグラフは、各メーカーを使っていた男女比率を表したものです。大半のメーカーは男女比に明確な差はありませんが、MarshallとBOSEは明確に女性比率が高くなっています。
次の項目で、細かく機種を見ていきます。
街中で最も人気の機種は「SONY WH-1000XM3 / XM4」
ヘッドホンを機種別に集計してみました。男女の内訳も明記しています。
機種別で見たときに最も多かったのはSONYのWH-1000XM3 / XM4です。（2機種を並列にしている理由は、見分けがつかなかったからです）。次に多かったのは、AnkerのSoundcore Space Q45とMarshallのMajor IV。特にMajor IVを使っている方には女性が多かったです。次いで、QuietComfort Headphone（最新のQC、QC SC、QC45と見分けがつかずまとめています）、AirPods Max、と続きます。
上位11機種を明記していますが、WH-CH520を除いて、1万円以上の機種がズラリと並んでいます。中でもApple AirPods Maxのように、8万円もするヘッドホンが上位に来ていることに驚きを隠せません。また、最新の製品はあまり見かけず、2〜3年前の製品が多かったです。
ノイズキャンセリングできるヘッドホンはどのくらい？
ヘッドホンの機種が明らかになったので、ノイズキャンセリングの有無も調べてみました。下記のようになりました。ANC（アクティブ・ノイズ・キャンセリング）機能のあるヘッドホンは、60％近くに上ります。
ただ、ANCをあえて選んでいるというよりも、1万円を超えるワイヤレスヘッドホンには標準機能のようになっています。
最も多いカラーは「ブラック」、しかし「ホワイト」も3割
オーディオ機器といえば、ブラックが圧倒的に多いものです。カラーリングについても調査しました。ブラック系（ブラック・グレー）は60%超え。ホワイト系（ホワイト・ベージュ・シルバー）は30%超え、その他のカラーは10%以下です。
使われているカラーを男女別に分けてみました。明確に差が出たようです。
調査の結果、女性はホワイトが好きというほどの差はなく半々で使われています。どちらかといえば男性はブラックが好き、のほうがしっくりきそうです。
街中でよく使われているワイヤレスヘッドホンの機種とカラー
ここで改めて、よく使われているヘッドホンの機種をカラーで分類してみました。ブラック系が多い中、AirPods MaxやQuietComfort Headphoneのように機種ごとに見るとホワイトが多いものもありました。
珍しいものだと、WH-1000XM4のスノーホワイトエディションを2台見かけました（2台とも女性が使っていました）。
街中で人気のワイヤレスヘッドホン・TOP5
今回の調査で分かった、街中で使われる人気ヘッドホンをランキング・TOP5にまとめてみました。
1位 Marshall「Major IV × ブラック」
街中で使われているヘッドホンのうち、最も多い組み合わせがMarshall Major IV × ブラックでした。ファッションアイテムとしての人気もあるようで、首から下げてる方も数人いました。電源ON/OFFしたときの効果音がMarshallっぽくていいですね。
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2位 SONY「WH-1000XM4 × ブラック」
2位に入ったのがWH-1000XM4 × ブラックの組み合わせ。総数では1位でしたが、ブラックとプラチナシルバーで台数が割れてしまいました。2020年に発売されたモデルですが、性能的に今でも十分に通用しますし価格的にも値ごろで、コストパフォーマンスに優れています。
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3位 Anker「Soundcore Space Q45 × ブラック」
調査の序盤で最も多く見かけて、一時はMarshall Major IVを上回ることもありました。中でもSoundcore Space Q45 × ブラックの組み合わせがほとんどでした。1万円台半ばで販売されていますが、Amazonのセール時にはかなり安くなることがあるため、狙い目です。
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私はホワイトのモデルを購入しました。今回の調査ではホワイトは見かけなかったですね……。
4位 Apple「AirPods Max × シルバー」
ホワイト系のヘッドホンで一番人気はAirPods Max × シルバーの組み合わせです。今回見かけたヘッドホンの中でダントツの高級品です。iPhoneで使うハイエンドヘッドホンとして、一度は手に入れておきたい製品です。５つのカラーリングが存在しますが、今回の調査ではシルバーとスペースグレイ（黒）しか見かけませんでした。
私も買って使ってみました。ノイズキャンセリング性能と外音取り込み機能がすごいんですよね。
5位 BOSE「QuietComfort Headphones × ホワイトスモーク」
今回の調査で、女性の所有率が2番目に高かったワイヤレスヘッドホンです。中でもQuietComfort Headphones × ホワイトスモークの組み合わせはよく見かけました。側圧が柔らかくてちょうどよくて、長時間の使用でも疲れないのが好印象です。写真だと色みがピンクっぽい？ブラウンっぽい？見え方ですが、実物は綺麗なホワイトです。
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ヘッドホン利用実態調査をしてみて気づいたこと
無名な中国メーカーの格安ヘッドホン、使ってる人は少ない
今回調査を進める中で懸念だったのは「Amazon等で売ってる無名な中国メーカー製品が多かったら、見分けがつかないな……」でした。結果から言うと、特定できなかったヘッドホンは11台。街中で使われているヘッドホンは有名メーカーの製品ばかりで、巷で売られている格安な製品はほぼ見かけませんでした。
そもそも街中でヘッドホンを使ってる人は、極めて少ない
今回の調査では街中でヘッドホンを目視確認したんですが、実際のところ街中でヘッドホンを使ってる人はほとんどいないです。（主観ですが）割合でいうと50-70人に1人くらいです。混雑した電車に乗っても、1人いるかどうかというところ。
人の多いところでどんどん見つけようと、新宿・歌舞伎町や渋谷・センター街も歩いてみましたが、割合はあまり変わらず。駅の構内や電車の中で見かける機会の方が多かったです。
街中でのワイヤレスヘッドホン利用調査結果のまとめ
今回の調査のまとめです。
- 街中で使われているヘッドホンの約95%はワイヤレス製品。
- 街中でヘッドホンを使う人は20〜30代がほとんど。男女差はない。
- SONYは安定の人気だが、Ankerもシェアを広げている
- BOSE製品は女性人気が高い
- MarshallのMajor IV（ブラック）が一番人気
- 最新の製品は少なく、2年くらい前の製品の方が人気
- 男性はブラックが好き、女性はブラックとホワイトが半々
- そもそも街中でワイヤレスヘッドホンしてる人少ない
フィールドワーク面白いですね。また何年か経ったら調査してみたいところです。
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