デザインに一目惚れして購入したヘッドホン……
今回購入したのは、Teenage Engineering(ティーンエイジ・エンジニアリング)のM-1というモニターヘッドホン。ティーンエイジ・エンジニアリングは、スウェーデンのストックホルムに拠点を置く電子楽器メーカーで、デザイン性の高い製品を出しています。(日本では株式会社メディア・インテグレーションが取り扱っています)
公式サイトを見ていただくとわかりますが、シンセサイザーのOP-1やポータブルスピーカーのOB-4のほか、mini-ITXケースのcomputer–1といった製品など、見た目にも楽しそうです。(PanicのPlaydateのデザインも手がけているようです)
Amazon.co.jpでこのヘッドホンの製品写真を見て、そのデザインに一目惚れ……。これは欲しい!と、気付けば購入していました。
Teenage Engineering M-1ヘッドホンをレビュー
まず、そもそもパッケージの大きさがおかしいです。Amazonの段ボール開けたときに「ヘッドホン本体」じゃなくて「付属品だけ」注文してしまったのではないか、と注文履歴を確認したほど……。ヘッドホンってこんな小さな箱に収まるんだっけ……?
背面に開け口があります。
M-1ヘッドホンは、左右のユニットが小箱で保護されていました。
改めて、こちらが内容物です。取り外し可能なブームマイクと、3.5mm 4極オーディオケーブル(1.2m)が付属しています。
コンパクトすぎるパッケージで驚きましたが、M-1ヘッドホンは折りたたんで極小になるサイズ。なんと片手に収まる小ささ。
重量は、なんと85.9gしかありません……。100gどころか、90gすら切っています。
以前にレビューしたアシダ音響(ASHIDAVOX)のST-90-05もかなり軽かったものですが、それでも約110g。M-1はST-90-05よりも20g以上軽いです。
ヘッドバンドは、シリコンと金属の2段構造になっています。頭を保護しつつ、柔軟性もあり剛性も高めています。
左右のユニットはバンドの先の色で左右がわかるようになっています。レッドは右耳側。
ホワイトは左耳側で、こちらにはマイクが内蔵されています。それから、ちょっとだけ出っぱったイエローのスイッチが見えるでしょうか?
このスイッチは、音楽再生なら1回押して再生/停止、2回押せば曲のスキップ、3回押せば前の曲、と操作が可能です。マイク使用時はミュートスイッチになります。カチカチッとしっかりフィードバックがあって、操作感も良いです。
また、M-1ヘッドホンのユニークな特徴は、左右のユニットにそれぞれ3.5mmジャックを備えていること。こちらは右耳側。
こちらは左耳側。左右のどちらのジャックもマイクまたはライン入力が可能です。左右の区別はないので、どちらに挿しても大丈夫です。
ユニークなのは、ここからケーブルを出して、さらにM-1ヘッドホンに接続できること。PC的な言い方をするとデイジーチェーン接続できます。同じ音源を同時視聴できるわけです。
M-1ヘッドホンを実際に装着してみると……?
ヘッドホンを購入するとき、最も気をつけなければいけないことは何でしょうか?それは「装着感」です。
装着感を確認するポイントは2つあります。1つ目はヘッドバンドのサイズ。バンドが短いと両耳にイヤーパッドが届かないことがあります。頭が大きい人ほど気をつける必要があります。(つまり、私はヘッドホンを買うときに気をつけています)
2つ目は側圧です。ヘッドホンの中には締め付けが強いものがあり、長い時間使っていると痛くなることがあります。しかし、弱すぎるとズレて落ち着きません。強すぎず弱すぎない装着感が重要です。特に、メガネをかけている人は気をつけたいポイントです。(つまり、私は気をつけています)
M-1ヘッドホンはこの2点で絶妙に心地よい装着感でした。そもそも軽いこともあって、長時間聴いていても疲れません。これは最高だ!
M-1ヘッドホンで、iPhone+Apple Musicを聴いてみる
それではいよいよM-1ヘッドホンで音楽を聴いてみましょう。iPhoneでApple Musicの音源を聴いてみます。
音質はモニターヘッドホンらしく、低音域から高音域までバランスが良くスマートな音を鳴らしてくれます。素材の良さをそのまま引き出してくれる和食のような味付けです。ロックからジャズからポップス、EDMまで、聴き疲れしない良質な音を奏でてくれます。
M-1ヘッドホンの音、かなり好みです。
iPhoneはそのままでは使用しているアダプターは、ddHiFiのTC35Cです。ALC5686というDACチップを搭載していて、このサイズに似合わないいい音を出してくれる、ミニマムなM-1ヘッドホンにピッタリなDACです。
ブームマイクの使い勝手も良い!
それからブームマイクも使ってみます。M-1ヘッドホンは左のユニットに内蔵マイクがありますが、ブームマイクを使うことで、より自然に声を拾ってくれました。
ここでは、先ほどと同じくddHiFiのTC35iという変換アダプターを使っています。
テレワークの普及で、自宅で仕事をする機会が増えました。マイクを使うことも多くなったので、ヘッドホンと一緒にブームマイクも使えるのであれば、これほど便利なことはありません。
実際にM-1ヘッドホンにブームマイクを取り付けてみました。このアームはフレキシブルに動かせるようになっているため、口元に合わせて微調整できます。
口元に近づけすぎず、適度な距離で話すことができます。
ただ、M-1ヘッドホンの3.5mmジャックはちょっと硬め。頻繁な取り外しを考えているのであれば、ちょっとわずらわしいかもしれません。
M-1ヘッドホンをワイヤレス化、100g以下のワイヤレスヘッドホンが完成??
超軽量で、聴き疲れも少ないM-1モニターヘッドホン、こうなるとワイヤレスでも使ってみたくなります。UGREENのBluetoothレシーバーがあるので接続してみました。
UGREENのBluetoothレシーバーは約11.1gと超軽量なので、ヘッドホンとの相性は抜群です。
もちろん、左右どちらでも接続できます。Bluetoothレシーバーがぶら下がる形になりますが、そもそもレシーバー自体が軽いので、重量の偏りは感じません。
ただ、音質に関してはかなり軽くなってしまい、M-1ヘッドホンの良さはあまり出せません。どちらかといえば、ながら聴きとか、RadikoとかYouTubeを聴くとかそういう目的の方が合っています。
ちなみに、M-1ヘッドホン(約85.9g)とUGREEN Bluetoothレシーバー(約11.1g)を足しても、その重量は100gを切ります。これほど軽いワイヤレスヘッドホンがあったでしょうか……(あるかも)。
AirPods Maxのあまりの重さに売却してしまった私からすると、この軽さは嬉しすぎます。
Teenage Engineering M-1ヘッドホンのまとめ
Amazon.co.jpの製品ページでの一目惚れから衝動買いしてしまったM-1ヘッドホンですが、そのデザイン性だけでなく、音質、コンパクトさ、超軽量さ、機能性、拡張性の高さ、など……あらゆる点で感動ものの製品でした。強くオススメしたい!