USB-C時代の新常識、オールインワンハブ!スマホやMacから導入が進んでいるのが、USB Type-C(以下、USB-C)。表裏関係なく挿せるという利便性もさることながら、電源や映像信号も流せることで、乱立していたさまざまなポートを統一する勢いです。
そんなUSB-C時代の新常識が、オールインワンハブ。これまでのハブといえば、USBハブやスイッチングハブのように、単一の機能を分配するものでした。しかし、USB-Cのハブは、1つのUSB-Cポートに挿すことで、さまざまな機能を拡張してくれるマルチファンクションなハブとして機能してくれるのです。
USB-Cを搭載したディスプレイはある種、その象徴とも言えます。
USB-Cハブで実現できる機能
世の中に出回っているUSB-Cハブは下記の機能を持っていることが多いです。
- 電力供給(USB PD)
- 映像出力(HDMI、VGAなど)
- ネットワーク(有線LAN)
- USBハブ(USB Type-Aなど)
- カードリーダー(SDカード、microSDカードなど)
下記のまとめページでは、USB-Cに対応したディスプレイを比較しています。
USB PDに対応した8 in 1ハブが登場
今回レビューするのは、dodocoolの8 in 1 USB-Cハブ。前項で紹介した機能のすべてを備える、なんと8 in 1のオールインワンハブです!
外観チェック
いつもの白いビニールに入って届きました。
DC46の写真のみのシンプルなパッケージ。
内容物も、DC46とマニュアル、保証カードのみとシンプルです。
持ってみると大きさの割に軽く感じますが、測ってみると重量は81.2gと、ちょっとしたモバイルバッテリーくらいの重さがあります。
裏面の四隅には滑り止めが貼られていて、常設で使うのにも向いています。
8 in 1だけあって、すべての側面にポートが備えられています。正面は、USB Type-Aが3ポート、HDMIが1ポート。
右側面には、SDカードスロットと、microSDカードスロット。
左側面には、ギガビット対応のLANポート。
背面には給電用として、USB PowerDeliveryに対応したUSB-Cポートがあります。
通電すると、LEDが緑色に光ります。
それでは、実際に各種機器を繋げてのテストに移りましょう。
接続テスト
使用したのは、MacBook 12インチの2016年モデル。macOSは最新のHigh Sierra(10.13)です。DC46のポートというポートに繋げるだけ繋いでみました。
USBハブは、OSからは下記のように認識されています。2.0と3.0が混在しているようです。
1. 電力供給(USB PD)
MacBookに表示されたワット数は「25W」。見慣れない数字ですが、とりあえず満充電まで持っていくことはできました。
使用したUSB-CのACアダプタはこれ。
USB PDに対応したケーブルを使用しました。
2. 映像出力(HDMI、VGAなど)
HDMIでWQHDのディスプレイに繋いでみましたが、MacBookとのデュアルディスプレイでも問題なし。
3. ネットワーク(有線LAN)
最繁帯の23時ごろの測定だったため、下りの速度にバラツキはあるものの、上りの速度は安定して500Mbps超えを連発していました。
このテストの際に使用したLANケーブルは柔らかなコネクタのものを使用したのですが、やや抜きにくくなる事態にになりました。頻繁に抜き差しする用途を考えているなら、事前に確認しておいたほうがよさそうです。
4. USBハブ(USB Type-Aなど)
USBデバイス間のデータコピーも問題なしで、ポータブルHDDからUSBメモリーへの1GBを超えるようなデータのコピーも大丈夫でした。
iPhone 8 Plusへの電力供給については、他のUSBデバイスを取り外して測定してみましたが、やや低速で5V/500mAという結果に。ひとまず最低限の充電はできるようです。
ただし、電源用のUSB-Cを抜いても同じような結果だったので、ポータビリティとしては安心できる材料です。
USB-CポートしかないMacBookでUSB Type-Aポートが使えるのは、互換性の意味で非常に意義があります。
5. カードリーダー(SDカード、microSDカードなど)
カードリーダーの読み書きは正常に行えますが、意外だったのはSDカードからmicroSDへのコピーが行えること。この手のカードリーダーは、排他利用である(一度に一つのリーダーしか使えない)ことが多いので、嬉しい誤算です。カード同士でデータをやり取りできるのは、コピー時間の無駄を防ぐことができます。
2つの注意点
しばらくMacBookと一緒に携帯しながら使ってみたのですが、気に留めておいたほうがいい点があります。
注意点1:電源周りに注意
USB PDで給電中は問題ないのですが、USBポータブルHDDのように消費電力が高いものは、USB PDなしだと電力不足のアラートが出ます。他のUSBポートから機器を外しても同様です。
外出先でポータブルHDDを使いたい場合は、事前に確認しておく必要があります。
注意点2:ケーブルの抜き差しに注意
再現性がなかったのですが、USBケーブルの抜き差し時に、全ての機器がアンマウントされてしまうことが数回ありました。たとえば、iPhoneを繋いでいたLightning – USBケーブルを抜くと、全てのデバイスが取り外されてしまう。HDMIで繋いだディスプレイも一度切れてしまうことから、一つのポートからデバイスが抜けると、一斉に再接続されるようです。マウントされていたカードが一斉に取り出されてしまうため、データ破損の危険性があります。念のためですが、抜き差しの際には、使わないディスク・カード等をアンマウントしておく方が良さそうです。
まとめ
世の中で必要とされるポートを全て詰め込んだような、汎用性抜群のUSB-Cオールインワンハブ。一つ持っておくだけで、外出先で必要とされる作業はほぼ全て問題なくなるでしょう。
前項で挙げたように気になる点はあるのですが、そこに目をつぶれば最高のパフォーマンスを発揮してくれる製品と言えます。