パスワードをいちいち打つのが面倒くさい……
家でMacを使う際はMacBook Airに外付けの4Kディスプレイを繋いで使っています。大画面で高解像度なので、MacBook Airの画面は閉じてクラムシェルモードにして、キーボードもマウスも外付けです。
ほぼデスクトップMacの使い方ですが、スペースも広くなり、使い勝手が良く気に入っています。
ただ、この使い方だと不便な点が1つだけあります。それは、パスワード認証です。iPhoneやiPadではFace IDやTouch IDによる生体認証が整っているので、パスワードをいちいち入力することはほぼありませんが、MacBook Airの画面を閉じているとTouch IDが使えません。
MacBook Airを開いて使っていれば、パスワード入力が必要な場面ではTouch ID利用を促すダイアログが出ます。
あるいは、Apple Watchを装着していれば、Apple Watch側で許可するダイアログも出ますが、たまに出ないこともあるし、Apple Watchを外していれば当然出ません。
結局は、手入力でパスワードを打つしかなく、面倒とは思いつつ、これ以上はどうしようもないので、諦めていました。
しかし、状況が変わったのは、2021年4月の新iMac発表です。待望のM1チップを搭載した新デザイン・新カラー・新アーキテクチャのiMacです。
すべてが生まれ変わったiMacは、色とりどりのあざやかなカラーがそろった驚くほど美しいデザインに、画期的なM1チップ、あざやかな4.5K Retinaディスプレイを搭載
このiMacには、Touch IDを搭載したMagic Keyboardが同梱されるというではないですか。思えば、純正キーボードが刷新されるのは、必ずと言っていいほどiMacの新発売のタイミングでした。(下記の記事で、詳しく解説しています)
ただ、あくまでiMacに同梱されるというだけで、キーボードの単体発売はなかったのですが……
Touch ID付きのMagic Keyboardが単体発売!
そんな新iMacの発表から4ヶ月、なんの前触れもなくTouch ID付きMagic Keyboardが発売開始されました。待ちに待ったキーボード、迷うことなく即購入です。
なお、Touch IDなしのMagic Keyboardも併売されています。現在のMagic Keyboardは、Touch IDの有無とテンキーの有無で、下記のようなラインナップになっています。(製品名はApple Storeへのリンク、価格は2021年8月のものです)
Touch IDあり | Touch IDなし | |
テンキーなし | Appleシリコン搭載Macモデル用Touch ID搭載Magic Keyboard – 日本語(JIS) 15,800円(税込) | Magic Keyboard – 日本語(JIS) 10,800円(税込) |
テンキーあり | Appleシリコン搭載Macモデル用Touch ID搭載Magic Keyboard(テンキー付き)- 日本語(JIS) 18,800円(税込) | Magic Keyboard(テンキー付き)- 日本語(JIS) 13,800円(税込) |
Touch IDを追加すると+5,000円、テンキーを追加すると+3,000円ですね。分かりやすい。JIS配列(日本語)ですが、リンク先には英語配列はじめとして各国語版が用意されています。
後述しますが、iMacのリニューアルに合わせてMagic Keyboardのデザインも若干変更されています。ただ、上記の表のうち、Touch IDなしのテンキー付きMagic Keyboard(右下)だけ、デザインが旧来のものでした。
Touch ID搭載Magic Keyboard(テンキー付き)をレビュー
こちらが、Touch ID搭載Magic Keyboard(テンキー付き)のパッケージ。Apple製品らしく、ほぼ製品と同じサイズの最小パッケージです。
パッケージ背面には、Touch ID搭載であることを示すシールが貼ってありました。
内容物は、Touch ID搭載Magic Keyboard(テンキー付き)本体と、USB-C to Lightningケーブル、紙類となっています。
付属しているUSB-C to Lightningケーブルですが、これまで付属していたケーブルとは異なるようです。
なんと、ケーブル自体が編み込み式の丈夫なケーブルに変わっていました。他社製品でも頑丈なケーブルは存在しましたが、これは嬉しいアップデートです。
というわけで、こちらがTouch ID搭載Magic Keyboard(テンキー付き)です。見た目にはこれまでのMagic Keyboardと変わらないように見えます。
これまでのMagic Keyboardと大きく違う点は、もちろんこのTouch IDセンサーです。F12キーの横、従来はイジェクトキーのあった位置です。iPhone SE(第2世代)のホームボタンと同じように金属製のリングが見えます。
このTouch IDキー、他のキーと同じようにクリッカブルになっていて、デスクトップ表示中に押すと即時ロック画面になります。
従来のMagic Keyboard(写真上)と比較してみましょう。テンキー以外の部分は幅も同じですが、微妙にデザインが変化した部分があります。
以前にレビューしたMagic Keyboardの記事です。初出は2015年、実に6年をかけてTouch IDを搭載したことになります。
横に並べてみると分かりますが、四隅がより丸くなっています。写真左側がTouch ID付きのMagic Keyboardです。キーも合わせて左上が丸まっています。
とはいえ、旧来のMagic Keyboardとの変化はTouch IDと四隅が丸くなったことくらいで、キータッチは同じ、キーボードとしての機能に変わりはありません。
Magic KeyboardでTouch IDを使う際の注意点
Magic KeyboardにTouch IDが搭載されたことで、iPhone同様に、各種パスワードの入力がほぼ不要になりました。キーボードから手を離さずに即座に認証できるのは、便利すぎます。
なお、このTouch ID搭載Magic Keyboardを使う上での留意事項があります。
- Touch IDは、Appleシリコン(M1以降のプロセッサ)を搭載したMacでしか使えません。
- Touch IDを使わないなら、Intel Macでも通常のMagic Keyboardとして使えます。
- Touch IDを改めて登録する必要はありません。MacBook Airで使用していた指紋が使えます。
- Magic Keyboard上で指紋登録はできません。MacBook AirのTouch IDが必要です(※)。
※あくまでMacBook Airで使った場合です。本体にTouch IDのないMac miniやiMacでは異なるはずです。
まとめ
最高です。Magic KeyboardでTouch IDが使えれば、もう言うことはありません。困ったことがあるとすれば、Touch IDのないキーボードには戻れない、ということでしょう……。
あとは、スペースグレイのモデルが出てくれたらいいんですけど。
こちらは、テンキーのないMagic Keyboardです。