Bluetoothワイヤレスレシーバーの高性能化が止まらない
ワイヤレスオーディオ市場は、完全ワイヤレスイヤホンが市場を席巻していますが、高音質化まではあと一歩というところ。ワイヤレスで再生するという点においては、ネックバンド式やBluetoothレシーバーに分があります。
その中でも、手持ちのイヤホンをワイヤレス化できるBluetoothレシーバーは、高性能な「ヘッドフォンアンプ内蔵」という新たな方向性を見出しつつあります。
HiByのハイレゾワイヤレス対応Bluetoothレシーバー
HiBy R6やR3などの高性能なDAPをリリースしているHiBy Musicから、新たなBluetoothレシーバー「W3」がリリースされました。Qualcomm CSR8675を使って、アンプには旭化成エレクトロニクスのAK4377を内蔵しています。
しかし、Bluetoothレシーバー市場において、このW3が最も異彩を放っているのは、5色のカラーバリエーションを持っていることでしょう。今回はその中から「グリーン」を購入してみました。
HiBy W3をレビュー
HiBy W3が浮いているように見えるパッケージになっています。カラーリングが綺麗なので、こうしたクリアーなパッケージでW3がよく映えます。
中身はマニュアル・保証書に、HiBy W3本体、USBケーブルとなっています。
HiBy W3は、指でつまめるサイズ感の非常にコンパクトなBluetoothレシーバーです。写真で見るよりも、ずっと綺麗なグリーンカラーです。
その軽さは、なんと20gを切る19.7gです。
右側面には、再生・停止ボタンを兼ねた電源ボタン、音量ボタンが並びます。
上面には、3.5mmイヤホンジャックとLED。
下面には充電用のUSB-Cポート。このUSB-Cポートを経由してPC/Macに繋げば、USB DACとして利用できます。
背面はクリップになっていますが、ここに技適シールが貼られています。このシールは風情のないベタ貼りだなと思っちゃいますね。HiByロゴも隠れちゃってるし……。
せっかく綺麗なグリーンカラーなので、イヤホンも合わせたい……そして、手元には先日レビューしたばかりのイヤホンがあり、組み合わせてみたところ……色合い抜群でした。
このイヤホンが何かと言うと……
MEETURE MT3 Proイヤホンとの組み合わせが抜群!
たまたま色が揃ったのは、SIMGOTのMEETURE MT3 Proイヤホン(写真左)。
MEETURE MT3 Proは「Pro」という名を冠しつつ、ハイレゾ入門編のイヤホンとして、リーズナブルな価格に収まっています。
Hiby W3も高性能ヘッドフォンアンプ内蔵のBluetoothレシーバーとしてはリーズナブルなので、この2製品の組み合わせはアリですね。
各種スマートフォン・DAPに接続して聴いてみた
HiBy W3はコンパニオンアプリ「HiBy Blue」(AppStore / Google Play)を使うと、接続するコーデックが分かるようになっています。
スマホやDAPと組み合わせて、聴いてみます。(AppStoreの評価が極端に低いことに一瞬躊躇しましたが、特に問題はなかったです。)
iPhone 11 Pro MaxはAACながらバランスの良い音
まずは、iPhone 11 Pro Maxとペアリングしてみます。Apple Musicの曲をダウンロードして聴いてみましょう。
iPhoneの高音質コーデックはAAC一択です。HiBy W3の表記の下に、AACロゴが表示されています。こんなロゴだったんですね。
イコライザーも設定可能ですが、特にプリセットはありません。
iPhone × HiBy W3で聴くAACコーデックの音質は極めてバランスのいい音です。低音の厚みや、高音の伸びなど、iPhoneだけではカバーしきれない領域を、HiBy W3で底上げしています。
iPhoneでいつも聴いている音にプラスアルファしたいなら、W3はいい選択肢になってくれるでしょう。
GRANBEATはaptX HDでパワフルな音を鳴らす
続いて、そもそも音がいいONKYO GRANBEATです。
こちらはハイレゾ・ワイヤレスコーデックのaptX HDで繋がりました。
Amazon Music HDでUltra HDの楽曲を再生すると、音質プロパティは「24bit / 48KHz」となっています。
さすがのaptX HDクオリティと言いますか、有線で接続しているのと遜色のない音質で聴こえます。Bluetoothでここまで聴かせるのか、と感心してしまいます。
OPPO Reno AはLDACで接続可能
ミドルレンジの端末ながら、ハイエンドに迫る性能と、リーズナブルな価格を実現したヒットスマホ OPPO Reno Aともペアリングしてみます。
こちらはハイレゾ・ワイヤレスコーデックのLDACで接続されました。
Amazon Music HDでの音質プロパティはこのようになっています。
LDACで繋がっているから高音質……というわけでもありません。クリアでいい音質ではあるものの、低音が軽めで、ちょっとバランスは悪いかも。GRANBEATには及ばず、iPhoneより聴き心地はイマイチ。いかにハイレゾ・ワイヤレスコーデックとはいえ、端末の性能にも左右されるようです。
NFC対応のXperia 8ならペアリングも楽々!
続いて、ローエンドのXperia 8で聴いてみます。実はHiBy W3にはNFCが内蔵されており、Xperia 8とならNFCのタッチだけでペアリングが可能です。この繋ぎ方、楽でいいんですよね。
というわけで、Xperia 8ともペアリングしてみました。
いかにローエンド端末とはいえ、さすがのSONY製品。音質は抜群!……とまではいかないものの、バランスよくまとまっていて、破綻のない音質作りをしています。ワイヤレスでここまで聴ければ十分ではないか、というレベルです。
まとめ
HiBy W3は1万円以下で手に入る、リーズナブルなアンプ内蔵Bluetoothレシーバーです。5色のカラーバリエーションも廉価版を想像させますが、そのイメージからは想像もできないほどパワフルで高音質な音を再生してくれます。
いま使っているイヤホンのまま、ワイヤレスで聴きたいと思ったのであれば、HiBy W3はいい選択肢になるのではないでしょうか。今回は明るいカラーのグリーンを選びましたが、ブラックカラーもラインナップされています。
HiBy W3以外のアンプ内蔵Bluetoothレシーバーはこちらでまとめています。
HiBy W3は、5色のカラーバリエーション(ブルー、グリーン、ピンク、イエロー、ブラック)が展開されています。