iPhoneをワイヤレス急速充電するためのスタンドとして、AnkerのPowerWave 7.5 Standを使っています。
安定していて気に入ってるんですけど、難点が一つ。Quick Charge 3.0(以下、QC3.0)必須のため、付属のUSB-ACアダプタが1ポートのQC3.0対応のもの。これのためにコンセントが一つ埋まってしまうのです。
排他利用でもいいから、もう一つUSBポートが欲しいところ……欲を言えば、USB PowerDelivery(以下、USB PD)に対応したコンパクトなものが欲しいのだけど、そんなに都合いい製品なんてあるはずが……
RAVPower USB-C充電器 RP-PC108
2019年4月に発売されたRAVPowerのRP-PC108は、USB PDに対応したUSB Type-Cポート(以下、USB-C)と、QC3.0に対応したUSB-Aポートを両方持つということで、まさに求めていたものはコレ!
さっそく購入してみました。
RAVPower RP-PC108をレビュー
コンパクトでよさそうだなと想像していたんですが、パッケージもめちゃめちゃ小さいんです。この中に本当にUSB充電器が入ってるの?!と疑うレベル。
マニュアル類と、RP-PC108が入っていました。
ポート部分には、動作状況を表すLEDと、USB-Cポート、USB-Aポートが並びます。
真っ白な本体、マットな触り心地で落ち着きがあります。RAVPowerのロゴはエンボス処理で主張しすぎず、大人しすぎずでいい感じです。
ACプラグはもちろん折りたたみ式。
性能諸元は、底面に書いてありました。USB PD、QC3.0ともに最大出力は18W、2ポートトータルでの出力は最大15Wとなっています。
このRP-PC108のデザイン上の特徴は、中央にくぼみがあること。ケーブルを巻きつけることまで想定しているのかもしれません。このデザイン処理のおかげで、テーブルに置いた際にも安定しています。
重量は70.9gで、重くもなく軽くもなく、といったところ。
USB PDやQC3.0に対応した小型アダプタと一緒に並べてみました。この中ではAnkerのアダプタ(写真右下)だけがプラグ折りたたみ式ではありません……。
cheeroのUSB-ACアダプタは、QC3.0対応のもの(写真左上)とUSB PD対応のもの(写真左下)が2種類ありますが、排他利用ながらどちらでも使えるRAVPowerのRP-PC108は、cheeroのアダプタ2つ分の価値があると言えます。
cheeroのUSB-ACアダプタのレビューはこちらから。
実際に充電して確認してみる
さて、それでは、USB PDに対応したiPhone XS Max(写真左下)と、QC3.0に対応したGRANBEAT(写真右)で実際の給電状況をウォッチしてみましょう。
iPhone XS MaxはUSB PDに対応しているのですが、給電内容としては6W未満でちょっと物足りません。(下記の写真では2本挿しですが、USB-C 1本でも同じ状況でした)iPhoneのバッテリー残量がけっこう残っていたせいかもしれません。
QC3.0単体では、9V 0.5Aの出力でした。GRANBEATもそれなりに残量があったので、もっと腹ペコの状態で充電させればよかったのかも。
今度は、USB-Cを採用したiPad Pro 12.9(2018)に給電してみます。1本挿しの場合には、安定して約15Wの出力が出ていました。素晴らしい。
2本挿しの場合には、9Wあたりまで落ちます。これはUSB PDの動作ではなく、通常のUSB急速充電ですね。
USB PDも、QC3.0も、排他利用のため、全力で充電したい場合には1ポートに集中し、緩速充電でいい場合には2ポート使えるというわけです。
Qi 7.5W充電と両立できる?
さて、冒頭で挙げたPowerWave 7.5 Standで使ってみたところ、当然ながら、同時充電はできませんでした。USB-Cポートでも充電が始まると、QC3.0側は停止し、緩速充電に切り替わっているようです。PowerWave 7.5 Standから給電は行われませんでした。
もちろんQC3.0で1ポートだけ使うなら問題なく充電できます。もともと排他利用でいいと考えていたので、目的を果たすことができました。
まとめ
まさか、理想通りのUSB-ACアダプタが発売されるとは思わず、動作も、その質感も含め、RAVPower RP-PC108を気に入って使っています。コンパクトで持ち運びも容易なため、旅行でも役に立ってくれそうです。
USB PDとQC3.0対応デバイスを両方持っている人はもちろんのこと、USB PDともう1ポート欲しい、QC3.0ともう1ポート欲しい、という贅沢な悩みも解決してくれる逸品です!