2018年はエルゴノミックマウスが流行り?
パソコン用のマウスって、変わらないようでいて、時代ごとにいろんな流行りがあるんですよね。Bluetoothマウスが流行ったり、USBドングルタイプのワイヤレスマウスが流行ったり、最近のマウスはワイヤレスでありながら、USBケーブルで繋いで有線でも使えるハイブリッドだったりします。
そして、2018年は、エルゴノミックマウスの年かもしれません。今回紹介するMX VERTICALだったり、Kickstarterではこんなメカメカしいエルゴノミクスマウスが登場しています。
エルゴノミックマウスのどこがいいのかというと、先日ちょうどperixxのエルゴノミクスマウスをレビューしたんですが、マウスを使っているときって「肘から手首にかけてひねって」るんですよね。このひねりが肩の凝りを生みやすいんです。エルゴノミックマウスは、マウスが腕に無理のない角度まで傾くことで、腕の疲労を軽減してくれます。
ロジクールから登場した、最高級のエルゴノミクスマウス
上記のperimiceをレビューしているときに、このMX VERTICALが発表されてしまったんで、これはもう買うしかないと飛びついたわけです。
MX VERTICAL エルゴノミック マウスをレビュー
それでは、ロジクールの自信作、MX VERTICALをレビューします。パッケージは、グリーンとブラックのスタイリッシュなツートーン構成です。
パッケージ右上に記載のあるように、ロジクールが検証に検証を重ねた結果として導き出された「57°の自然な傾斜」がフィーチャーされています。
パッケージ側面の記述。MX VERTICALには3種類の接続方法があります。ロジクールユーザーにはおなじみのunifying接続(USBドングル方式)、汎用的なBluetooth接続、そして付属のUSBケーブルを使った有線接続です。いずれも対応OSに気をつけましょう。
パッケージはブック型の開閉式になっています。これ、MX VERTICALがむき出しのように見えますが、マウスの形に合わせたブリスターパッケージになっています。
よく見て欲しいのが、このパッケージ下部の切り込み。マウスの尻が丸見えです。
これ、実はパッケージを開封しなくてもMX VERTICALの傾きを体感できるように、考え抜かれて作られたパッケージなんです。ヨドバシカメラなんかだと、触って確かめられるように主要なマウスが展示されていますが、すべての量販店でそんなスペースはなかったりしますからね。これなら開いて試すことができます。
それでは開封してみます。マニュアル類一式に、USB Type-Cケーブル、unifyingアダプター、MX VERTICALが入っています。
充電兼有線接続用のUSBケーブルは、USB Type-Cが採用されています。最近はどんどんType-Cになってますね。
MX VERTICALは、据え置きで使うことを前提にしているためか、付属のunifyingアダプターを収納するスペースはありません。unifyingアダプターを使わないなら、無くさないようパッケージにしまっておきましょう。
乾電池ではなく、内蔵バッテリーで動きます。
MX VERTICALの外観をチェック
MX VERTICALの特徴はこの57°の傾き。さらにただ傾かせるだけではなく、なだらかな美しい曲線を描いています。芸術品かな。
前面から見たところ。複雑な曲線が絡み合って、この角度だとマウスに見えません。
側面から見ると、見慣れたマウスのアイコンになります。
内側には、親指で押せるサイドボタンが見えます。
底面には電源スイッチに、デバイスの切り替えボタンがあります。
MX VERTICALの先端にはUSB Type-Cポートがあり、ここに付属のケーブルを挿すことで、充電と有線接続が行えます。
実際に使うときにはこのような持ち方になります。
ロジクールのユーティリティアプリ「Options」を起動すると、このように指示が出ます。
あまり力を入れずに、自然にしていた方が使いやすいです。
そして、このスイッチは、ポインタの速度を切り替えるためのもの。
Optionsでも案内が出ますが、ボタンを押すごとに、ポインタ速度を調整することができます。
ポインタ速度を切り替えない場合には、Optionsで別の機能を割り当てることもできます。
他のマウスと比較してみる
他のマウスと比較してみましょう。左から、エルゴノミックマウスのperixx PERIMICE-608、MX VERTICAL、LogicoolのMX Masterです。
PERIMICE-608の重量は121.2g。
MX VERTICALの重さは126.7g。意外にもPERIMICE-608とあまり変わりません。
MX Masterは151.8g。MX VERTICALとは一線を画す重さです。
MX VERTICALと、MX Masterを比べると、その高さが一目瞭然。57°の傾きはかなりの高さになっていることが分かります。
後ろから見ると、MX VERTICALがまるでマッターホルンのよう。
次は、同じくエルゴノミックマウスのperixx PERIMICE-608と比較。
両方とも傾きは似ていますが、MX VERTICALの方が傾きが大きいようです。
後ろから見ると、MX VERTICALは急斜面で、PERIMICE-608はなだらかな丘になっています。
PERIMICE-608は下記のレビューでも書いていますが、その丸さゆえちょっと手が滑りやすくなっています。
しばらく使ってみたまとめ
発売日に購入してから3週間ばかり使ってみました。PERIMICE-608のときには慣れるまで時間がかかりましたが、それでエルゴノミックマウスに慣れたためか、MX VERTICALは初日からスムーズに使うことができました。
PERIMICE-608のときにはやや滑りがちだった表面も、MX VERTICALは滑ることなく、自然体で使うことができます。ちょうど親指の位置にあるサイドボタンも使いやすいし、買ったばかりの新製品なのに、すぐに手になじんでいきました。
ところが、すぐになじんだせいか、ふと思ったんです。「エルゴノミックである意味はないんじゃないか?」と。そこで、MX Masterに戻してしばらく作業していたんです。そうすると、腕のねじりが気になってしまって、MX VERTICALに戻してしまいました。
そう、MX VERTICALではあまりに自然に使えてしまったため、普通のマウスに戻してみると、負荷がかかっていたことに気づいたのです。PERIMICE-608をレビューしたときもそうだったけど、知らず知らずのうちに腕に負担をかけていたのだなと改めて愕然となりました。
肩や腕の疲労に悩むすべてのオフィスワーカーに勧めたいMX VERTICALですが、難点はやはりその価格。マウスの値段としては、なかなか悩む価格帯ですよ。
次回のエルゴノミックマウスレビューは?
冒頭でも紹介した、Kickstarterのプロジェクト「Delux Navee – Best Ergonomic Mouse for Longterm Comfort」に出資してみたので、届いたらしばらく使ってレビューしてみる予定です!