SONY ULT WEAR ワイヤレスヘッドホンをレビュー/快感ブーストは笑っちまうほど重低音マシマシ、原点回帰で音楽を楽しもう

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SONYの新しいオーディオ製品ブランドとして「ULT POWER SOUND(アルトパワーサウンド)シリーズ」が発表されました(スペシャルサイト)。圧倒的な音圧と重低音を特徴とした製品群で構成されていて、ポータブルスピーカー2種とワイヤレスヘッドホン1種が発表されました。

フラッグシップモデルのWH-1000XM5とも違う、スタンダードモデルのWH-CH720NWH-CH-520とも違う位置付けです。発表当初は特に気にならなかったんですが、ヨドバシカメラで試聴してみたところ、一気に欲しくなってしまいました。

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ULT WEARを店頭で試聴したら、欲しくなって買ってしまった

……欲しくなってしまいました、と書きましたが、もちろん買ってしまいました。(勢いで買うのも良くないなと、一晩置いたんですが、またヨドバシカメラに行って試聴して、間違いないなと思って、レジに向かってました)

というわけで、こちらがULT WEAR(WH-ULT900N)のパッケージ。漆黒のバックグラウンドに浮かび上がるULT WEAR ヘッドホンと、ULT POWER SOUNDの文字。力強い!

ULT WEARのパッケージ

なお、ULT WEARの正式な型番はWH-ULT900Nです。900番台のモデルとしては、2021年発売のWH-XB910Nがありました。こちらも重低音を特徴としたモデルだったので、実質的に後継製品と見ていいでしょう。3色のカラーバリエーションがあり、今回はオフホワイトを選びました。

ULT WEARパッケージ背面。清々しいくらいに、重低音推し。これ一本でいく潔さ。

ULT WEARのパッケージ背面

今回はオフホワイトを購入したんですが、ファブリック地のキャリングケースはブラックでした。ヘッドホンとケースの色は合わせないみたいです。ただ、ホワイトのケースだとすぐ汚れてしまいそうなので、私はブラックで全然OKです。

パッケージを開けるとキャリングケース

キャリングケースを開けると、ヘッドホンケーブルとUSB Type-Cショートケーブルが入っていました。

キャリングケースにはケーブルを収納する2つのポケットがあります。底が深いポケットになっているので、ケーブルが不意に飛び出してヘッドホンを傷つけることはありません。付属するヘッドホンケーブルは、片方がL字プラグになっています(有線接続可能です)。

キャリングケースの2つのポケット
付属のヘッドホンケーブル

ULT WEARはホワイトが綺麗なワイヤレスヘッドホン!

ULT WEARをヨドバシカメラで見かけたときの第一印象としては、ホワイトカラーがとても綺麗だった、ということ。各社からホワイトのワイヤレスヘッドホンはいろいろ出ているんですが、一口にホワイトと言ってもベージュに近かったり、グレーが入っていたり、各社それぞれなんですよね。

ULT WEARの「オフホワイト」は、落ち着きのあるホワイトです。

ちなみに、4月下旬に都内でのヘッドホン利用の実態調査を行いましたが、ホワイトのヘッドホンはBOSE QuietComfort Headphonesが人気でした。こちらも落ち着いたホワイトで、特に女性人気が高かったです。そんなQuietComfort HeadphonesとULT WEARはデザインの面でも競合しそうです。

さて、オフホワイトが綺麗なULT WEARですが、スタンダードモデルのWH-CH520のホワイトと比べると、その白さが際立ちます。WH-CH520も綺麗なホワイトなんですが、ULT WEARに比べるとややグレーっぽく見えます。

WH-CH520のホワイトも好きなんですけど、ULT WEARのホワイトも好きですね。WH-CH520のレビュー記事もよければどうぞ!

羽根のような軽さ!……でもスペック上はそうでもない

ULT WEARを持ち上げて気づいたのが、めちゃくちゃ軽い!!!ってこと。ただ、スペックを見ると255gあって、ワイヤレスヘッドホンとしては標準的。軽く感じるだけでした。

重量のわりに本体の容積が大きいのでしょう、スペックよりも軽く感じます。

ULT WEARは装着感が優しく柔らかい

SONYのヘッドホンの付け心地はやや硬めで、しっかり付けられるヘッドホンだったんですが、ULT WEARは柔らかめ。優しく包み込むように耳を覆って、締め付けもほどほどなので、痛くなりにくいです。

数時間続けて装着していますが、痛みも不快さもないですね。私は、ヘッドホンの装着感はBOSE製品が好きだったんですが、ULT WEARも近いものを感じます。

ULT WEARの物理ボタンは左耳側、タッチセンサーは右耳側

ULT WEARでは、WH-1000XM5などのフラッグシップモデルで使われているタッチセンサーコントロールが採用されています。右耳側のハウジング(ヘッドホンの外殻)の表面がタッチで操作できます。この操作が機敏で、使っていて気持ちいです。

右耳側で音楽・通話の操作ができる一方で、ノイキャンの切り替え、電源、充電用のUSBポートや有線接続用のイヤホンジャックなどのボタンは左耳側に集中しています。

必要な操作が左右で分かれているので、混乱は少なくなります。また、ヘッドホンを装着するときに左右を確認する人は、「ボタンがある方が左耳」と覚えればいいので、装着が楽になります。

SONYロゴとULTボタンはキラキラ光る

ULT WEARのデザイン上のアクセントになっているのが「SONY」ロゴと「ULT」ボタン。基本はシルバーですが、光が当たるとカラーが変わって様々な表情を見せます。まさに多様性を表しています。

キラキラしているSONYロゴ

左耳側のハウジングに付けられたULTボタンも同様です。ついつい光に当てて光らせてみたくなります。

光が当たらないと暗い
光が当たると様々なカラーが見える

これまでのSONYのワイヤレスヘッドホンとは違うデザインなので、賛否あるかもしれませんが、ULT WEARの特性を考えるとこれは正解のデザインですね。

ULT WEARは基本性能も高い、ノイズキャンセリングも外音取り込みも十分

ULT WEARは、新機軸のULT POWER SOUNDが強調されていますが、そもそも基本性能も高いです。

中でもアクティブノイズキャンセリングと外音取り込みは、スタンダードモデルのWH-CH720Nを上回る性能を持っています。

左右のハウジングに外向きのマイク
さらに内側にもマイク

上位機種のWH-1000XM5ほどでは無いですが、この価格帯の製品としては十分すぎるノイズキャンセリング性能があります。外音取り込みも、マイク感の少ない自然な聞こえ方になっています。

また、基本性能で言うと、マルチポイントやLDACコーデックといった最近のワイヤレス製品らしい特徴を持っています。もちろんアプリ対応も。(ただし、ハイレゾには対応していません)

ULTボタンを押すと、新世界への入り口が開く「ULT POWER SOUND」

ノイキャンや外音取り込み、LDACなど基本性能は高い……が、それ以上にすごいのがこの「ULTボタン」で起動する「ULT POWER SOUND」です。

ULTボタンを1回押すと「ズビャ!」と音が入って、笑っちゃうほど重低音が響きます。

低音域がどうとか、音場がどうとか、そんなことはどうでも良くなるくらい、とにかく「重低音がスゴい!!!」としか言えない。SONYでは「快感ブースト」と呼んでいて、実際に聴いてみるまでは「ふーん?」と思ってましたが、実際に聴いた後は「気持ちいい!!!」と感じるくらい分かりやすくく重低音が響きます。

しかも、このULTボタンは2段階のサウンドモードを備えています。ULTボタンをもう1回押すと「ビギャ!」と音が鳴って重低音が爆上がり、クラブかフェスに来たときのように、地面がドゥドゥ揺れるほどの重低音が響くんです。まだ上の世界があるとは……!

気分を上げたいときは、ULTボタン一発でアガります。特に、Creepy NutsとかMrs. GREEN APPLEとかヤバい。店頭で試聴するときは下記の曲をULT POWER SOUNDのサンプルにしてください。

  • Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」
  • Mrs. GREEN APPLE「ライラック」
  • Ado「唱」
  • King Gnu「SPECIALZ」

とりあえず、騙されたと思って、店頭で試聴してほしいです!(iPhoneで十分楽しめます!)

ULT WEARを選ぶべきか、他のワイヤレスヘッドホンを選ぶべきか

私はULT WEARを衝動買いしてしまったんですが、ワイヤレスヘッドホン選びで迷っている方のために、他の機種と比較してみます。

WH-1000XM5にあって、ULT WEARにないもの

SONYの最上位ワイヤレスヘッドホンといえば「WH-1000XM5」。ソニーストアでの価格差は2倍近くあります。ULT WEARと違うのは下記のような点です。

WH-1000XM5ULT WEAR
ドライバー30mmハイファイドライバー40mmドーム型ドライバー
ノイキャン性能 ※ソニー独自基準★★★★★★★★
ノイズキャンセリング統合プロセッサーV1+QN1統合プロセッサーV1
周波数特性4 Hz – 40,000 Hz4 Hz – 20,000 Hz
重低音ULT POWER SOUND
ハイレゾ対応対応非対応
アップコンバートDSEE ExtremeDSEE
価格 ※ソニーストア価格59,400円(税込)33,000(税込)
WH-1000XM5とULT WEARの主な違い

ハイクオリティーを求めるならWH-1000XM5、分かりやすく楽しく聴きたいならULT WEARと、明確に差を付けています。

ULT WEARにあって、WH-CH720Nにないもの

ULT WEARの次に位置するのが、スタンダードモデルのWH-CH720Nです。ソニーストアでは2万円台ですが、実勢価格では1.5万円くらいのショップもあるので、価格差は2倍近い場合があります。

ULT WEARWH-CH720N
ドライバー40mmドーム型ドライバー30mmドライバー
マグネットネオジウム
ノイキャン性能 ※ソニー独自基準★★★★★
重低音ULT POWER SOUND
本体操作タッチセンサーコントロール
対応コーデックSBC、AAC、LDACSBC、AAC
付属ケースキャリングケース
重量 ※カタログ値約255g約192g
価格 ※ソニーストア価格33,000円(税込)22,000(税込)
ULT WEARとWH-CH720Nの主な違い

強烈な個性であるULT POWER SOUNDと、フラッグシップ並みの機能性に魅力を感じるならULT WEAR、そこまでこだわらない・軽いものがいい・安い方がいい、ならばWH-CH720Nということでしょう。

ULT WEARのライバルはどの製品だ?

ここまでレビューしてみて、ULT WEARのライバルとして想定される製品が見えてきました。先日、東京都内でヘッドホンの利用実態調査を行ったんですが、人気メーカー・人気製品はある程度固まっていて、SONY製品が最大シェアではあるものの、負けているカテゴリーがあります。

この調査を経て、SONYのワイヤレスヘッドホン製品と、そのカテゴリーのライバル製品を予想してみたのが下記の表です。

SONYライバル?
フラッグシップWH-1000XM5BOSE QuietConfort Ultra Headphones
ミドルハイULT WEARBOSE QuietConfort Headphones
スタンダードWH-CH720NAnker Soundcore Space Q45
エントリーWH-CH520audio-technica ATH-S220BT
私が考えるライバル製品

フラッグシップ対決がSONY WH-1000XM5とBOSE QuietConfort Ultra Headphonesだとしたときに、次に来るBOSE QuietConfort Headphonesのポジションがないのです。ここにULT WEARが入るのではないでしょうか。

あえて入れるなら、かつてのフラッグシップであるWH-1000XM4がまだ販売中ですが、発売からすでに4年が経っているため、より戦略的な製品としてULT WEARを投入したのではないか……という憶測です。(BOSE QuietConfort Headphonesはファッション性も重視されているようで、女性人気が高かったです)

SONY ULT WEAR ワイヤレスヘッドホンのまとめ

快感ブースト、まさにその通りでした。ULT POWER SOUNDによって生み出される強烈な重低音(しかも2段階)は、音楽を楽しく変えてくれます。これまでに聴いてきた楽曲をまた新たな音として楽しみたくなる、そんな魅力がありました。

とりあえず店頭で試聴して欲しいです。ULTボタンで始まる、新しい世界を体感してください!

今回参照した製品サイト

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