Macのディスプレイにスイッチの画面を映す??
今回紹介する製品は、ニンテンドースイッチやPS5の画面を、MacやWindowsに表示させるためのアダプター、GENKIのHDMI-USBアダプター「ShadowCast」です。Makuakeにて応援購入を受け付けていました。
現在は一般販売が始まっています。
テレビやモバイルディスプレイが無くても、MacBook AirやWindowsノートの綺麗な画面でゲームをプレイすることができるようになります。もちろんそれだけではない、更なる活用方法も……とりあえずレビューしていきましょう。
※本レビューにあたって、製品サンプルをご提供いただきました。
GENKI ShadowCastをレビュー
GENKI SHadowCastのパッケージは、CDジャケットサイズのコンパクトさです。
内箱を開けると、ShadowCast本体がお目見えです。
内容物としては、USB-C to USB-Cケーブル、ShadowCast本体、GENKIステッカー、ShadowCastマニュアルとなっています。
ShadowCast本体を見てみましょう。先端はHDMIコネクタになっています。
反対側にはUSB-Cポートがあるので、ここに付属のケーブルを挿します。(他社製のUSB-Cケーブルは使わないでください。同じUSB-Cでも規格が異なることが多く、その場合、正常に動作しません)
HDMIポートはニンテンドースイッチのドック背面にあるので、ここにShadowCastを接続し、USB-Cケーブルを挿します。
次に、Mac App Storeから「Genki Arcade」アプリをダウンロードします。
Mac App Store版のGenki Arcadeは、下記のリンクからダウンロードできます。
Read reviews, compare customer ratings, see screenshots, and learn more about Genki Arcade. Download Genki Arcade for macOS 10.12 or later and enjoy it on your Mac.
Genki Arcade on the Mac App Store
もちろんWindowsアプリもありますし、Chromeアプリ(ブラウザ経由)もあります。至れり尽くせりですね。
さて、USB-CケーブルをMacBook AirのUSB-Cポートに接続して、Genki Arcadeアプリを起動すれば、macOSのウインドウにニンテンドースイッチの画面が表示されます。簡単すぎる……
Genki Arcadeでは各種設定が可能になっていて、動作軽快モードや画面保存など、専用アプリならではの機能が備わっています。
※なお、ニンテンドースイッチの画面をMacのキーボード・マウス等では操作することはできません。あくまで画面のみ。スイッチの操作はスイッチのコントローラーで行いましょう。
GENKI Covert Dockで純正ドック不要!
さて、ニンテンドースイッチの純正ドックで画面出力させましたが、いちいちドックを持ち運ぶのは面倒です。そこで、同じGENKIの製品「Covert Dock」を使用してシンプル化しましょう。
GENKI Covert Dockは、ACアダプターのような外観をしていますが、電源・USB・HDMI出力を備えた万能なUSB-Cハブです。
接続方法は難しくありません。GENKI Covert DockのHDMIポートにShadowCastを接続しMacBook Airへ(写真左)、USB-Cポートにはニンテンドースイッチを接続します(写真右)。
GENKI Covert Dockもかつてはクラウドファンディングで製品化された経緯があります。(現在は一般販売されています)
GENKI Covert Dockの詳しいレビュー記事は下記からどうぞ。
あとはGENKI Covert Dockを電源に繋ぐだけ。これで、純正ドックなしで画面出力できるようになりました。
外出先で使うときでも純正ドックは不要、持ち運ぶのはGENKI Covert DockとUSB-Cケーブル2本だけで済むので、とても便利です。
GENKI ShadowCastを活用して、ZoomやYouTube配信も!
さて、ニンテンドースイッチやPS5の画面を出力できるGENKI ShadowCastですが、仕組みとしてはUVC(USB Video Class)という汎用的な規格が使われています。
これはUSBでウェブカメラやデジタルカメラの制御を行うことができる規格で、一般的なウェブカメラはUVCで動作しています。とりあえず挿せば動く、ということです。
つまり、ニンテンドースイッチの画面を「映すだけ」なら、Genki Arcadeアプリは不要です。試しに、macOS標準アプリのQuickTime Playerでムービー収録を選んで、カメラとしてShadowCastを選択します。すると、QuickTime Playerの中でニンテンドースイッチの画面が表示されます。
GENKI ShadowCastがウェブカメラのように認識されるので、例えばZoomでウェブカメラの代わりにニンテンドースイッチやPS5の画面を流すことも可能になります。
そうなると、ShadowCastを使ってYouTubeライブ配信を行うこともできるわけです。ここではOBS Studioを使っています。
映像キャプチャデバイスとして、ShadowCastが選択できるのでこれを選択します。
ライブ配信っぽく、配信主の映像も入れてみましょう。OBS Studio内で、ウェブカメラの映像をクロマキー合成して画面内に配置します。(しずえさんの右下)
ShadowCastがUVCという汎用規格に対応していることで、こういった応用が可能になっています。ゲーム配信、やりたくなりますね……!
なお、ShadowCastのようにUVCに対応したHDMIアダプター(キャプチャーボードともいう)は、各社から販売されていて、下の商品のようにAmazon等で格安の製品が売られています。
ただ……何点か購入して試してみたんですが、1,000円台で買えるような製品は総じて質が悪かったり、品質が安定しなかったりします。とりあえず画面が映ればいい、という程度ならいいんですが、ゲームをしたいというのであればオススメしません。
GENKI ShadowCastは、4K画質まで対応している上、遅延も抑えられていますし、専用のアプリまで用意されています。一般販売予定価格の6,490円(税込)という価格もずいぶんリーズナブルだと思いますし、Makuakeの応援購入ならさらに安くなるので、オススメです。
まとめ
GENKI ShadowCastを使えば、ノートパソコンなどの画面を活用してゲームができるだけでなく、MacやWindowsに画面を取り込むことでYouTube等でのゲーム配信もできるようになります。
機能だけであれば競合製品はありますが、ニンテンドースイッチやPS5での使用が前提にあり、専用アプリや低遅延や動作軽快モードが用意されていたり、それでいてリーズナブルな価格に抑えられているなど、GENKI ShadowCastはまさに時代が求めたアダプターと言えるでしょう。