今年6月にレビューしたモバイルバッテリー「Harbor」。ソーラー充電にワイヤレスバッテリーに、30,000mAhの大容量、堅牢なボディーにLEDライトまで揃う、「備えすぎ」なモンスター・モバイルバッテリーでした。
そして、そのHarborから、新たなモンスターが誕生したのです……。
Harborの新作は、モバイルバッテリーなのに100W級??
今回紹介するHarbor SUPER ワイヤレスモバイルバッテリーは、なんと100Wもの大出力を誇るモバイルバッテリーです。もはや何を充電すればいいのか分からないレベルのバッテリー……( MacBook Pro 16インチに付属している充電器ですら91Wです)
2020年11月現在、Makuakeで応援購入受付中ですが、先立って製品サンプルを試させていただきましたので、レビューしていきます。(実際の製品と異なる場合がありますので、ご了承ください)
Harbor SUPER ワイヤレスモバイルバッテリーをレビュー
さて、こちらが噂のHarbor SUPER ワイヤレスモバイルバッテリーです。金属製のボディーが堅牢さをアピールしています。
バッテリー本体以外には、USB PDに対応したUSBケーブルと取扱説明書が付いてきます。
実際に手にしてみると、ずっしりくる重さです。スペック表を参照すると580gもあります。
iPhone 12 miniが4台程度、というところですね。
Harbor SUPER ワイヤレスモバイルバッテリーをiPhoneと比較する
6.5インチの画面サイズを持つiPhone 11 Pro Max(写真右)と並べて見ました。Harbor SUPER ワイヤレスモバイルバッテリーの方がずいぶん長く見えます。
高さも見てみましょう。iPhone 11 Pro Maxよりもかなり厚いようです。
26,800mAhものバッテリーを搭載しているわけですから、この大きさは当然といえば当然です。
USBポートが充実しているHarbor SUPER ワイヤレスモバイルバッテリー
さて、側面を見てみましょう。左から電源ボタン、動作表示ランプ、USB Type-Cポート(以下USB-C)が2基、USB-Aポートが2基ならんでいます。
この各種USBポートはそれぞれ出力が異なっています。左からUSB-C(最大100Wの入出力)、USB-C(最大65Wの入出力)、USB-A(最大22Wの出力)、USB-A(最大18Wの出力)となっています。
これだけの出力を支えるのが、26,800mAhという大容量バッテリーです。次はこれを充電してみましょう。
超大容量のモバイルバッテリーはUSB PD 100Wで充電する
Habor SUPER ワイヤレスモバイルバッテリーの26,800mAhという大容量バッテリーを充電するのには、大出力の電源アダプターが必要です。というわけで、HarborのGaN採用USB PD電源アダプターを使用して充電してみます。
この電源アダプター、USB PDで最大100W出力に対応するだけでなく、USB PD 3.0に対応したポートを2つ持つという、ウルトラスペックな電源アダプターです。
この電源アダプターは、プラグが折りたたみ式になっています。
USB PDに対応したUSB-Cポートは2基あります。
仕様によれば、どちらのポートも100W出力に対応していますが、1ポートだけで使用した時の話で、2ポート同時だとそれぞれ最大45Wになるようです。たいていの機器はそれでも十分ですね。
Habor SUPER ワイヤレスモバイルバッテリーのUSB-Cポートは、出力だけでなく入力にも対応するため、電源アダプターはUSB-Cポートに挿します。
バッテリー付属のUSB-Cケーブルを使用し、電源に挿して充電を開始します。
さすがの100W充電というべきか、1時間ほど経って見てみると、ほぼ満充電されていました。
これからのモバイルバッテリー、ワイヤレス充電必須でいいのでは?
さて、このHabor SUPER ワイヤレスモバイルバッテリーですが、その名の通りワイヤレス充電に対応しています。
この中央の「Harbor」ロゴがまさにそのワイヤレス充電パッドです。
電源ボタンを2回押すとワイヤレスチャージパッド表示ランプ(グリーン)が点灯するので、それがワイヤレス充電可能な合図です。
iPhone 12 Pro Maxを載せると、充電が始まりました。驚きなのは、このワイヤレス充電パッドが最大10Wの出力に対応していること。
汎用的なワイヤレス充電機能なので、iPhoneだけでなく、例えば完全ワイヤレスイヤホンを充電することも可能です。
それではHabor SUPER ワイヤレスモバイルバッテリーの実力を見てみるため、フルパワーを発揮してもらうことにしましょう。
Habor SUPER ワイヤレスモバイルバッテリー、5系統を同時に出力してみる
USB-CでMacBook Pro 13インチ、iPad Pro 12.9インチ、USB-AでiPhone 12 Pro MaxとMi 10 Lite 5G(Android)、ワイヤレス充電でBose QuietComfort Earbudsを充電してみます。
これだけのデバイスをフルに充電できるモバイルバッテリー……すごいですね。
さて、1つ目のUSB-CポートのPDOを見てみましょう。確かに100W出せるようです。
こちらはMacBook Proに繋いでみます。MacBook Proのバッテリー残量が多かったので、15Wほどしか出ていませんが、電圧は20Vになっています。
2つ目のUSB-Cポートを見てみると、最大出力は60Wですが、その下に見慣れない表示がありました。
PPSは、USB PD 3.0のオプション規格で、正式名称をProgrammable Power Supplyと言います。双方がPPSに対応している必要があるものの、充電回路をいたわりながら細かく充電できる規格です。
さて、ここに挿しているiPad Proへは12Wほどの電力が供給されていました。
今回充電した限りでは、Habor SUPER ワイヤレスモバイルバッテリーの実力を最大限に引き出せませんでしたが、逆にいうと普段使いには余裕のあるスペックだと言えます。
まとめ
カバンに入れて持ち運ぶにはちょっと重いHabor SUPER ワイヤレスモバイルバッテリーですが、車移動や旅行での手荷物、備蓄用のバッテリーとしては頼もしい存在です。
モバイルバッテリーの進化は行き着くところまで行ったと思っていたのですが、Habor SUPER ワイヤレスモバイルバッテリーをみると、まだまだ進化の余地はありそうです。次のライバルはポータブル電源だな、と感じました。Harborの次なる挑戦に期待します。