手元スピーカー以外の選択肢?
下記「手元スピーカー」のまとめ記事は2016年に公開したものです。現在もたびたび更新しています。もともと、父親にプレゼントする際、検討するために書いた記事だったんですが、根強いアクセスがあり、一定層からの支持があることを実感しています。
https://www.makkyon.com/2016/01/11/temoto/
手元スピーカーは、ワイヤレスだったり、有線だったり、そのアプローチは様々ですが、基本的に「手元」に置くことが前提です。
ところが、今回紹介するスピーカーは、目的は同じながら、これらと全く異なるアプローチの製品になっています。
MIRAI SPEAKER(ミライスピーカー)とは……?
ミライスピーカーは、東京都台東区にある株式会社サウンドファンの製品です。個人向け製品(Curvy/Boxy2)と法人向け製品(Moby)があります。
ミライスピーカーの特徴は特許技術の「曲面サウンド」。従来のスピーカーはよく見る丸いパーツ(コーン)を使っていますが、このミライスピーカーは「弧を描くように湾曲させた板(曲面振動板)」を振動させて音を出しているそうです。
公式サイトの導入事例ページを見ると、役所や銀行、病院などで導入が進んでいて「聴き取りやすさ」で明らかな成果が出ているようです。株式会社サウンドファンではこれを「音のバリアフリー」と呼んでいます。
今回はサウンドファン様から、ミライスピーカーのCurvy(写真左)とBoxy 2(写真右)をお借りしました。2製品合わせてレビューしていきます。
個人向けの製品は、小型化した「MIRAI SPEAKER Home(ミライスピーカー ホーム)」へ移行しています。公式オンラインストアなら、30日間返金保証があるので、万が一合わなくても返品・返金を受けることができます。
MIRAI SPEAKER Boxy 2をレビュー
ミライスピーカーのBoxy 2は、シンプルで美しい直方体です。重さはずっしり。重量は3.4kgあります。一般的なスピーカーだと、丸いスピーカーグリルが見えるはずですが、ミライスピーカーは曲面振動板が内蔵されているため、メッシュの向こう側がわかりません。
iPhone 11 Pro Maxと並べてみました。
斜め上から見たところ。公式仕様によれば、幅142mm × 高さ260mm × 奥行き270mmと、Boxy 2はそれなりに大きいです。
直上から見たところ。こう見ると奥行きはそれなりにあります。
側面から見てもシンプルなボックス形状です。
円状のメッシュになっているのは、サブスピーカーです。
側面に「障害者差別解消法対応バリアフリースピーカー」の表示がありますが、このサブスピーカーはその補完として健聴者に聴こえやすいノーマルな音を提供します。
背面には、縦に一直線にツマミとスイッチと入力端子が並びます。
ボリューム1はサブスピーカー、ボリューム2はミライスピーカーの音量を調整します。音声入力は一般的なステレオケーブルを挿すことができます。
スマホに繋げて、音楽を聴いてみました。ボックスが大きいので、ボリュームを上げても破綻のない音が出ます。一般家庭で聴くには十分すぎる大きな音です。物理的に奥行きがあるためか、少し籠もったような音が鳴ります。音楽を聴く用途としては物足りなさが残りました。
ただ、テレビに繋いでトーク番組などを見ると、小さい音量でも演者さんの声が届く印象がありました。通常のスピーカーが「その場で鳴っている」のに比べて、ミライスピーカーは「音のカタマリが飛んでくる」ような印象を受けました。
Boxy 2はテレビ用として使うよりも、マイクと組み合わせる方が向いているかもしれません。
MIRAI SPEAKER Curvyをレビュー
ミライスピーカーのCurvy(カーヴィー)は、曲面サウンドを体現したような特徴的なデザインをしています。
正面から見たところ。スピーカーとしては異色ともいえる形状をしています。
iPhone 11 Pro Maxと並べてみました。
Curvyの大きさは、幅138mm × 高さ250mm × 奥行き250mmとBoxy2より少しずつ小さくなっていますが、この曲面形状も相まって圧迫感が少なくなっています。
円をちょうど1/4分割したような形状で、円の中心部に当たる部分は空間になっています。
背面から見たところ。背面もほとんどがメッシュになっています。
Boxy 2では側面にあった健聴者向けのノーマルサウンドスピーカーが、背面に配置されています。
Boxy 2では背面にあったボリュームツマミが前面にあります。
前面にある2つのLEDは、動作状態が分かるグリーンのLED(左側)と、マイクの状況が分かるブルーのLED(右側)に分かれています。
底面には、電源スイッチや各種入力端子がまとめられています。Boxy 2では入力端子として一つにまとめられていましたが、CurvyではMIC端子とAUX端子が分かれています。見慣れないHi/Lowスイッチは、マイクの入力感度により切り替えるそうです。
Boxy 2と同様に、スマホを繋いで音楽を聴いてみました。
スマホの音楽を聴いてみると……迫力のある音が広がります。360度スピーカーかなと思わせるような広がりで、音楽用のスピーカーとして十分な性能があると感じます。
次は、テレビに接続して使ってみると、音声も明瞭ですが、それ以上に臨場感があり、サウンドバーとはまた違う奥行きのある音が鳴りました。
ミライスピーカーを使ってみた感想
Boxy 2とCurvyを使って分かったのは、ミライスピーカーは通常のスピーカーより音の分離感が強い、ということでした。音に奥行きが出るので、声やボーカルは近くで聴こえ、重低音は遠くで鳴っています。このため、聴こえやすい、と感じるようです。
音のバリアフリー、よく出来ているなと感じました。
ミライスピーカーを買うなら、公式オンラインストアがオススメ!
ミライスピーカー自体は高価なスピーカーですが、公式オンラインストアなら、30日間返金保証があります。
離れて暮らす両親に贈って、もし要らないと言われたとしても(悲しいけど)、返品が可能であれば安心ですね。
まとめ
ミライスピーカー自体、初めての利用だったんですが、聴こえやすいスピーカーとしてだけでなく、オーディオも含めた単体のスピーカーとして非常に性能が良いという印象でした。
価格もそれなりですが、30日間返金保証が提供されているので、メーカーさんのお言葉に甘えて、1ヶ月お試しするのがオススメです。
今回紹介した個人向けのBoxy 2とCurvyは、ミライスピーカー・ホームにリニューアルされています。