Xbox(Microsoft)といえば、PlayStation(SONY)、Nintendo Switch(任天堂)と並ぶ据置ゲームプラットフォームのブランド。しかし、Xboxというと「ゲーマーのためのプラットフォーム」「海外ゲームを楽しむハード」というイメージ。
Xbox One Xをプレイする機会があったので、この機にXboxについて振り返ってみました。
Xboxヒストリー
Xboxのハードウェアとしての歴史は、大きく分けて3つに分かれます。
初代Xbox
2002年発売。当時のライバルは、PlayStation2やゲームキューブ。Windowsのカーネルを使用し、CPUにCeleron、NVIDIA製GPUに、HDDを搭載し、汎用PCのようなゲーム機でした。当時、ライバルのPlayStation2はEmotion EngineやGraphic Synthesizerなどの独自チップを使用していたのと対照的な構成です。
しかし、それ以上に衝撃だったのはハードウェアデザイン。大きくて自己主張の強い「X」マークが非常に印象的でした。
Xbox 360
2005年発売。当時のライバルはPlayStation3。デザイン的に尖ってしまった初代Xboxを踏まえて、タワーPC然としたスッキリとしたデザインを採用しています。その後、Xbox 360 Eliteや、Xbox 360 S、Xbox 360 Eといったバージョンアップを重ねて現在に至ります。2010年に発売されたKinectも話題に上りました。
Xbox One
2013年発売(日本では2014年)。世代的なライバルはPS4。自己主張の少ないハードウェアデザインを採用しています。Xbox One Sからは4K/HDRビデオや、Ultra HDブルーレイに対応し、さらに上位機種としてXbox One Xが登場、4K解像度のゲームに対応しています。PS4とXbox One S、PS4 ProとXbox One Xが比較される立場にあると言えます。
こう振り返ってみると、PlayStationは各世代で買ったりしていたのに、Xboxはよく知らないという理由で全然触ってもいなかったんですよね。今回はそもそもXbox初体験なので、同じようにXboxのことをよく知らない人に向けてレビューを進めていきます。
最新のXbox One Xをレビュー
今回レビューするのは「Xbox One X 1TB コンソール」です。黒が映えるパッケージ。キーカラーのグリーンが、控えめながらしっかり主張しています。
このXbox One Xは、4K解像度のUltra HDおよびHDRに対応しています。さらに4KのUltra HD Blu-rayにも対応。4Kテレビや4Kディスプレイが一般的になった最近では、不足のないスペックと言えます。
パッケージ側面にも記載のある通り、4Kゲームに対応しているのがXbox One Xの特徴。4K解像度のゲームをぶん回せるとか、超高性能なイメージしかないです。
パッケージを開封すると、細長いマニュアルが出てきました。
セットアップまでの手順が図解されています。シンプルな図解なので、迷うことはないでしょう。スマートな見せ方をしますねー。
そして取り出したのが、Xbox One X本体。上から見ると、フラットでシンプルな真っ黒な箱です。ずっしりしています。
iPhone XS Maxと比べると、けっこうな大きさです。
12.9インチのiPad Proよりも一回り大きいフットプリントです。
天面の隅をよく見ると、Xboxのロゴが彫られていました。初代の主張しすぎなデザインを考えると、控えめすぎる。
それでは、本体の外観をチェックしてみましょう。
Xbox One X の外観をチェック!
正面から見てみたところ。分厚い本を2冊重ねたような形状をしています。
正面から見て、右下にUSBポートがあります。USBポートの左側には、コントローラのペアリング用のボタンがあります。
そのまま左側面を見ていきましょう。全体がメッシュ状のデザインになっています。シンプルでかっこいい。
次は、背面に回ります。ポート類は背面に集中しています。
ポート類は左から、電源コネクタ、HDMI出力、HDMI入力、USBポート×2、IR出力、光デジタル、イーサネットとなっています。主要なポートは押さえられています。
そのまま今度は右側面へ。こちらも同様にメッシュ状のデザインになっています。左右で同じデザインになっているので、写真を並べるとほとんど区別がつきません。
本体は非常にシンプルなデザインにまとまっていることが分かりました。ゲームマシンとして考えた場合に、ゲーミングPCなどがド派手なデザインをしているのとは正反対のアプローチです。
コントローラをチェック
本体以外の付属品を見ていきましょう。製品取扱説明書、電源ケーブル、ハイスピードHDMIケーブル、ワイヤレスコントローラ、単三乾電池2本となっています。
ワイヤレスコントローラは、本体と同系色。左右のアナログスティックに、十字キーとABXYボタンがあり、こういった据置型ゲーム機に慣れている人には一般的な構成になっています。
コントローラ下部には、オーディオ用の3.5mmステレオ端子、ボイスチャットヘッドセットなどを取り付けられる拡張端子があります。
コントローラ上部には、有線接続用のMini USBポートと、ペアリング用のボタンです。
コントローラには単三乾電池2本が必要です。
PlayStationのコントローラは充電タイプですが、Xbox One Xのコントローラは乾電池タイプ。好き嫌いは分かれそうですが、エネループなどで予備を用意しておけば常にワイヤレスで使えるXboxコントローラのほうが好きですね。
電源ONで、さっそくアップデート開始
4KテレビにXbox One Xを接続したら、電源を入れます。電源スイッチはXboxボタンです。Xboxロゴは飾りじゃなかった!
グリーンの配色が綺麗なXbox Oneの起動画面!(画面左に映っているのは部屋のカーテンです……明るい時間帯だったので)
本体のアップデートを促されるので、しばらく待ちです。
Xbox One Xに限らず、最近のゲームハードはアップデートが多いので、仕方ないですね。
USBドングル試してみた
アップデート後、もしかしてPS4やNintendo Switch同様にaptX LL対応のワイヤレスヘッドホンが使えるのではないかと、CREATIVEのBT-W2を挿してみました。
……が、結果は何も起こらず。Xbox内にもUSBオーディオのメニューはなかったので、そもそも考慮されてなさそうです。
Xbox One Xの4Kゲームで遊んでみる
さて、せっかくのXbox One Xですんで、4Kゲームを遊んでみないと始まりません。4Kに対応したゲームは「XBOX ONE 専用」という表記だけでなく「XBOX ONE X ENHANCED」という表記があります。
というわけで、早速ゲームディスクを挿入してみました。しかし、まずはインストールが必要でした。気軽な気持ちでインストールをスタートしたんですが……
バーの進みが遅く、やけに時間がかかるなと見てみたところ……ネットワークから23.66GBものデータをダウンロードしていました。
インストールの速度は約90Mbps、それでも61.17GBもの容量をインストールするにはかなり時間がかかりました。
長い……。
Xbox Live Goldに加入してみる
Xboxにはネットワークサービスとして「Xbox Live」があり、アカウントはMicrosoftアカウントがそのまま使えます。もし、Windowsを使っていてMicrosoftアカウントを持っていれば、新たにIDを取得する必要はありません。
そして、Xbox Liveにはサブスクリプション型のサービスとして「Xbox Live Gold」があります。有料ゲームが無償でダウンロードできたり、優待価格でダウンロード購入できたりと特典がいろいろあるので、一度特典内容を検討してみるといいでしょう。
たまたまこのレビューを書いているときはお試し価格で1ヶ月100円だったので、気軽な気持ちで加入してみました。なぜなら、この後で紹介する「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS(通称:PUBG)」がXbox Live Goldメンバー限定だったからです……。
今回、Xbox One X内のメニューから決済しましたが、スマホなどを使ってウェブから加入することも可能です。
Forza Horizon 4
まず1本目は、Xboxの大ヒットゲームである「Forza Horizon 4」です。オープンワールドレースゲームということで、レースゲーム好きの自分としては、すごく気になっていた1本なんです。
ゲーム起動後に、コントローラの操作方法が出てきましたが、コントローラに無数のボタンがありながら、かなりの分かりやすい操作方法になっています。
オープンワールドのレースゲームってなんだ?と思われるかもしれませんが、オープンワールドの常である「何をしてもいい」に尽きます。
そもそもレース参加が強制ではないので、こんな感じで、道をそれて海辺の家の近くで佇んでみたり。
そのまま柵を破って、砂浜を走ってみたり。
街に戻って疾走してみたり。とりあえず自由。なんだこれ、新鮮すぎる。
そして、このゲームの魅力はXbox One Xの4Kに対応していること。
さっきからスクリーンショット見せてますけど、これ全部リアルタイムで進行している風景ですからね。ムービーじゃありません。とにかくリアルで美しい!!!
カーナビのように目的地を指定することもできます。
オープンワールドといえどゲームなので、レースに参加したり、カースタントマンとして映画撮影に参加したりできます。もちろん、それらに加わらず、ひたすら広いフィールドを走りまくることもできます。
障害物などはないんですが、街灯を倒したり、柵を突き破ったりすると、車体にはダメージが反映されます……視点を変えてみたら、思いのほかボッコボコでした……こういうのもリアルで面白い。
もちろん、ゲーム内のポイントもあり、それらを貯めていくことでパワーアップしていくこともできます。
とにかく、自由で楽しいのがForza Horizon!!!これは売れるのも分かるわ。四季の移ろいを楽しめたり、他の車種に乗り換えたりできるので、まだまだほんのさわり。もっともっと運転していたい!
PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS
そしてもう1本は、スマホゲームでもおなじみ「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」。100人から最後の1人になるまで戦うサバイバルアクションです。
とりあえずトレーニングしなければ。タッチパネルだけで完結するシンプルなスマホのPUBG Mobileと違って、コントローラの操作を覚えなければいけないので、けっこう大変。
車に乗って爆走できるのもスマホ版と同じ。
とりあえず生き残らないと話にならない。降下するぞ!
武器を求めて走り回る。スマホと違って、4Kテレビで見るとフィールドが広く感じる。
グラフィックも隅々まで細かく描かれていることが分かる。でも、見とれてたら近くで銃声が聞こえたので逃げる。
武器ゲット。恐る恐るエリア内へと進む。
基地内のグラフィックもすごい。じっくり見たいけど、見つかりそうなのでとりあえず隠れよう。
景色を撮るためには、ちょいちょい立ち止まってスクリーンショットしなければならない。どうか撃たれませんように……。
で、このあと、後ろからヘッドショットされました……。
スマホ版のように簡単にはいかないかー!コントローラでの操作に慣れるまで、もうちょっと練習が必要です。
ハードが変わっても相変わらず面白いのがPUBG!
ダウンロード版を買おう!
というわけで、2本ともめちゃめちゃ面白いので、Forza Horizon 4やっては、PUBGやって、みたいに交互に楽しんでたんですが、基本的にはディスクの入れ替えが必要なんですよね(ゲームデータは本体にインストールしてあるものの、認証のため)。
すげー面倒くさい……
Xboxに限らないんですが、PS4にしてもNintendo Switchにしても、今後はダウンロード版がメインですね。
まとめ
そんなわけで、めちゃめちゃ楽しかったです。Xbox One Xとそのゲームたち。特にForza Horizon 4はPS4やSwitchではプレイできず、今回が初体験でした。噂には聞いていたものの、ここまで面白いものか、と感心することしきりでした。
4Kテレビを持っていたらXbox One Xにしたくなりますが、金額面を考慮すると、Xbox One Sでもいいのかもしれません。
世の中的にはゲーミングPCやゲーミングスマホが話題になってきていますが、やはり据置型ゲーム機は最高だなと思いました。Xbox One X オススメです!