Wi-Fiルーターは万能じゃない……
外でノートPCをネットに繋ごうとしたとき、大量に現れるWi-Fiのアクセスポイントに驚いたことはありませんか?最近はスマホでも手軽にテザリングできるようになったため、人が集まる場所には、大量のアクセスポイントが出現します。
しかし、2.4GHz帯も5GHz帯も、Wi-Fiの電波帯は有限。テザリング端末はすぐそこにあるのに輻輳して使えない、なんて状況は笑えません。
「USBスティック型」通信端末という選択
以前にピクセラからPIX-MT100というSIMフリーを謳うUSBのスティック型通信端末が出て話題になりました。格安SIMの流行に伴って、一時は廃れたかに思えたUSBスティック端末への回帰が始まっているのかもしれません。
PIX-MT100は買おうかどうか迷ったんですが、SIMフリーを謳うわりにauの電波がバンド1(2GHz帯)しか使えないので躊躇していました。プラチナバンドが使えないのであれば、いくらSIMフリーといっても片手落ちです。とりあえずMacBookを使うときはiPhoneのテザリングでしのいでいましたが、いろいろ探していたところ……見つけました!
GH-UDG-MCLTECのレビュー
「どこでも挿すだけインターネット」、分かりやすいキャッチです。
なお、公式サイトにも対応周波数に「au (KDDI):LTE 2100MHz, 800MHz」の記載があります。電波帯での記載しかありませんが、Band 1/18/19に対応ということでしょう。
LTE USBドングル|GH-UDG-MCLTEC|GREEN HOUSE グリーンハウス
http://www.green-house.co.jp/products/pc/network/ltedongle/gh-udg-mcltec/
GH-UDG-MCLTEC本体、クイックスタートガイド、取扱説明書、USB延長ケーブル。なんの手違いかクイックスタートガイドが2枚入っていました。
USBメモリに比べると2回りくらい大きい。
USBコネクタは、90度と180度に開きます。
SIMカードの取り付けは、カバーを取り外す必要があります。三角印の場所からツメを引っ掛けて取り外します。
カバーを取り外すと、SIMカードスロットが見えます。なお、マイクロSIMスロットなので、ナノSIMを挿す場合にはアダプタが必要です。
今回はUSB-CなMacBookで使うため、変換アダプタを使います。
上の写真で使っているのは、こちらの変換アダプタです。
もし他に使う用途があれば、2個セットのAnker製アダプタもオススメです。
USBコネクタ部分が長くなりました。この状態では折りたたむことはできませんが、やむを得ない……。
MacBookに挿したところ。接続が確立すると、LEDが赤から緑表示になります。
設定はすべてWebブラウザから
システム環境設定で見ると「AMTelecom Network Device」と認識されているようです。ドライバなどインストールなどは一切必要ありません。
設定はWebブラウザ上から行います。Wi-Fiを切った状態で「am.webcm」にアクセスします。初期状態ではプロファイルがないので切断されています。
SIMに合わせたプロファイル情報を登録します。プリセットは無いので、すべてのSIMで手動登録が必要です。詳しくは各事業者のサイトを見ましょう。下のスクリーンショットはBIGLOBE SIMの設定です。
プロファイルを保存しても自動で接続してくれないので、一度MacBookから取り外して挿し直します。(電源のON/OFFはUSBの抜き挿しで行う、シンプルな仕組みです)
回線別のスピードテスト
それでは実際にスピードテストを行ってみます。手元にあるSIMは3種類。ドコモ回線のBIGLOBE SIM、ワイモバイルのデータSIM、auの音声契約のSIM、の3つです。 ドコモ回線を使ったMVNOのBIGLOBE SIMを挿してみました。平均で1Mbps強。LTE回線のスピードとしては物足りない。
次にワイモバイルのSIM。ソフトバンク/ワイモバイルについては対応していませんが、データ通信できました。おそらくBand 1を掴んでいるはず。10Mbps前後を叩き出しています。さすがMNO。
最後に、au SIMでのテストです。auのスーパーデジラ(データ定額20GB)で契約しているSIMを挿してスピードテストしてみました。1番目の接続が速すぎてちぐはぐな感じになっていますが、全体的にワイモバイルを上回って速いことが分かります。(※auの接続情報は非公式な情報なので、自己責任で調べてみてください。)
とはいえ、au のSIMはiPhoneで使っているので、しばらくはBIGLOBE SIMでの運用ですが、au系のSIMに切り替えても使えるので一安心です。
※なお、PIX-MT110のように、Wi-Fiルーター機能はないので、車載のWi-Fiとして使うことはできません。