まだの人にもぜひ体験してほしい「ながら聴き」の世界。ながら聴きができるイヤホンは(方式にもよりますが)わりとお高めですが、人気の高まりとともに、参入するメーカーも増え、リーズナブルな製品も増えて来ました。
今回紹介する製品もそんな一つです。
TRUEFREE O1 オープンイヤーイヤホンをレビュー
今回紹介するオープンタイプのワイヤレスイヤホンは「TRUEFREE O1」。こちらがそのパッケージ、コンパクトです。ちなみに、「O1(オーワン)」です。「01(ゼロワン)」じゃないです。
Amazonで販売されていて、詳細ページにはクーポンも用意されています。
内箱を開けてみると、パッケージの表面積のほとんどを占める充電ケースが現れました。オープンタイプのイヤホンは、よくある完全ワイヤレスイヤホンの充電ケースと比べても、やや大きめにできています。
内容物はこれ以上ないくらいにシンプルで、TRUEFREE O1本体とUSBケーブル(A to Cのショートケーブル)、取扱説明書のみです。
こちらが、TRUEFREE O1の充電ケース。ブラックではなく、グレーのケースです。意外と珍しいかも。
背面に、充電用のUSB-Cポートがあります。ワイヤレス充電には対応しません。
開けてみると、イヤホンユニットが見えます。
イヤホン本体は、大きめのユニットです。TRUEFREE O1は、16.2mmという通常のイヤホンでは考えられない大口径のドライバーを搭載しているので、これくらいは必要なのでしょう。
では、その分重いのか?と思われるかもしれませんが、この大きさで100gちょいの103.9g。体積比で考えると意外と軽いです。
左右のユニットを取り出してみました。スピーカーとバッテリーの2つのユニットをフレームで繋ぐ、スタンダードなスタイルです。作りはプラスチック感があって、ややチープめですが、価格相応とも言えます。
重量は、左右のユニットを2つ合わせて19.8g。つまり、1つあたりは10gを切っているのです。けっこう軽いですね。
ユニットの上にはマイク(写真左)、内側にはスピーカーユニットと充電用の端子があります(写真右)。
開封時は充電端子に絶縁シールが貼ってあるので、必ず剥がしましょう。充電できません。
TRUEFREE O1のかけ心地は……?メガネと併用しても大丈夫なのか?
オープンワイヤレスイヤホンは、基本の装着方法が「耳掛け」です。
メガネをかけた状態ではこんな感じ。メガネをかけたままでも違和感はありません。
本体の軽さもあって、かけ心地は軽すぎるくらい。激しめに走ると外れそうになることがあったので、スポーツ・トレーニング用として使う場合はお気をつけください。
TRUEFREE O1をiPhoneとペアリングしてみる、マルチポイントも可
ケースを開くと、TRUEFREE O1のLEDが点滅しています。この状態でスマホとペアリングが可能です。
iPhone 15 Pro Maxとペアリングして聴いてみることにします。ペアリングの速度はかなり早く、イヤホンを取り出して耳にかける前に「ペアリング」というアナウンスが流れたりします。かけてすぐ使える、気持ちよさ。大事です。
ワイヤレスイヤホンの最近のトレンドである「マルチポイント接続」にも対応します(機能的にオンにするには、後述するアプリでの設定が必要)。
マルチポイントの接続方法は簡単で、1台目のデバイスとの接続を一時的に切れば、2台目のデバイスを接続するためのペアリング待ち状態になります。ペアリング後、1台目との接続を回復させてください。
TRUEFREE O1の音質は……?16.2mm大口径ドライバーの採用が効いている
やはり気になるポイントは、音質です。この価格帯のオープンタイプイヤホンでどこまでの音質を実現できるのかは、興味があります。まずは、iPhoneとペアリングして、Apple Musicのダウンロード音源を聴いてみました。
音質は抜けが良く、ハイエンド製品ほどではないものの、広がりのあるオープンサウンドで、気持ちのいい音です。ややフラットでのっぺりした感じはありますが、ながら聴きならこれくらいの方が聴き疲れしないのかもしれません。低音もけっこう響きが良いです。
TRUEFREEアプリで細かい設定が可能
10月にリリースされたTRUEFREEアプリ( iPhone / Android )を使うことで、イコライザーやマルチポイント機能が使えるようになります。
左の画像が(ユーザー登録後に表示される)アプリのトップ画面です。画面の一番下にある「リラックス音楽ホール」は、ホワイトノイズの音源集です(画像右)。※10月20日時点で、このホワイトノイズを再生しようとするとアプリが落ちます。
TRUEFREE O1接続後のホーム画面は、左の画像のようになります。タッチコントロールの無効化や、低遅延のゲームモードなどの設定が行えます。マルチポイントもここでオン・オフが可能です(初期状態ではオフ)。これをオンにするとイヤホンが再起動されます(画像右)。
イコライザーは、わかりやすく分類されている「プリセット」(画像左)と、自分で設定する「サウンドエフェクト」、自分の聴覚に合わせた「聴覚テスト」の3つに分かれます。自分が聴く音楽に合わせてプリセットで選ぶのが楽ですが、一度試してほしいのは聴覚テストです(画像右)。
TRUEFREE O1を付けた状態で聴覚テストを行うと、さまざまな周波数と音量で「プー」とか「パー」とか音が流れるので、それが聞こえたら「聞こえました」ボタンを押していきます(画像左)。かかる時間は2分程度。結果が表示され、カスタマイズされたイコライザーが作成されます(画像右)。
聴覚テストについては、静かな場所で実施しましょう。また、オープンタイプのイヤホンなので、健康診断等で行われる聴覚診断とは異なりますので、あらかじめご承知おきください。
TRUEFREE O1を、屋外で使ってみると……?
TRUEFREE O1に限らず、オープンタイプのイヤホンの弱点は「外で使えないこと」。静かな屋外なら気にしなくてもいいですが、人通りのある場所や、電車の中ではまず聞こえません。散歩しながら聴くにはいいんですが、近くを車が走ったりすると全く聞こえません。TRUEFREE O1も同様に、騒々しいところではほぼ聞こえませんでした。
TRUEFREE O1は最大45時間のバッテリーライフ
TRUEFREE O1を毎日使ってみているのですが、バッテリーが全然減らないですね。取扱説明書によると、充電ケース併用で最大45時間使えるそうなので、1日8時間ヘビーに使ったとしても、余裕で5日以上持つことになります。1日2時間程度なら、ほぼ1ヶ月持つことになります。これくらい余裕でバッテリーが持つと楽でいいです。
耳をふさがない完全ワイヤレス、ハイエンド製品との違いは?
さて、わりと褒めるところが多いTRUEFREE O1ですが、サイズはやや大きめ。他のオープンタイプのイヤホンと比較するとどうなんでしょう?手元にあった、Cleer ARC2と比較してみます。
Cleer ARC2(写真右)は余裕もって大きめに収納されていますが、TRUEFREE O1の方がキュっとコンパクトに収まっています(写真左)
ケースの厚さはTRUEFREE O1の方が厚いですが、表面積は見ての通りCleer ARC2の方が大きいです。
オープンタイプのイヤホンは、価格の高低に関わらず、このくらいの大きさが普通だと思いますので、安心してください。
LDAC対応は今後のおたのしみ
さて、今回のレビュー執筆には間に合わなかったんですが、2023年10月中にはハイレゾワイヤレスコーデックのLDAC対応が実現されるそうです。この価格で……?そこまでやっちゃうの……?とコスパマシマシで、ヤバなオープンワイヤレスイヤホンです。出し惜しみなしって感じです。
TRUEFREE O1 オープンイヤーイヤホンの最大の魅力は「コスパ」
TRUEFREE O1の最大の魅力は高性能でありながら、異常に安いこと。10月20日時点でAmazonでの販売価格は5,380円ですが、さらにクーポンの適用で20%OFF、当サイト用に発行してもらった追いクーポンを上乗せして、さらに5%OFFです。(※当サイト用のクーポンは終了しています)
上の画像のように、最終的には4,035円になります。オープンタイプのイヤホンをお試しするには十分にリーズナブルな価格ではないでしょうか。
TRUEFREE O1 オープンイヤーイヤホンのまとめ
16.2mmの大口径ドライバーが奏でる音質は、荒削りながら迫力のあるものだし、軽量な作りで耳への負担は少なく、かけ心地も良いです。興味はあるけどなかなか手が出ないという方には入門用としては最適です。性能もよく、コスパの良い製品と言えるのではないでしょうか。これでいいのかも、と思わせる「ちょうどよさ」があり、入門用にオススメです!
- 5000円以下で買えるオープンタイプの完全ワイヤレスイヤホン
- 耳をふさがないので、周囲の音が聞こえる
- 軽いかけ心地で、長時間聞いても疲れにくい
- アプリ提供やLDAC対応など今後のアップデートが期待できる
- かけ心地が軽いので、激しい運動時には向かないかも
- 騒々しい場所では全く聞こえない(このカテゴリ全般のデメリット)