ASUS Zenfone 7 Pro レビュー/フロントカメラ無し??フリップカメラが楽しすぎる5G対応Androidスマートフォン!

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新しい楽しみ方ができる5Gスマートフォンにワクワクする

各社から5G対応のスマートフォンが続々登場しています。中でも、最近はスマホの常識にとらわれないギミックや形状のものが増えています。
例えば、SamsungからはGalaxy Z Fold2 5GやGalaxy Z Flip 5Gといった折りたたみスマホ、LGはV60 ThinQ 5GやVELVETなどの2画面スマホなど、いずれも5G時代のコンテンツを楽しむための新たな提案をしてくれています。
今回紹介するのも、他社にないユニークな特徴を持った5G対応スマートフォンです。しかし、ユニークなのは画面ではありません。皆さんが日常的に使う、アレです。

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5G対応Zenfone 7シリーズのフリップカメラは、トリプルレンズ!

今回紹介するスマートフォンはASUS社のスマートフォンZenfoneシリーズの最新製品「Zenfone 7 Pro」です。前製品で採用されたフリップカメラを進化させ、今回は超広角・広角・望遠のトリプルレンズを搭載しました。

それでは、フリップカメラに注目して、Zenfone 7 Proをレビューしていきましょう。
※今回のレビューにあたって、ASUS Japan様よりZenfone 7 Proの評価機をお貸出しいただいています。

Zenfone 7 Proをレビュー

ブラックのパッケージですが、中央には大きく「7」の文字。左右にはエッジを強調するデザインが施されています。

今回レビューするモデルは、上位機種の「Zenfone 7 Pro」です。

フタを開けると、「FLIP CAMERA」の文字が書かれたボックスが見えます。付属品は、モジュール式のボックスに収められていました。

内容物としては、(左から)ユーザーマニュアル・製品保証書、USB-ACアダプター、USB Type-Cケーブル、Zenfone 7 Pro本体、Active Case、クリアケースです。

なお、このほかにSIMイジェクトピンもあります。

Zenfone 7シリーズには、最大30Wの高出力アダプターが付属!

Zenfone 7シリーズに搭載されているバッテリー容量はなんと5,000mAh。この大容量バッテリーを充電するための付属USB-ACアダプターは、最大出力30Wの高出力モデルです。

Zenfone 7 ProはQuick Carge 4.0/USB Power Delivery 3.0による最大30Wの高速充電が可能になっています。(前機種のZenfone 6シリーズは最大18W)

Zenfone 7シリーズの背面グラデーションが美しい……

今回お借りしたのは、Zenfone 7 Proのオーロラブラックモデルなのですが、とにかく背面が美しい……。(左下の白いシールは、貸出機の識別用です)

Zenfone 7 Proシリーズの背面はグラデーション処理されているため、光の当たり方によって、見た目が変わります。これまた美しい……。

なお、大きなディスプレイと大容量のバッテリーを搭載しているので、重さはそれなりにあり、実測で235.8gありました。iPhone 11 Pro Maxと同水準です。

さらに背面には、フリップカメラがあります。このフリップカメラについては後ほど。
フリップカメラに搭載されたレンズは3種類。左から、113°の超広角(1,200万画素)、F1.8の広角(6,400万画素)、光学3倍の望遠(800万画素)となっています。

しかも、Zenfone 7 Proでは、広角レンズと望遠レンズに光学式手ブレ補正(OIS)機能が内蔵されています。Proモデルの名は伊達ではありません。

「Zenfone 7」と「Zenfone 7 Pro」の違いは?

光学式手ブレ補正の話が出たところで、ノーマルなZenfone 7とZenfone 7 Proの違いを整理してみましょう。主に下記の違いがあります。

Zenfone 7 Zenfone 7 Pro
プロセッサー Snapdragon 865
(2.84GHz)
Snapdragon 865 Plus
(3.1GHz)
内蔵ストレージ 128GB 256GB
光学式手ブレ補正 なし 広角カメラ
望遠カメラ
バッテリー駆動時間 約6.2時間(5G)
約10時間(LTE)
約11.2時間(Wi-Fi)
約6.1時間(5G)
約9.5時間(LTE)
約10.7時間(Wi-Fi)
希望小売価格 8万5,800円(税込) 9万9,800円(税込)

より高速なプロセッサーと大容量のストレージを搭載し、光学式手ブレ補正を内蔵したのがZenfone 7 Pro、ということですね(そのぶん、バッテリー消費は多め)。

SIMカードトレイは妥協なしのトリプルスロット仕様

ここで、SIMカードスロットを取り出してみましょう。取り出す際には、付属のSIMイジェクトピンを使います。(手元の一般的なイジェクトピンを使おうとしたら、わずかに長さが足りず、取り出しできませんでした)

幅の広いトレイが取り出せました。3つの空きスロットがあります。

microSDカード(最大2TB)、nano SIMカード2枚が収納できます。

なお、5G回線を同時に使用することはできないそうです。

Zenfone 7シリーズは画面が大きい!

一般的なスマートフォンは画面側にフロントカメラを搭載しています。iPhoneのようにノッチ(凹み)で処理している製品もあれば、Google PixelやGalaxyシリーズのようにパンチホールで処理している製品もあります。
カメラのぶん、画面が削られますし、NetflixやYouTubeを観る際に画面が欠けているのは、体験としてマイナス要素です。
Zenfone 7シリーズは、約6.67インチ(2,400×1,080)のナノエッジAMOLEDディスプレイを搭載していますが、ここにカメラを含んでいません。フリップカメラで処理するからです。
ディスプレイはフレームギリギリまで処理されていて、まさに「全面ディスプレイ」と言えます。

iPhone 11 Pro Maxと比較してみる

と言っても、実際に比較するものがないと分かりづらいかもしれません。ここで、6.5インチのディスプレイを持つiPhone 11 Pro Maxと比較してみましょう。
並べてみると、iPhone 11 Pro Max(写真右)よりZenfone 7 Proのほうが高さがあるようです。

幅を比べてみましょう。Zenfone 7 Pro(写真左)とiPhone 11 Pro Max(写真右)の幅は同じくらいです。しかし、エッジギリギリまでディスプレイになっているZenfone 7 Proに比べると、iPhone 11 Pro Maxはエッジが太く感じます。

また、上の写真で分かるように、iPhoneは画面上部のノッチが大きく、そのぶん画面が削られています。逆にZenfone 7 Proの実効画面がかなり広いことが分かります。

Zenfone 7 Proを使い始めてみる

初期設定を終え、Zenfone 7 Proが利用可能な状態になりました。第一印象としては、画面が大きく・明るく・美しい、ということ。このアクティブマトリクス式有機EL(AMOLED)ディスプレイは、700nitの明るさで、最大輝度はピーク時で1000nitにもなるそうです。

ちなみに、ピーク輝度1000nitといえば、放送用のマスターモニターレベル。一般的な動画を見るには十分すぎる明るさと言えるでしょう(実際、めちゃくちゃ綺麗です)。
さて、Zenfone 7シリーズを買おうとしている方が気にしているのは「大きすぎないか?」ということでしょう。実際に手に持ってみると、男性の手でギリギリ収まるサイズ感です。

片手操作は問題ないですが、文字入力は両手で持たないと落としそうになります。重さもそれなりにあるので、ケース装着は必須と言えるでしょう。

ASUS Active Casseの完成度が素晴らしい……

最近のスマートフォンには純正ケースが付属していることが増えました。ただ、付属ケースはあくまでベーシックなもの。しかし、Zenfone 7シリーズにはケースが2種類付属しています。1つはクリアケース、もう1つは「Active Case」です。
Active Caseはハードケースで、純正だけあって、サイズ感はぴったり。これで十分と思えるほどの完成度があります。

さらに、細かく刻まれた網状のパターンは、指ざわりがよく、高級感を漂わせます。

とはいえ、Active Case込みのZenfone 7 Proの重量は261.9g。なかなかのズッシリ感です。

純正ケースらしい工夫として、フリップカメラをロックできる「ラッチ」があります。これをロック状態(写真)にしておくと、Zenfone 7 Pro本体がこれを検知して、カメラをロックしてくれます。

Zenfone 7 Proを買う際にケースも一緒に選ぶと思いますが、慌てずにまずこのActive Caseの出来を確認してから、検討したほうがいいでしょう。

Zenfone 7 ProとiPhone 11 Pro Maxの写真を比較してみる

Zenfone 7 ProとiPhone 11 Pro Maxの写真を同じ被写体で比較してみました。
まずは、iPhone 11 Pro Maxで撮影したもの。つけ麺ですね。

次に、こちらがZenfone 7 Proで撮影したもの。
iPhoneの色合いがナチュラルに寄っている一方で、Zenfone 7 Proは明るめに寄っています。
こちらはiPhone 11 Pro Maxで撮影したもの。
続いて、Zenfone 7 Proで撮影したもの。こちらは、より顕著に明るく撮れています。実は、Zenfone 7 Proは被写体が食べ物であることを判定して、最適な画質で撮影してくれているのです。
今回のレビューにはありませんが、Zenfone 7シリーズには、8K動画撮影(30fps)とか、モーショントラッキングとか、スタビライザーのようなHyperSteadyモードとか、充実したカメラ機能が標準搭載されています。

Zenfone 7シリーズの最大の特徴「トリプルレンズのフリップカメラ」!!

さて、今回のレビューの主目的は、トリプルレンズのフリップカメラを試すこと。

このフリップカメラ、どうやって動かせばいいのか、詳しくみていきましょう。

高速起動するフリップカメラ

まずは、カメラアプリを起動します。一般的なスマホと同様に、フロントカメラとリアカメラの切り替えボタンを押します。

すると、「シーッ」と静かなモーター音とともにカメラが立ち上がります。

瞬きほどの間にフリップカメラが起動して、リアカメラがフロントカメラに変わりました。

画面を正面から見ると、存在感のあるトリプルカメラが回り込みました。フロントカメラなのに、超広角レンズも望遠レンズも使えるという贅沢な環境になります。

このフリップカメラは、Zenfone 6シリーズにも搭載されていましたが、Zenfone 7シリーズではフリップカメラのモーターを改良し、40%もの小型化を果たしたそうです。さらに小型化したにも関わらずトルクは2.5倍近くもあり、大きく進化しているようです。

あらゆる角度に対応できるフリップカメラ

フリップカメラは、任意の角度で固定することができます。例えば、ちょっと起こした状態。リア・フロントの切り替えボタンを上下にスライドするだけでこの角度を調整できます。(サイドの音量ボタンを使うこともできます)
また、このフリップカメラは、お気に入りの角度を保存することができます。カメラ画面に表示されているフリップカメラのアイコンをタップすると、下のスクリーンショットのようにプリセットボタンが表示されます。

後ほど書きますが、ローアングル撮影で便利だったのがこの角度。フリップカメラを少しだけ持ち上げたような角度です。

90度の状態で固定することもできるので、ビルやタワーなど高い場所を撮影するときにスマホを持ち上げる必要はありません。

セルフィーで便利だったのがこの角度。片手でZenfone 7 Proを持ちながら全員を撮影する際に、手首が楽なんです(逆にこれまでのセルフィーは手首がしんどかったということ)。

これまでスマホ撮影で無理して撮っていたアングルも、フリップカメラで角度の呪縛から解き放たれます。(貸出期間中にこれに慣れてしまったので、Zenfone 7 Pro返却後にiPhoneでの撮影が面倒に感じるようになりました……)

カメラのフリップ音が変えられる……ってどういうこと??

フリップカメラがとても便利なことはお分かりいただけたと思いますが、これ以外にもフリップカメラにはオモシロ機能が搭載されています。
それが「カメラのフリップ音」。通常時はモーター音がわずかに聞こえるだけですが、これに効果音を付けてくれる……というもの。種類は全部で3種類、「速度」「サイエンス・フィクション」「動的」です。

気になる音については、次に載せているYouTube動画を参考にしてみてください。

フリップカメラの詳しい動作はYouTubeを見てみてください

ここまでのフリップカメラのレビュー内容をYouTubeにまとめてみましたので、ぜひ参照してみてください。

フリップカメラはローアングル撮影が最強?

今回の貸し出し期間でフリップカメラを中心に使ってみたのですが、最も楽しかったのが「ローアングル撮影」です。わが家のコーギーを被写体にしています。
iPhoneのカメラを向けると警戒されるのですが、Zenfone 7 Proのフリップカメラに警戒心はないようです。

iPhoneで撮るのはなかなか難しい仰瞰の写真もこの通り。

Zenfone 7 Proのカメラはマクロ撮影機能も優秀で、コーギーの鼻周りの毛まで繊細に描写されているのが分かります。(超広角カメラだと4cmまで寄れるそうです)

フリップカメラを使ったローアングル撮影は非常に優秀で、iPhoneや他のカメラでは難しい角度でも、楽々撮影することができます。

今回はコーギーを被写体にしていますが、お子さんのいらっしゃる家なら、これまで撮れなかったわが子の意外な表情が撮れたりするのではないでしょうか。

Zenfone 7 Proで5G通信してみたところ……?

各キャリアとも激狭な5Gエリアですが、それでも着実に広がりつつあります。au 5Gのプランを契約しているので、Zenfone 7 Proに挿して5Gエリアに行ってみました。

サービスエリアマップ | エリア:スマートフォン・携帯電話 | au

行ってみたのは、ここ。新宿駅東南口。地図上では5Gエリア(ミリ波)に指定されています。

手元のZenfone 7 Proに目をやると、ステータスバーには「5G」の文字!無事につながったようです。

そこで、スピードテストを行ってみたのですが、下りは169.2Mbpsと5Gとしては物足りない速度です。

エリア内をうろうろしていて、au SHINJUKUまでやってきました。

この周辺は、エリアマップによれば微妙に円の外なんですが、言うても電波なので厳密に区切られているわけではありません。

まとめ

基本性能については申し分ない性能を持つZenfone 7シリーズなので、今回はフリップカメラに焦点を当ててレビューしてみました。
特徴的なフリップカメラとこれを使った写真・動画の撮影、そして5Gの高速・大容量の通信が加われば、新たなコンテンツが生まれそうな予感がする……、Zenfone 7 Proはそんな未来を感じさせるスマートフォンでした。

なお、今回au 5GのSIMを使ってレビューしていましたが、4GのSIMでも問題なく使用できることを確認しています。(今回試したのはBIGLOBEのdocomo SIMです)

Zenfone 7 Proはドコモ・au・ソフトバンクでの取り扱いはありませんが、OCN モバイル ONEやIIJmioでの取り扱いがあります。

Zenfone 7シリーズを取り扱う主な回線事業者

IIJmio
OCN モバイル ONE
エキサイトモバイル
各事業者では、割引キャンペーン等実施されているので、乗り換えされるなら、検討に入れておきましょう。

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