ライブ後に、耳がキーンってなる問題……。好きなアーティストのライブ、とても楽しいし、ステージまで近づけようものなら、大迫力で興奮しますよね。……が、ライブ終わり、帰り道でイヤホンを取り出して、改めてライブの復習をしようとすると、気がつくんですよね。「耳、キーンってなってる」って……。
そう、ライブハウスはただでさえ大音響、ステージに近づこうと前へ行けば行くほど、大音量のスピーカーの圧力に晒されます。鼓膜はめちゃくちゃダメージを受けちゃうんですよね。翌日、翌々日には回復することが多いですけど、難聴の原因になるのでダメージはできるだけ避けたいものです。今回はそんな「耳キーン」問題を解決するアイテムの紹介です。
「ライブ用耳栓」という選択肢
ライブ用耳栓は、音が聞こえなくなる普通の耳栓とは異なり、100dB(デシベル)を超えるような大音響を低減させてくれる、遮音性のある耳栓です。アーティストの演奏も聞こえるし、普通に話し声も聞こえるし、でも耳には優しい、そんな不思議な製品です。
一部ライブハウスではこのライブ耳栓を取り扱っていますし、キュウソネコカミや打首獄門同好会では、アーティストグッズとしてライブ用耳栓を販売しているようです。今後、広まっていくかも?
Bananaz ThunderPlugs Classicをレビュー
今回紹介する製品の1つ、BananazのThunderPlugsをレビューします。ブラックの背景にイエローの差し色が、シンプルながら派手な配色です。
今回購入したのはThunderPlugsのCLASSICというシリーズですが、この他にも異なるフィルターが付属したThunderplugs Proや、オートバイ専用耳栓のMotorplugsなどがあります。
パッケージ背面に記載がありますが、平均遮音定格は「18dB」とあります。
パッケージを開けると、イヤープラグが1セット、専用ケースとマニュアルが入っています。
イヤープロテクターはこのままイヤホンに付けて使用できるような形状をしています。
山が3つ重なったような、3フランジと呼ばれるデザインです。こういった形状のイヤープロテクターだと、耳の穴の中、外耳道の中まで入りやすいです。
反対側の黄色いパーツが、遮音性能を調整するフィルターです。
これはBananazのイヤープロテクター用ケースです。キーホルダーになっているので、持ち運びやすくなっています。
フタを開けて、1セット収納できるようになっています。
イヤープロテクターが入った状態での重量は13.1g。持ち歩いても全く気にならない軽さです。
このイヤープロテクターは取り付け方法が特徴的で、耳たぶを開いて、挿入します。慣れるとなんてことはないですが、イヤホンとは微妙に違うので、最初はちょっと練習した方がいいです(2、3回で慣れます)。
耳の中には、こう収まります。
この状態でも、周囲の音は聞こえるし、人と会話もできます。軽いノイズキャンセリングをされているような印象で、細かい音は聞こえなくなる感じです。
Crescendo Music イヤープロテクターをレビュー
今回紹介するもう一つの製品は、Crescend Musicのイヤープロテクターです。
こちらはMusic用ですが、これ以外にもDance、DJ、Drummer、Guitarなどのシリーズがあります。各楽器の特性に合わせて特定音域を調整しているようです。
こちらは遮音性能が約20dBとなっています。
説明書と、大小2サイズのイヤープロテクター、専用ケースが付属しています。
イヤープロテクターは半透明の白色です。
こちらも同様に3フランジの形状をしています。
反対側にあるのが、フィルターです。
このフィルターは、イヤープロテクターから取り出すことができます。錠剤のようです。イヤープロテクターは大小2種類付属していますが、フィルターは1セットのみなので、付け替えて使います。
Crescend Musicのケースにも、イヤープロテクターが1セット入るようになっています。
イヤープロテクター込みの重量は15.2g、こちらも十分に軽量です。
こちらも同様に耳たぶを開いて、中に挿入します。
付け心地は、BananazもCrescend Musicも変わりませんが、Crescend Musicは大小2つのサイズが入っているので、耳の穴に応じて選べるのが利点です。
実際にライブで使ってみた
ちょうどライブに行ってきたので、BananazとCrescend Music、2つのライブ用耳栓を使用してみました。
最初はやや聞こえづらいかな?という感覚はあったんですが、音楽もMCもちゃんと聞こえてました。ふと取り外してみると、めちゃめちゃ大音量が耳に飛び込んできたので、遮音性能としてはかなり十分だということが分かりました。
ライブ用耳栓をしてみた感想としては、ちょっと音の悪いイヤホンをしているような印象です。外せばクリアな音になるものの大音量、付ければやや音質が落ちるものの適正音量、といった感覚です。
最初は気になったものの、ライブが盛り上がってくるにつれ、そんなことはどうでも良くなり、めちゃめちゃ楽しみました。ライブ後、イヤープロテクターを取り外してみると、耳はいつも通りで、イヤホンをして音楽聴いて帰りました。効果は抜群です。
なお、BananazとCrescend Musicを両方使ってみた感想としては、どちらも遮音性能に大きな違いはなく、付け心地はBananazが付けやすく、Crescend Musicは大小選べるのがポイントかな、と。どちらもオススメなので、ケースのデザインで男性ならBananaz、女性ならCrescend Music、という選び方はどうでしょう?
まとめ
耳がキーンってなったことのある人なら、とりあえず一つ持っておきたいアイテムです。
例えば、ライブ会場での位置が左右に寄ってしまっている、とか、目の前にスピーカーがある、といった状況では付けた方が無難です。逆にライブハウスの最後方にいて、それほど大音量でなければ付けなくてもいいでしょう。
イヤープロテクターは、どの製品も軽量・小型なので、持ち出し忘れのないようにキーホルダーとして、カバンやポケットに一つ忍ばせておきたいところです。