ニッチ?個性的なAndroidスマートフォン
最近のスマホのトレンドはフレームレスな全面スクリーン(+ノッチ)ですね。カメラの2眼レンズ化、3眼レンズ化も進んでます。
ヒット商品が出るとそれに追随するのは世の中の常ですが、だんだん差異化しづらくなり、メーカーごとの個性が消えがちです。
本記事で紹介するのは、そんな世間のトレンドを物ともせず独自路線を突き進む、ニッチ需要に応えたスマホたち。この中から次のトレンドが生まれるかも?
個性派スマホを選ぶときに気をつけてほしい3つのこと
本記事で紹介している個性派スマホたちは日本で購入できるものを選びましたが、もし購入を検討される場合には、いくつか気をつけるべきポイントがあります。(ご存知の方は読み飛ばしてください)
SIMとセットで買う?本体だけ買う?
個性派スマホは、そのほとんどが国内3大キャリア(docomo・au・SoftBank)から発売されていません。購入して使おうと思ったら、
- 格安SIMを販売してるMVNOから、SIMとセット購入する
- 本体を買って、SIMを別に用意する
という手順になります。1の場合、セールなどと組み合わせれば、安く買えるかもしれません。
LTEのバンドは対応している?
SIMを挿して利用する場合は「キャリアの電波帯が対応しているか」調べる必要があります。
各製品のスペック表の中に、LTEの対応バンドを併記しているので、参考にしてみてください。日本で使えるバンドは、キャリアごとに下記のようになっています。
- docomo …… 1 / 3 / 19 / 21 / 28 / 42
- au …… 1 / 11 / 18 / 26 / 28 / 41 / 42
- SoftBank …… 1 / 3 / 8 / 11 / 28 / 41 / 42
赤字にしているのは、主力帯のバンドです。特に、8、18、19はプラチナバンドですので、これに対応していない場合は、そのキャリアで使うのを避けたほうがいいかもしれません(それくらい重要です)。
技適の有無にご注意!
海外製のスマートフォンの中には、技適(総務省の技術基準適合認定)を取得していない端末があります。SONYのXperiaであっても、海外モデルは日本の技適がない場合があります。
技適のないスマホの利用については、ITmediaが総務省に取材した記事が詳しいです。
「技適」なしスマホを使うと罰せられる? 覚えておきたい技適の話 (1/3) – ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/spv/1803/20/news035.html
前置きが長くなってしまいましたが、さっそく紹介していきましょう!
ゲームに特化した!超高性能なゲーミングスマホ
最近のスマホゲームは、荒野行動やPUBG Mobileのようにリッチな見た目とリアルな動きを追求したものが増えています。
それに伴って「重くてカクカクする」「動きが遅い」といった不満の声も聞かれます。そんな状況を払拭するのが、この超高性能なゲーミングスマホというジャンルです。
ASUS ROG Phone
ASUSのゲーミングブランドROGの名前を冠したハイエンドスマホ。専用コントローラーに、デュアルスクリーンユニットなど、周辺機器も充実しています。
メーカー | ASUS |
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Androidバージョン | 8.1 |
対応電波帯(LTE) | FDD-LTE 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 12 / 13 / 17 / 18 / 19 / 20 / 28 / 29 / 32 TD-LTE 34 / 38 / 39 / 40 / 41 / 46 |
重量 | 約200g |
製品ページ | ROG Phone ZS600KL | ゲーミングスマートフォン – Asus |
取扱事業者 (SIMとのセット販売) |
Razer Phone 2
ゲーミングスマホの先駆けとも言えるRazer Phoneの第二世代機。8GBメモリに120Hzの高速液晶のほか、ワイヤレス充電やIP67に対応している。
メーカー | RAZER |
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Androidバージョン | 8.1 |
対応電波帯(LTE) | FDD-LTE 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 12 / 13 / 14 / 17 / 18 / 19 / 20 / 26 / 28 / 29 / 30 / 32 / 66 / 71 TD-LTE 38 / 39 / 40 / 41 |
重量 | 不明 |
製品ページ | Razer Phone 2 – Flagship // Gaming |
取扱事業者 (SIMとのセット販売) |
※日本での正式発売なし |
文字入力に特化した!物理キーボード付きスマホ
PLANETCOMPUTERS Gemini PDA
もともとはクラウドファンディングから生まれたキーボード付きの折りたたみスマホ、というかPDA。4G(LTE)版とWi-Fi版が存在します。LTE版は対応バンドが少ないので要注意です。各国語用にキーボードが存在し、ちゃんと日本語かなキーボード版があります。auのIS01は時代を先取りしすぎていたようですね……
メーカー | PLANETCOMPUTERS |
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Androidバージョン | 7.1.1 |
対応電波帯(LTE) | FDD-LTE 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 12 / 17 / 20 TD-LTE 41 |
重量 | 約310g |
製品ページ | Gemini PDA | 株式会社リンクスインターナショナル(日本代理店) DEVICES — Planet Computers(メーカー公式) |
取扱事業者 (SIMとのセット販売) |
なし |
BlackBerry KEY2 Black
ビジネス業界を席巻したBlackBerryも、独自OSからAndroidへ転換しています。メーカー公式の日本語サイトもあり、3キャリア(docomo・au・SoftBank)への対応も明言しています。
なお、3キャリアでの取り扱いはありませんが、例外的にau Online Shopでau +1 collection(スマホ向けアクセサリー)としてBlackBerry KEY2を取り扱っています。
BlackBerry(R) KEY2 Black 通販 | au オンラインショップ | 価格・在庫情報
メーカー | BlackBerry |
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Androidバージョン | 8.1 |
対応電波帯(LTE) | FDD-LTE 1 / 2 / 4 / 3 / 5 / 7 / 8 / 12 / 13 / 17 / 18 / 19 / 20 / 26 / 28 / 32 TD-LTE 38 / 39 / 40 / 41 |
重量 | 160g |
製品ページ | BlackBerry|2018 KEY2 SPECIAL SITE FOX.INC JAPAN. |
取扱事業者 (SIMとのセット販売) |
なし |
小さすぎ!世界最小の超小型LTEスマホ
Unihertz Jelly Pro
なんと2.45インチの画面にわずか60gの重さしかない、超小型スマホです。同コンセプトのスマホは過去にもありましたが、こちらはLTEに対応したモデルです。もちろんWi-FiやBluetoothにも対応してますし、DSDSにも対応しています。電話だけ、とか、モバイルルーター代わりに、とか色々使い道はありそうです。
メーカー | Unihertz |
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Androidバージョン | 7.0(8.1へ更新可能) |
対応電波帯(LTE) | FDD-LTE 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 12 / 17 / 19 / 20 TD-LTE 40 |
重量 | 60.4g |
製品ページ | Jelly Pro |
取扱事業者 (SIMとのセット販売) |
※日本での正式発売なし |
メーカーは異なりますが、同サイズのAndroidを購入したことがありました。圧倒的な小ささで、めちゃめちゃ面白かったです。
https://www.makkyon.com/2016/11/27/posh-micro-x/
超縦長!画角21:9で映画に最適なシネマスマホ
Xperia 10 / Xperia 10 Plus
業績好調なSONYの中にあって苦戦を強いられているスマホ事業。MWC 2019で発表されたこのXperiaは21:9というシネスコサイズの縦長ディスプレイを持ちます。
この画角なら、映画を観たときにも上下に黒帯が入らず、ディスプレイの大きさを活かすことができます。21:9のムービーを撮れるのも面白そう。あと、Twitter見たときにタイムラインがめちゃめちゃ表示できそう。
伝統的にミドルレンジのXperiaは日本で発売されませんが、2019年から各キャリアで分離プランが導入されるため、本製品も発売される可能性があります。
メーカー | SONY |
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Androidバージョン | 9.0 |
対応電波帯(LTE) | FDD-LTE 1 / 2 / 3 / 5 / 7 / 8 / 20 / 28 TD-LTE 38 / 39 / 40 / 41M ※I4193(Xperia 10) / I4293(Xperia 10 Plus)の場合 |
重量 | 162g(Xperia 10)/ 180g(Xperia 10 Plus) |
製品ページ | Xperia 10 – Official Sony Website – Sony Mobile (Global English) Xperia 10 Plus – Official Sony Website – Sony Mobile (Global English) |
取扱事業者 (SIMとのセット販売) |
※日本での正式発売なし(2019年3月24日現在) |
Xperia 10 Plusを購入してレビュー記事を書きました。
https://www.makkyon.com/2019/03/25/xperia-10-plus-review/
頑丈すぎ!現場主義な超タフネススマホ
京セラ DURA FORCE PRO
米国国防総省の耐久基準、いわゆるMILスペックに対応(MIL-STD-810G(16項目))したタフネススマホ。防⽔(IPX5/IPX8)/防塵(IP6X)も備えており、過酷な現場でも使えるように想定されています。4Gネットワークを利用したトランシーバー機能(有償)まであり、特定用途ではめちゃくちゃ役に立ちそうなスマホです。
メーカー | 京セラ |
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Androidバージョン | 7.1.2 |
対応電波帯(LTE) | FDD-LTE 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 12 / 19 / 20 / 29 |
重量 | 約230g |
製品ページ | DURA FORCE® PRO | 製品情報 | スマートフォン・携帯電話 | 京セラ |
取扱事業者 (SIMとのセット販売) |
なし |
CAT S41
アメリカの建設機械メーカー・キャタピラー(CAT)のスマホ。こちらも建築・建設、農業、漁業といった現場での使用を想定したタフネススマホ。MILスペック(MIL-STD-810G)に準拠する確かな堅牢性を持つ。また、防水防塵性能としてもIP68に準拠しているため、水面下での使用も可能になっています。なお、日本における取り扱いはオンキヨーです。
メーカー | キャタピラー(CAT) |
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Androidバージョン | 7.0(8.0へのバージョンアップ可能) |
対応電波帯(LTE) | FDD-LTE 1 / 3 / 8 / 9 / 19 / 28 TD-LTE 41 |
重量 | 約200g |
製品ページ | オンキヨー正規取扱製品:防水・防塵・堅牢ボディのタフネススマートフォン CAT S41 SMARTPHONE|オンキヨー株式会社 |
取扱事業者 (SIMとのセット販売) |
IIJmio |
超高音質!ハイレゾ再生に特化したDAPスマホ
ONKYO DP-CMX1 GRANBEAT
スマホの回路基板とは別に、DAP(デジタル・オーディオ・プレイヤー)と同等のオーディオ専用基板を贅沢に搭載したスマホ。音響機器メーカーのオンキヨーらしいアプローチで作られた、まさに「ハイレゾ・オーディオ・スマートフォン」です。音楽フォーマットとしても、DSD音源で最大11.2MHz、PCM音源で384kHz / 24bitでの出力に対応しています。内蔵メモリの128GBという容量も音楽ライブラリを持ち歩くには嬉しいところ(microSDでの拡張も可能)。
メーカー | ONKYO |
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Androidバージョン | 6.0 |
対応電波帯(LTE) | FDD-LTE 1 / 3 / 8 / 19 / 26 |
重量 | 234g |
製品ページ | DP-CMX1 – Onkyo |
取扱事業者 (SIMとのセット販売) |
実際に購入して、レビュー記事を書きました。発売当時はかなり高かったですが、アウトレット品や楽天モバイルのスーパーSALEなどで、買いやすい価格に落ち着いてきました。
https://www.makkyon.com/2019/01/25/onkyo-dp-cmx1-granbeat/
通話に特化したAndroidスマホ
NichePhone-S 4G
通話とテザリングに特化したカードサイズLTEケータイ。この大きさでAndroid 6.0を搭載していますが、アプリが使えるわけではありません。できることは通話・テザリング・音楽再生・録音とシンプルなもの。docomoとSoftBankの回線に対応しています。
メーカー | フューチャーモデル |
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Androidバージョン | 6.0 |
対応電波帯(LTE) | FDD-LTE 1 / 3 / 8 / 19 |
重量 | 約52g |
製品ページ | NichePhone-S 4G – フューチャーモデル |
取扱事業者 (SIMとのセット販売) |
IIJmio |
以前にKickstarterでカードサイズケータイを手に入れたことがありました。NichePhone-S 4Gの原型はどうもここにありそうです。
https://www.makkyon.com/2015/05/25/talkase/
特殊カメラを搭載したAndroidスマホ
CAT S60
MIL SPEC 810Gに準拠し、防水防塵規格IP68に準拠した、キャタピラー(CAT)のタフネススマホ。この端末の最大の特徴は、フリアーシステムズ社のMSXサーマルイメージングカメラを搭載していること。熱を可視化する赤外線撮影が可能になっていて、アプリ加工では得られない本物のサーマルカメラ画像を得ることができます。
メーカー | キャタピラー(CAT) |
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Androidバージョン | 6.0 |
対応電波帯(LTE) | FDD-LTE 1 / 3 / 7 / 8 / 19 / 28 |
重量 | 223g |
製品ページ | オンキヨー正規取扱製品:防水・防塵・堅牢ボディのタフネススマートフォン CAT S60 SMARTPHONE|オンキヨー株式会社 |
取扱事業者 (SIMとのセット販売) |
なし |
CAT S61
S60の後継機種。画面やメモリ、CPUの順当なスペックアップに加え、最大の特徴であるサーマルカメラも計測範囲が「-20℃〜120℃」から「-20℃〜400℃」にまで上がった。さらに、レーザー距離計や揮発性有機化合物(VOC)センサーも新規搭載しているようです。
メーカー | キャタピラー(CAT) |
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Androidバージョン | 8.0(9までアップデート可) |
対応電波帯(LTE) | FDD-LTE 1 / 2 / 3 / 5 / 7 / 8 / 19 / 20 / 26 / 28 TD-LTE 38 / 39 / 40 / 41 |
重量 | 250g |
製品ページ | Cat® S61 Smartphone | Cat Phones |
取扱事業者 (SIMとのセット販売) |
※日本での正式発売なし |
アウトドアに特化したAndroidスマホ
Ulefone Armor 3T
アンテナが特徴的なArmor 3Tは、トランシーバー機能(PTT=Push To Talk)を搭載したスマホ。MILスペックはもちろんのこと、防水防塵の耐久性を示す保護等級では最高のIP68に加え、IP69K(ドイツの工業規格)に準拠するという、まさにサバイバルのためのスマホ。
メーカー | Ulefone |
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Androidバージョン | 8.1 |
対応電波帯(LTE) | FDD-LTE 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 12 / 13 / 17 / 18 / 19 / 20 / 25 / 26 / 28A / 28B TD-LTE 34 / 38 / 39 / 40 / 41 |
重量 | 373.7g |
製品ページ | Ulefone Armor 3T – Triproof Digital Walkie-Talkie Smartphone |
取扱事業者 (SIMとのセット販売) |
※日本での正式発売なし |
Unihertz Atom
世界最小のLTEスマホとして紹介したUnihertz社の、タフネス“超小型”スマホ。重さはわずかに108gなのに、防水防塵性能はIP68に準拠。さらに、この小ささでバッテリーは2,000mAhあり、指紋認証に顔認証まで備えています。トランシーバー機能として、PTTも利用可能です。
メーカー | Unihertz |
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Androidバージョン | 8.1 |
対応電波帯(LTE) | FDD-LTE 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 12 / 13 / 17 / 18 / 19 / 20 / 25 / 26 / 28A / 28B TD-LTE 34 / 38 / 39 / 40 / 41 |
重量 | 108g |
製品ページ | Atom | Unihertz |
取扱事業者 (SIMとのセット販売) |
※日本での正式発売なし |
まとめ
AppleやHuawei、XiaomiやSamsungが繰り広げている最新スマホとは、全く違うニッチ市場を狙ったスマホたちでしたが、どれが印象的でした?
私はCAT S61と、SONY Xperia 10 Plusが気になっています。
2019年以降のトレンドになるかもしれない「折りたたみスマホ」についてもまとめていますので、ご興味があれば読んでみてください。
https://www.makkyon.com/2019/03/04/foldable-phone/