幕張メッセホール10・11で開催中の『宇宙博2014 NASA/JAXAの挑戦』に行ってきました。
結論から言うと、大満足したイベントなので宇宙に興味のある方、SFが大好きな方にはオススメです。子どもから大人まで、もちろん女性の方にも楽しめるイベントだと思います。
SPACE EXPO 宇宙博 2014 | NASA・JAXAの挑戦
http://www.space-expo2014.jp/
それでは、レポートをどうぞ。
幕張メッセの駐車場は、メッセの隣、イオンモール幕張新都心の真ん前です。普通車は1日1,000円の定額制。
一日停めておくつもりで、イオンにも足を伸ばしてみるのが良いかと。
駐車場から向かうと、開場待ちの長蛇の列。これは危険だ…とよくよく見てみると、ほとんど女性だったので、宇宙博ではないな、と気づく。
正解は『キレイな男 夏祭り』でした。チャン・グンソク人気すげえ。
10・11ホールは駐車場から遠い方でした。電車で海浜幕張から来る人は近いはず。
宇宙博2014の開場時間の9時30分に来たところ、入場待ちの行列。
この裏にもまだまだ並んでいて、ざっと4〜500人はいそう。子供連れが多い印象。
ちょうど列が動き始めたのでサクサク進んだが、人数が人数のため入れたのは入場開始から30分ほど経ってから。
当日券とその他の券で入場口が違う。当日券はQRコードが仕込まれてるっぽかった。でも、前売り券もモギリが早いのでどちらが早いということもない。
エスカレータ降りてみると、入り口前で入場待ち。まだ入れない…。
まず最初に、8Kスーパーハイビジョンで、最後のスペースシャトル「アトランティス」の打ち上げを流していた。綺麗な映像と迫力のある音響ではあったが、宇宙博のオープニングとしては盛り上げには欠けるかな。
ここから入場。「LC-39A」って何のことか?と思って調べてみたら、「ケネディ宇宙センター第39複合発射施設」のことでした。(Wikipedia「ケネディ宇宙センター第39複合発射施設」)
この通路を通ると次第に気分が盛り上がる。こういうエッセンスは大事!
順路に従って進むと、まずは「DREAMERS 宇宙を夢見た人たち」と銘打たれたブース。
天井に天球儀があり、壁には19世紀から20世紀初頭の、宇宙を夢見た作家たちの肖像が貼ってあります。左右のモニターには、『月世界旅行』『月世界の女』などの古典映画のダイジェストが流されています。実はこのブースは宇宙博の“難所”。列が動かなくなってしまいます。しかも空調がないため、蒸し暑くしばらく待たされることに。
なんと、この先の展示で通路が狭く、客が立ち止まって見ているため、進むに進めないという状態に。左壁はアメリカの、右壁はソ連の宇宙開発の歴史が綴られています。なお、ここは一方通行で、一度通り過ぎてしまうと戻れないため、じっくり見ていこうという人が多いのだと思います。導線がうまくいってないのでは…。
息苦しい展示を抜けると、次は「PIONEERS」。
のっけからサターンVロケットに搭載されたロケットエンジンの登場です。これは大迫力。
サターンVロケットの模型です。切り離しの様子がよく分かります。
全長111メートルもあったロケットなので、このサイズの模型ですら数メートルの長さになっています。
次は歴代の宇宙服の展示。初期の宇宙服は現在のものとは似ても似つかないもの。今見ると、とても心もとないです。
アポロ計画の頃になると、現代の宇宙服に近づいてきます。
アポロ計画で使用されたカメラ。ハッセルブラッド社のカメラを使っていたようです。
こちらはソ連の月面車「ルノホート2号」。月面探査というとアメリカのアポロ計画が有名ですが、ソ連も月面に探査機を送っていました。Wikipediaのルノホート2号の項によると、実物のルノホート2号は月面に残ったままで、個人の方に所有権があるそうです。
こちらは有名なアポロ月面車。アポロ15号計画のときに初めて使用されたそうです。
月着陸船の模型です。初期のプロトタイプAは木工細工で違和感ありまくりですが、ここから最新鋭の着陸船ができたのだと思うと感慨深いです(関係者でもないのに)。
人類初の月面歩行を実現した、アポロ11号の月着陸船のコックピットです。宇宙飛行士は立ったまま飛行したそうです。
ここからは「INNOVATION 技術革新」。まずは、アメリカ初の有人宇宙船「マーキュリー」。中はめちゃくちゃ狭いです。ここに詰め込まれたら発狂しそう。
次はドッキング技術を実現した「ジェミニ宇宙船」。とにかく巨大。背後で斜めになっているは再突入モジュールです。
これが再突入モジュール(レプリカ)。
こっちも狭い!2人乗りです。
背面は金ピカ!こうすることで、宇宙船内部の温度を一様に保つことができるのだそうです。
アポロ17号司令船のパラシュート。これまた大きい。
司令船の内部。
スペースシャトル「アトランティス」の中身を見ることもできます。
横の階段を上って…
アトランティスのコックピットへ!残念ながら見るだけで座ることはできませんでしたが、これは心躍る。
アトランティスの上から会場全体を見渡します。
頭上には、国際宇宙ステーション。
国際宇宙ステーションの居住モジュールのレプリカ。左側がトイレ。しがみついてお尻付けなきゃいけないんだと思うと、これだけで緊張で便秘になりそう。右側は寝室。無重力だけあって、寝袋は立ってるし、ノートパソコンは天井に張り付いてるし、とまさに縦横無尽。
ここからは「日本の宇宙開発」。
日本の宇宙実験棟「きぼう」。これも中に入ることができます。
きぼうを別角度から。
こんなに巨大!
きぼうの横に併設されていた「超伝導サブミリ波リム放射サウンダ(SMILES)」。字面からは何も分かりません。
宇宙食のサンプル。マヨネーズがそのまんまマヨネーズでした。可愛い。なお、宇宙食Q&Aによれば、人類が宇宙で初めて口にした食べ物は「チョコレート」だそうです。
こちらは火星探査衛星。日本初の火星探査衛星は、火星まで約1000kmまで近づきながら、機器故障で火星軌道への投入を断念したそうです。
こっちは水星探査衛星。日本とヨーロッパが共同で進めている水星探査ミッション「ベピコロンボ」にて、2016年度に打ち上げられるそうです。
こちらは月・惑星探査ローパ。四足走行するようです。
日本の宇宙開発と言って忘れてはならないのが、小惑星探査機「はやぶさ」。
帰還カプセルも展示されています。
カプセルのカットモデルもありました。この中に微粒子を入れて帰ってきたのですね。
この他にも、日本の宇宙開発の歴史が展示されています。
金ピカで巨大な衛星は、温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」。前面は一部鏡張りになっており、女の子が身だしなみを整えておりました(写真右下)。女子力高い。
日本の誇るロケット群。壮観。
三菱重工製のLE-7Aエンジン。日本の大型ロケット打ち上げ事業は民間業者が担っていて、世界中で高い評価を受けているそうです。
次の展示は「火星探査」。火星探査車「キュリオシティ」の実物大モデルが展示されています。実際のキュリオシティは、火星着陸から1火星年を経過しているそうです。※“1火星年”は地球の1.88年。巨大化したゴキブリはまだ見つからないでしょうか。じょうじ。
そして、宇宙博で見逃せないのがこの「8Kスーパーハイビジョンシアター」。約5分間の映像ですが、壁一面の高精細映像はこれまで体感したことのない超迫力の映像となっていました。これ観るだけでも宇宙博に来た甲斐があります。「ゼログラビティ」にハマった人は必ず観た方がいいです。
ここからは、「未来の宇宙開発」。展示されていたのは「ドリームチェイサー」。アメリカのシエラ・ネバダ社がNASAと共同で商用クルー・プログラムを行っているそうです。この機体で最大7名のクルーと貨物が乗れるのだとか。
宇宙エレベーター関連の展示もありました。こんな感じで上空に上がっていきますよ、と実演もあったのですが、さすがに地味ですね。
その他にも「溶岩チューブと月面基地構想」や「宇宙太陽光発電」などが展示されていました。宇宙太陽光発電装置(SSPS)の研究は1960年代後半から始まっていたのだそうです。
このかっこいいスーツは、2012年にフェリックス・バウムガードナーが実際に使用したもの…と言ってもピンとこなかったのですが、“成層圏からのフリーフォール”として話題になったレッドブル・ストラトスのものでした!
レッドブル・ストラトスの映像はこちらからどうぞ。足がすくむ!
こちらは実際に使用されたカプセル。
宇宙博の最後には、スペースショップが待ち構えています。目玉は、海洋堂の限定フィギュア。
全6種類。1回500円。100円玉の両替機も完備しているので、ご安心ください。
もちろん買ってみました。中身はこの記事の最後で。
スペースショップの中は、大人気!
チョコボールやハイチュウとのコラボあり。「ハイ宇宙(ハイチュウ)」。
ながれ星ソース。
月面着陸せんべい。おうちで焼き上げます。
とても盛りだくさんの展示で、最初は人の多さにどうなることかと思いましたが、ある程度進むと人波が分散されて快適に回ってみることができました。夏休み始めの3連休で、大混雑を予想していただけに嬉しい誤算。だいたい2〜3時間程度で回れるので午前中に楽しんで、午後からはお隣のイオンモール幕張新都心に行ってみたりするのもいいのではないでしょうか。
なお、12時過ぎの受付前の様子。待ち時間0分で入れるようなので、待つのが面倒な方は開場待ちの混雑を待ってから行くのが得策のようです。
SPACE EXPO 宇宙博 2014 | NASA・JAXAの挑戦
http://www.space-expo2014.jp/
最後に、限定フィギュアで当たったのは「イプシロンロケット」でした。