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HIFIMAN TWS800 レビュー/完全ワイヤレスイヤホンの壁を超えろ!有線並み?ヘッドフォンアンプを内蔵した異次元音質!

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完全ワイヤレスイヤホンは第3世代へ……?

完全ワイヤレスイヤホンの元祖とも言えるEARINから早くも5年。完全ワイヤレスイヤホンは進化を続けています。各社が初代機を出してきた第1世代から、現在はアクティブノイズキャンセリング機能をメインとした第2世代の製品が出回っています。
そして、第3世代のポイントはいよいよ「音質」ではないでしょうか。奇しくも、一般社団法人日本オーディオ協会はハイレゾワイヤレスロゴに完全ワイヤレス製品のカテゴリーを加えました。

「ハイレゾオーディオワイヤレス」ロゴに対応する 左右独立型ワイヤレスを定義 2020 年 11 月 30 日よりライセンスを開始
~ワイヤレス接続の便利さと共に、よい音を届けます~
https://www.jas-audio.or.jp/jas_cms/wp-content/uploads/2020/11/press-release_HRAW-TWS_201130.pdf

最近では、aptX Adaptiveコーデックを採用する完全ワイヤレスが増えてきていますし、Hiby WH3のようにLDACを採用する製品も出てきています(対応は未定になったようですが……)。
完全ワイヤレスイヤホン第3世代は間違いなく音質向上がポイントになってくるでしょう。そして、今回紹介する完全ワイヤレスイヤホンは、独自の高音質化にチャレンジした、第3世代の先駆けとなる製品と言ってもいいでしょう。

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独立アンプを内蔵した完全ワイヤレスイヤホン「HIFIMAN TWS800」

HIFIMANの完全ワイヤレスイヤホンの最新製品「TWS800」は、なんと左右のユニットにアンプを内蔵してきました。

ワイヤレス製品の音質をアップするために高性能なヘッドフォンアンプを内蔵する手法は、Bluetoothレシーバーではすでに行われており、複数のメーカーから製品が展開されています。
https://www.makkyon.com/2019/03/10/bluetooth-headphones-amplifier/
完全ワイヤレスイヤホンカテゴリーでこの手法はおそらく初めてのはず。いったい、どんな製品に仕上がっているのでしょうか……。発売日に購入して、しばらく使ってみました。

HIFIMAN TWS800をレビュー

HIFIMAN TWS800のパッケージがこちら。見た目にはよくある完全ワイヤレスイヤホンのパッケージデザインです。

背面に特徴が書かれていますが、バッテリー容量がスマホに表示されるよ、とか、IPX4だよ、といった表記だけで、ヘッドフォンアンプ内蔵であることをアピールしていません……。

パッケージを開けてみます。TWS800本体と充電ケースが並びますが、どちらもメタル感がすごいですよ。

こちらが、パッケージに収まっていたTWS800本体です。シンプルなフェイスプレートが潔いです。

内容物としては、TWS800本体に充電ケース、説明書に各種イヤーピース、USB充電ケーブルにキャリングケースとなっています。

いろいろ見どころが多いんですが、まずは充電ケースからいきましょう。

ゴツすぎ?TWS800の充電ケース

こちらがTWS800の充電ケースですが、天面と底面がメッキ加工で、美しく磨かれています。よくある鏡面仕上げと違って、マットな仕上げになっており、皮脂汚れが拭き取りやすく目立たないようになっています。

中央のプラパーツをサンドイッチするように作られています。充電ケースは丸みを帯びていますが容積は大きく、数ある完全ワイヤレスイヤホンのケースの中でも、最大級と言えます。しかし、どうやらこの大きさには理由があったようです(後述します)。

とにかくこの充電ケースが美しい。この金属製の高級感は、他社製品では味わえないものです。Technics EAH-AZ70のケースも美しかったですが、TWS800はさらに重厚感も兼ね備えています。

https://www.makkyon.com/2020/05/30/panasonic-technics-az70/
底面には各種認証ロゴが入っています。なお、HIFIMAN TWS800の充電は、ケース背面のUSB-Cポートからで、Qiワイヤレス充電には対応していません。

TWS800イヤホン込みの充電ケースの重量は90.3g。SONY WF-1000XM3(約92g)やBOSE QuietComfort Earbuds(約94.8g)より軽くなっています。

https://www.makkyon.com/2019/07/15/sony-wf-1000xm3/
さて、充電ケースを開けてみて、他の完全ワイヤレスイヤホンと違う点がありました。それはケースのフタを開きっぱなしにできないことです。ケースを開けて、手を離すと、バタンと閉まってしまいます。

ケースのフタが閉まる力は強めで、下の写真のように、ちょっとくらい充電端子が浮いていても強引に押し付けてくれるようです。
なぜ、こんな設計になっているのか、その答えはこの後に明かされます。

HIFIMAN TWS800イヤホンには意外な仕掛けも……?

TWS800イヤホン本体を取り出してみました。
左右のユニットを合わせた重量は14.0g。重そうに見えますが、完全ワイヤレスイヤホンとしては、重くもなく軽くもなく、といったところ。

充電ケースと同様に、フェイスプレートはメッキ加工されており、金属感があります。

光の当たり方によっては、美しく輝きます。

ただ、ペアリングや充電状況を表すLEDが透過するように加工されているらしく、高級感と機能性をしっかり両立しています。

TWS800イヤホン本体の内側には、充電用の端子があります。アクティブノイズキャンセリングは搭載していないので、マイク穴などはありません。

フェイスプレートからノズルに至るまでのハウジングは、耳に快適にフィットしやすいエルゴノミクスデザインになっています。

さて、デザイン性にも優れたTWS800本体ですが、驚くべきは付属のイヤーピースです。

充実しすぎの付属イヤーピース、有線イヤホンなみ?

HIFIMAN TWS800が完全ワイヤレスイヤホンとして規格外なのは、ヘッドフォンアンプ内蔵というだけではありません。イヤーピースも規格外です。
付属するイヤーピースは9セットもあります。

その中には、完全ワイヤレスイヤホンとしては“ありえない”ダブルフランジや、あろうことかトリプルフランジのイヤーピースも含まれています。

トリプルフランジのイヤーピースをTWS800に取り付けると、こんな長さになります。音質には寄与するでしょうが、とても充電ケースに収まるとは思えません。

ところが、これが収まってしまうのがTWS800の規格外なところ。充電用の端子が少し浮いていますが、このままフタを閉めると、TWS800本体が押し込まれて充電が始まります。そう、フタの閉まる力が強いのは、このためだったようです。

これまでの完全ワイヤレスイヤホンの枠組みで考えるとあり得ないことですが、TWS800のアプローチは、他社とは決定的に違うようです。

HIFIMAN TWS800の装着感はどう?

さて、HIFIMAN TWS800を装着してみました。大きさなりの圧迫感はあります。

ただ、ハウジングが大きいぶん、耳孔にがっちりハマるので、安定感はあります。

フェイスプレートがフラットなためか、見た目の出っ張りは控えめです。

使ってみて分かったのは、タッチセンサーを兼ねたフェイスプレートの操作しやすさです。フラットで大きいプレートなので、タッチしやすく、反応も良いので、歩きながらでも軽快に操作できます。

HIFIMAN TWS800はデカすぎ?他社製品と比較する

HIFIMAN TWS800はイヤホン本体も充電ケースもそこそこ大きいもの。そこで、大きめな他社製品と比較してみましょう。
用意したのは、Bose QuietComfort Earbuds(写真左)、ゼンハイザー MOMENTUM True Wireless 2(写真右)です。

Bose QuietComfort Earbudsとゼンハイザー MOMENTUM True Wireless 2のレビューは下記から。
https://www.makkyon.com/2020/11/20/bose-quietcomfort-earbuds/
https://www.makkyon.com/2020/05/31/sennheiser-momentum-true-wireless-2/
TWS800は大きく感じていましたが、ハウジングそのものの大きさとしては、
MOMENTUM True Wireless 2とあまり変わらず(ただしTWS800のほうが重い)、Bose QuietComfort Earbudsよりも小さく仕上がっています。
それぞれの充電ケースを比較してみると、TWS800もそれなりに大きいのですが、最大サイズはやはりBose QuietComfort Earbuds(写真左)でした。

HIFIMAN TWS800は確かに大きく感じますが、他社製品と比べて、特別大きいというわけではなさそうです。

iPhone 12 Pro Maxとペアリングして聴いてみる

HIFIMAN TWS800の対応コーデックはSBCとAACのみ。aptX以降には対応していません。iPhone 12 Pro Maxと接続して聴いてみます。最初の曲を再生した際には音域の狭い、ややこもりがちな音質で、これは失敗かも?と一瞬頭をよぎりました。しかし、適正な音量に上げて聴き込んでみると、迫力のある音質が一気に花開きます。
その音質は完全ワイヤレスイヤホンとはとても思えず、さながら有線イヤホンのように深い奥行きと、幅広い音域が展開されます。そして一音一音をしっかりした土台で支え、迫力のある音圧が耳を刺激します。
これまでにも音のいい完全ワイヤレスイヤホンはありましたが、HIFIMAN TWS800の音はそれらとは異質な音です。

HIFIMAN TWS800は、製品コンセプトが他社と全く異なる?

HIFIMAN TWS800を使い始めてからというもの、すっかりこの音質に魅了されてしまい、TWS800ばかり使うようになってしまいました。
これは私の想像ですが、製品コンセプトが「有線イヤホンを完全ワイヤレスにする」だったのではないでしょうか。
HIFIMAN TWS800は、ヘッドフォンアンプを内蔵したり、有線イヤホンと同様のイヤーピースを収納可能にしたり、完全ワイヤレスイヤホンの常識から外れたアプローチをしており、そう考えた方が腑に落ちます。

HIFIMAN TWS800は、どう評価すべきなのか?

ただし、この音質のために犠牲になったものは多いです。2020年後半に発売された3万円台の完全ワイヤレスイヤホンにも関わらず、アクティブノイズキャンセリングはありませんし、Qiワイヤレス充電もありません。コーデックはAAC止まりです。
さらに、TWS800単体での連続再生時間は4.5時間と、かなり心許ない数値です。これはヘッドフォンアンプを内蔵しているためでしょう(充電ケース併用なら合計31.5時間を確保しています)。
完全ワイヤレスイヤホンのHIFIMAN TWS800に足りないものは多く、一般的にバランスの良い製品とは言えません。感覚的には、SHURE AONIC215のように有線イヤホンの音質を実現するために心血を注いだ完全ワイヤレスイヤホンと言えます。
https://www.makkyon.com/2020/04/05/shure-aonic-215/

まとめ

総合的なカタログスペックだけでHIFIMAN TWS800を見ると、他社製品に見劣りしてしまいます。しかし、それを補って余りある特徴が、このジャンル唯一の「ヘッドフォンアンプ内蔵」です。

HIFIMAN TWS800は、完全ワイヤレスイヤホン第3世代の幕開けを思わせる製品でした。万人にオススメできる製品ではありませんが、私は好きなイヤホンです。

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この記事を書いた人

Webマーケティングを生業にする、どこかの企業のマネージャー。あなたが使っているWebサイトの裏側で出会っているかもしれません。
このサイトは趣味で作っているものなので、仕事内容とは関係がありません。春と秋に山手線一周歩くイベント(ほぼ観光)を主催しているので、気になる方はイベントページを見てみてください。

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