11月22日(土)に公開されたクリストファー・ノーラン監督最新作『インターステラー』。
かなり壮大な作品のようだったので、IMAXで観にいくことにしました。
大まかなあらすじとしては、『地球が滅びかけていて、少なくとも数十年のうちに人類は絶滅する。それまでに、人類が移住可能な惑星を見つける』という、聞くからに不可能そうなミッションです。
事前の宣伝では、宇宙に出た父親と地球に残された娘が再会できるか、みたいな親子愛がテーマの作品に見えますが、安っぽいドラマとかそういうのは一切なく、幾重にも張り巡らされた伏線と、人間ドラマと、想像もつかない宇宙探査の様子が描かれたハードSFでした。
180分と非常に長い本作で、1、2回トイレに立つかなと思っていたんですが、始まってみたらそんなことは忘れてとにかく没頭。ハラハラして、絶望して、泣いて、エンドロールが終わったときには茫然と言葉を失っていました(いい意味で)。
ということで、どこを切り取っても傑作なんですが、まだ映画館に行くほどでもないという大人な貴方のために、ネタバレなしな感じで『インターステラー』の面白さを3つのポイントにまとめてみました。
1. とにかくリアルで残酷
残酷って言っても、残忍な異星人が出てくるとか一切なく、例えば人類が滅ぶ理由が『窒息死』だったり、たった数時間出かけただけなのに、待ってる人からすると20数年経っていたり。人類を移住させる計画の代案が、そもそも人類を救う策でなかったり。先に探査に出かけた宇宙飛行士があんなことになってたり。結果に至る過程を想像すると、怖いことばかり。
それぞれが突飛なことではなく、「あり得るかも」という現実の一歩先で起こっている出来事なのです。それゆえに、とてもリアルで残酷。
2. 宇宙体験
映像がとにかくすごい。昨年、映画館で『ゼロ・グラビティ』を観た方は、無重力空間を疑似体験したはず。それが、今度は宇宙旅行です。土星までの旅、ワームホールを超えて異なる恒星系への宇宙探査、不気味な存在のガルガンチュア(ブラックホール)、想像を絶する惑星環境。DVDやBlu-rayが出たら、などと言わずぜひ映画館で見てもらいたい。これはもう、現代版『2001年宇宙の旅』です。
3. インセプションな演出
劇中に2度出てくる象徴的な言葉に『起こりうることは起こる』というマーフィーの法則があります。その言葉通り、後半以降畳み掛けるように、観客の想像を超えるような演出が次々と起こり、ひたすら度肝を抜かれます。クリストファー・ノーラン監督作品『インセプション』のように、人間の想像力の限界を超えて物語は展開し、もう、目が離せません。
オフィシャルのスペシャル映像も見応えありです。
IMAXのある映画館が近くにあれば、ぜひ見てみてください。